ひたすら映画を観まくるブログ

映画やアニメについて書いています

ジェイソン・ステイサム主演『ハミングバード』ネタバレ感想


■あらすじ『アフガニスタンの戦場で5人の仲間を殺され、報復のために敵を5人殺した特殊部隊兵士ジョゼフ・スミス。その犯行は無人偵察機ハミングバード”に監視されていた。彼は逃亡を図り、ロンドンの下町で惨めなホームレス生活を余儀なくされる。そんな中、彼が唯一心を通わせた少女がギャングにさらわれてしまった。その後、他人になりすますことに成功した彼は、裏社会でのし上がっていくとともに、懸命に少女の行方を捜し続けるのだったが…。ジェイソン・ステイサム主演のクライム・アクション超大作!』



本日、WOWOWシネマジェイソン・ステイサム主演ハミングバードが放送されます。予告編を見て、「元特殊部隊軍曹のジェイソン・ステイサムが軍を脱走し、その超人的な身体能力を活かして裏社会でのし上がっていくクライム・アクション」かと思っていたら微妙に違ってましたよ、トホホ。

いや、ストーリー的には確かにそうなんですが、この映画はアクションというよりもむしろ恋愛ドラマというか、大人のラブ・ストーリーなんですね。それも”渋いハード・ボイルド系”って感じの。

一応アクションシーンもあるんですけど、ステイサムが機関銃を乱射しながら敵を次々とぶち殺していく『エクスペンダブルズ』みたいな場面はほぼありません。なので、『トランスポーター』シリーズのステイサムを想像していると肩透かしになるかも。

まあ、それはいいんですが、気になったのはシリアスな雰囲気の映画なのに、話の展開が結構いきあたりばったりで”雑”なんですよねえ。

チンピラに襲われて忍び込んだ家の主人がたまたま長期出張中で、クローゼットにはなぜかジェイソン・ステイサムの体型にぴったりなスーツが並んでいて(なかなかそんな人はいないと思うんだがw)、部屋に落ちている封筒を開けたら銀行のカード(暗証番号付き)が入っていて…。オイオイどんだけラッキーが重なってんだよ!

冒頭のわずか数分間でこれだけご都合主義が連続すると、逆に気持ちいいぐらいでした(笑)。まあ娯楽映画だし、そういう部分もスルーしましょう。でも、この映画の一番の問題は「主人公の目的がはっきりしないこと」なんですよ。

何かを求めてホームレスになったわけではなく、軍から逃げているうちにそうなっただけ。 → たまたま女の子と知り合いになる(恋人ではない)。 → その子が殺されたので殺した奴に復讐を決意。 → 復讐が終わったらまたホームレスへ逆戻り。てな具合に、何の目的意識も持ってません。何か目的があるとするなら、

「戦場で仲間が殺された」 → 復讐
「知り合いの女性が殺された」 → 復讐

こういうことしかやってないんです。そもそも、行動原理が後ろ向きすぎるでしょ。戦場で仲間を殺された報復で人を殺したのなら、その責任を取るべきじゃないの?「自分がやったことは間違っていない」と本気で思っているなら、潔く軍法会議を受けるべきでは?それともこのまま一生逃げ続けるつもりなんだろうか?なんだか男らしくないぞステイサム!


●人気記事一覧
これはひどい!苦情が殺到した日本語吹替え版映画ワースト10
まさに修羅場!『かぐや姫の物語』の壮絶な舞台裏をスタッフが激白!
日本映画のレベルが低くなったのはテレビ局のせい?
町山智浩が語る「宮崎アニメの衝撃の真実」
「映像化不可能」と言われている小説は本当に不可能なのか?


このブログについて(初めての方はこちらをどうぞ)
トップページへ