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『ミッション:インポッシブル3(M:I:3)』ネタバレ感想


■あらすじ『スパイを引退したイーサン・ハントは教官となり、婚約者のジュリアと幸せな日々を過ごしていた。しかし教え子リンジーの危機を知らされた彼は、現場に復帰。リンジーの救出作戦に参加するが、彼女は頭に仕掛けられた爆弾で死んでしまう。その後、一連の事件の裏に闇商人オーウェン・デイヴィアンがいることを知ったイーサンのチームは、デイヴィアンを秘密裏に確保すべく、一路バチカンへと向かうのだが…。トム・クルーズ主演、J・J・エイブラムス監督が贈るスパイ・アクション超大作!』




本日、日曜洋画劇場で『ミッション・インポッシブル3(M:I:3)』が放映されます。トム・クルーズが主演を務める破天荒スパイ・アクション『ミッション:インポッシブル』シリーズも本作で3作目。

1作目の監督はブライアン・デ・パルマで、サスペンス重視の手堅い演出が印象的でした。しかし、このシリーズがアクション映画として重要な意味を持っている点は、「常識では考えられないほどの危機的状況に追い詰められた主人公がギリギリでピンチをかわす」という描写を必ず入れているところでしょう。

例えば1作目の場合は、クライマックスシーンでヘリコプターが列車を追ってトンネルに突入していく際、ヘリが大爆発を起こしてトム・クルーズが吹き飛ばされます。この時点で普通なら確実に死んでるはずですが、その後何事も無かったかのように活躍し続けるトム!まさに超人的な身体能力です。

さらにジョン・ウー監督が撮った2作目では、いきなりオープニングから断崖絶壁を素手でよじ登るトムの姿が!もちろん、撮影では命綱をしっかり付けてるんですけど、劇中のイーサン・ハントは体一つで崖から崖へと飛び移るという命知らずなアクションを連発します。スゲー!そして3作目の『M:I:3』では、このような「絶対に死んでるだろ」的なシチュエーションがますますエスカレート。まず、オープニングからいきなりイーサンが敵に捕まってボロボロになっているシーンからスタートし、「えええ!?なにコレ!?どうなってんの?」とワケが分からない観客は、イヤでも物語に引き込まれてしまいます。そしてその後はもう、怒涛のアクションが目白押し!最初から最後まで息も尽かせぬ展開の連続で、一瞬たりとも飽きさせません!
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「銃を撃ちながら走るトム!ああっ!武装ヘリがトムを襲撃!さらにジェット戦闘機までもがミサイルを発射!爆風で吹き飛ばされ自動車に激突するトム!間一髪で危機を逃れたと思ったら、今度は高層ビルの屋上からいきなり大ジャンプ!

そしてあっさり1分で目的の物を盗み出すと、再びビルから飛び降りる!道路に墜落して走って来た車に惹かれそうになるトム!危ない!どうなるトム!?ズドドド!バリバリバリ!ドッカーン!ウギャアアア!」と、映画解説者の浜村淳にストーリーを語ると大体こんな感じになるかと思います(笑)。色んな意味で度肝抜かれまくりですよホントに。

それにしても本作におけるトム・クルーズの不死身ぶりは神懸かってますねえ。どんなに酷い目に遭っても、次の瞬間にはもう全速力で走り出しているのですから普通の感覚では有り得ません。クライマックスでは頭の中に爆弾を仕掛けられたトムが、頭部に電気を流すことで助かってしまうという凄まじさ(んなアホなw)。

つまり「それ絶対に死んでるだろ!」と思わせる瞬間をバカバカしいまでに愚直に描いたことで、この映画は新しい何かを提示することに成功したのでしょう。

トムがこうした無謀なキャラクターを演じるようになったのは、スティーブン・スピルバーグと組んだ『マイノリティ・リポート』と『宇宙戦争』の影響が考えられます。追っ手から逃れるために目玉をくり抜き氷風呂に入ったり、宇宙人の殺人光線を避けて必死に逃げたり、常識的に考えて相当無理のあるキャラクターをトムは頑張ってこなしていました。特に、『宇宙戦争』におけるトムの役柄は、トム以外の俳優が演じていたらあれほどの説得力は得られなかったかもしれません。

ちなみに、4作目の『ゴースト・プロコトル』ではこれらの危険なアクションにもう一つ「あり得ないぐらい高い場所に登りたがるトム」という要素まで加わり、「それ絶対死んでるだろ路線」がますます盤石なものになりつつあります。5作目では果たしてどんな破天荒アクションが展開されるのでしょうか?というより、イーサン・ハントはどうやったら死ぬのでしょうか?色んな意味で目が離せません(^.^)


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