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実写版『機動警察パトレイバー』、製作発表!


以前から噂になっていた機動警察パトレイバー』の実写化企画が、本日ついに正式発表されました。製作発表記者会見で明らかになった内容によると、プロジェクト名「THE NEXT GENERATION -PATLABOR-」と題されたこの企画は、アニメ版のリメイクではなく、完全オリジナル新作として制作するそうです。

汎用人間型作業機械・レイバーを使用した犯罪を取り締まる警視庁特科車両二課パトロールレイバー中隊・通称“パトレイバー”の活躍を描いたアニメシリーズから25年。最新鋭のCGとVFXを駆使して生まれ変わった同作では、登場人物も世代交代し、長期的不況によりレイバーがお払い箱となった2013年の東京を舞台に三代目の特車二課が奮闘する、というストーリーになるらしい。




そして公開形式は、2014年4月から12話(48分)と0話(10分)によるシリーズ全7章が劇場でイベント上映され、翌15年に松竹から長編映画(約100分)として劇場公開されることが明らかになりました。総製作費は20億円で、6月からクランクインしており、12月末にクランクアップを迎える予定だそうです。

監督・脚本は押井守さん、1号班操縦担当・泉野明(いずみのあきら)役は真野恵里菜さん、1号班指揮担当・塩原佑馬役は福士誠治さん、ロシアから特車二課に来たカーシャ役(エカテリーナ・クラチェヴナ・カヌカエヴァ)は太田莉菜さんが演じることに。そして、シバシゲオ役はアニメ版でも声優を務めた千葉繁さん、第二小隊隊長の後藤田継次役は筧利夫さんがそれぞれキャスティングされています。以下、記者会見での本人のコメントより↓

押井守:「僕が名前だけ出して逃げちゃうんじゃないかとか、実は何もしてないんじゃないかとか、色々言われてますけど、ちゃんと真面目に監督してますから(笑)」

「今回、アニメ版とは異なるオリジナル作品にしたのは、実写版を作るにあたって、どうやってその違いを出すか?そして今までのファンとどう向きあっていくか?その落とし所を探った結果、新しい世界観が必要だと思ったからなんです。つまり”三代目”というのは、実写版を成立させるためにどうしても必要な設定だったんですよ。初代の活躍はアニメで散々やったので、伝統を受け継いだ新しい二課を作りたかったし、アニメーションの世界観を継承しながら、全く違うものにしたかった。アニメをそのままコピーすることは不可能なので、実写としては違うテーマで作った方が成功する可能性が高いと思ったんです」

「実物大のレイバーを作ったのは、単に作ってみたかったから(笑)。周りを説得するのに相当時間が掛かったけどね。”作らないなら(実写版は)やらない!”とか言って駄々こねたり(笑)。でも、実物が現場にあると役者にとっても安心感があるので。全部CGでいこうという話もあったけど、やっぱり作って良かったです」

真野恵里菜:「パトレイバーは私が生まれる前から誕生していて、多くの方に愛されているということで、プレッシャーがあったんですけど、こうして(役に)出会えたのも何かの縁だと思いますので、一生懸命頑張ります!」

福士誠治:「今まで警察官の役もやったことはあるんですが、こんなにダラけた警察は初めてで、こんなにスケールの大きい作品も初めてなので、大変驚いています(笑)。僕は指揮担当なので指揮車に乗ってるんですが、運転席が狭くて大変でした。本当はレイバーに乗りたかったんだけど(笑)」

太田莉菜:「私が演じるカーシャは”陰険なロシア女”というキャラクターで、現場では常に他の隊員をバカにしているか、整備員をたぶらかすか、という非常に楽しい役どころです(笑)」

千葉繁:「シバシゲオ役の千葉繁です。このたび整備班長に昇格しました。え〜、私の役はアニメ版の頃から私自身のようなものだったので、今回もそのまんまです。役作りは全くしてません(笑)」

筧利夫:「皆さん!私が隊長の後藤田です!私が指示を出せば日本の経済が活性化する、そういうリーダーを目指していますので、応援よろしくお願いします!」

というわけで、気になっていたキャスティングがようやく発表されたんですが、筧利夫さんだけ異様にテンションが高くて、どういう方向を目指しているのかイマイチ分かりませんでしたよw

泉野明役の真野恵里菜さんは、僕は全く知らなかったんですけど、原作のイメージにかなり近い気がします。福士誠治さんや太田莉菜さんも初めて見る人なんですが、雰囲気は悪くないんじゃないでしょうか。千葉繁さんは本当にそのまんまというか予想通りのキャスティングでしたね(笑)。ちなみに真野恵里菜さんはこんな感じの女の子だそうです。↓



しかし、発表されたキャラクター設定を聞くと、押井監督はどうやら小説版の『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輌二課』を実写化しようとしてるみたいだなあ。『番狂わせ〜』とは、主人公の名前が泉野明と書いて「いずみ のあ」ではなく「いずみの あきら」と読ませたり、隊長が「後藤」ではなく「後藤田」だったり、「パトレイバーのようでパトレイバーでない」珍ストーリーがファンの猛反発を喰らった問題作なのですよ。

押井守自ら執筆したこの小説は、”パトレイバー嫌い”を自認する当の本人が、パトレイバーの世界観を使って大好きなサッカーの話を書こう」という不純な動機で書かれたものであったため、オリジナルのファンから大変な批判を浴びました(詳しくはAmazonのカスタマーレビューをご覧ください↓)。

まあ、実写版がこの小説と同じ内容になることはないと思いますが(なんせサッカーの話しか書かれていないので)、かと言ってアニメ版のようにレイバーがバリバリ動いて特車二課のメンバーが大活躍する、というストーリーになる可能性も低いでしょう。なので予想としては、初期OVAの第1話『第2小隊出動せよ!』みたいに、「渋滞に巻き込まれた新型レイバーの到着をひたすら待ってる特車二課」という、押井守お得意の”日常生活をダラダラ描くスタイル”を実写でやるのではないかな〜と。まあ、”『パトレイバー』らしい”っちゃらしいんだけどねえ(^_^;)

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