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映画『ナイト&デイ』 トム・クルーズとキャメロン・ディアスの共演


■あらすじ『カンザスからボストンへの帰路に発とうとしていたジューン(キャメロン・ディアス)は、空港でロイ(トム・クルーズ)と名乗る男性と出会う。彼とは機内でも近くの席になり、そのハンサムな笑顔に胸をときめかせるジューン。しかし、彼女が化粧室に入った瞬間、ロイは機内に潜んでいた敵一味と大乱闘!そして、何も知らず席に戻ってきたジューンにパイロットを殺したことを告げると、自ら操縦桿を握って見事に飛行機を不時着させるのだった。こうしてロイと共に世界各地で過激な局面を切り抜けることになったジューン。果たして彼女たちの運命は…?トム・クルーズキャメロン・ディアスが「バニラ・スカイ」以来の再共演を果たしたサスペンス・アクション・ラブコメディ!』



本日、日曜洋画劇場にて『ナイト&デイ』が放映されます。トム・クルーズキャメロン・ディアスの2大スター初競演ということで、公開前は大いに期待された映画でしたが、本国アメリカでは盛大にコケ倒し、初登場第3位というパッとしないデビューを飾っています。その後も5位⇒7位⇒9位と着実に順位を下げ続け、4週目以降には早くもランキング圏外へ滑り落ちるという悲惨な結果に関係者一同顔面蒼白!

トム・クルーズにとっては、『M:i:III』(オープニング興収約4700万ドル)以来となる夏公開の超大作だったにもかかわらず、週末3日間のオープニング興収は『M:i:III』の半分以下のわずか2050万ドルにとどまり、過去20年間における主演作の中では最低のオープニング成績となってしまいました。このままでは1億ドル以上の製作費すら回収できず、大赤字になってしまう!

で、「これはヤバい!」と焦ったのか、なりふりかまわぬプロモーション活動に打って出たトムとキャメロン。来日キャンペーンと称して日本のバラエティ番組にバンバン出演しまくり、挙句の果てには、くりいむしちゅーネプチューンなどのお笑い芸人と一緒の番組で共演するという、以前なら絶対に有り得ない無茶なオファーも果敢にこなすハメになってしまいました。まさか、上田晋也からツッコミを入れられるトム・クルーズを見る日が来ようとは…。そこまで堕ちたか、トム・クルーズ

という情けない前フリがあったために全然期待はしていなかったんですけど、普通に面白い映画でした。無関係の一般市民がいつの間にか謎の事件に関わってしまい、組織から狙われるという典型的な「巻き込まれ型サスペンス」のプロット自体は珍しくないものの、最大の見所はやはり我らがトム・クルーズの活躍ぶり。それも、インポッシブルなミッションを華麗にクリアーしつつ、体を張った渾身のギャグを炸裂させる二枚目コメディアンとしてのトム・クルーズです。

これは、かっこいいアクションをかっこいいトムが演じるからこそ、マヌケな言動とのギャップに笑えるのであって、トム・クルーズでなければ成立しないギャグだと言えるでしょう。最近のトム・クルーズは危険なアクションと見事なコメディを高いレベルで演じ切るジャッキー・チェンみたいな俳優になりつつありますが、当時はトムにこんなお笑いの才能があるとは思っていなかったので驚きました(本作の前に出演した『トロピック・サンダー』で何かが吹っ切れたのだろうか?)。

最初、CIAはジューン(キャメロン・ディアス)に対して、「過酷なスパイ活動でストレスが蓄積され、彼(トム・クルーズ)の精神は壊れてしまったんだ」と説明するのですが、これは彼女を騙すための嘘なのです。ところが、序盤のトム・クルーズはやること成すこと奇想天外で”本当に頭のおかしいスパイ”にしか見えません。

飛行機の乗客を皆殺しにしてパイロットまでも殺害してしまったトムは、やむを得ず自ら操縦して機体を不時着させます。その後、ジューンが友人と食堂で会話をしていると、いきなり銃を突き付けて彼女を拉致し、止めようとした友人を銃で撃つなど、正気の人間とは思えぬ行動を連発するのですよ。

「そのドレス、いいね♪」と爽やかな笑顔を振り撒きながら平然と人を撃ち殺すトムの姿は、実に不気味で面白い(笑)。やってる事は『ミッション・インポッシブル』と大差ないのに、ちょっと視点を変えただけでここまで違和感があるとは驚きです。

一方、キャメロン・ディアスは相変わらず「キャハー!」と破顔一笑なキャラを元気に演じていて新鮮味は全くなし(『チャーリーズ・エンジェル』とキャラがほぼ一緒)。ただ、前半はトムがアホみたいに見えるのに対し、後半はキャメロンがアホになるという、立場の逆転が意外に面白かったかなと。また、アクションシーンに関しても非常に見応えがあり迫力満点。問題は「サスペンスなのに捻りが全然無い」という所ですが、まあ娯楽映画としては十分満足できる内容だと思います。

ではなぜ、アメリカでヒットしなかったのかというと、「911事件」以来、ハリウッドのアクション映画はリアル志向へシフトし、『ジェイソン・ボーン』シリーズに代表されるようなシリアスで真面目なアクションが主流となっていたからでしょう。ようやく最近『特攻野郎Aチーム』みたいなバカアクション映画も作られるようになってきましたが、まだまだ観客に支持されているとは言い難い。

『ナイト&デイ』も同様に、シリアス路線とは真逆のベクトルへ強引に舵を切った荒唐無稽すぎる展開が、リアリティを求める多くの観客から拒絶されたのではないかと思われます(せっかくトムが新境地を切り開こうとしているのに、もったいない)。

ただ、最新スパイアクションの『ミッション・インポッシブル/ローグネイション』では「飛んでいる飛行機のドアにしがみ付く」という命懸けアクションで観客を爆笑させるなど、着実にジャッキー・チェン的な路線を突き進んでおり、まさに「凄いアクションが出来て面白くてイケメン」という最強のポジションを手に入れたわけですね(^_^)

尚、終盤のアクションで、トムが運転するバイクにキャメロンが向かい合わせで跨り、後ろから追いかけてきた敵を銃撃するシーンがあります。この時、予告編ではキャメロンが弾を全部撃ち尽くして「弾倉(マグ)!」と叫んでいるのですが、映画では1回で敵を倒してしまうため、弾倉交換(マグチェンジ)するシーンが出てきません。

どうやら、バイク・チェイスのシーンが長すぎたため、本編からカットされてしまったらしい。でも、後に発売されたブルーレイとDVDには劇場版でカットされたシーンが追加されているそうなので、完全版を観たい人はこの「エキサイティング・バージョン」を観るといいでしょう。

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