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『MEMORIES』映画感想

MEMORIES

■あらすじ『原作・製作総指揮・総監督は大友克洋。3本のエピソードで構成されたオムニバスの劇場作品である。「彼女の想いで」は宇宙を舞台にしたシリアスなSF。監督は森本晃司、作画は井上俊之等、強力スタッフが結集しており、その映像は実にゴージャス。「最臭兵器」は極秘に開発された新薬を飲んだため、身体から強烈な悪臭を放つようになった男を主人公にした、コメディタッチのパニックストーリー。岡村天斎の初監督作品で、このエピソードのみマッドハウスが制作を担当。そして大友自身が監督を務めた「大砲の街」は全編を1カットで撮った(ように処理された)驚異の作品。CGはほんの数カットに使われているのみで、大半が旧来のフィルム撮影によって制作されている。どこか東欧のアニメーションを思わせるテイストも異色。芸術文化振興基金助成、東京国際ファンタスティック映画祭参加作品。』



『彼女の想いで』の脚本を担当したのはサイコサスペンスパーフェクト・ブルーで監督を務めた今敏である。原作コミックでは淡々と描かれていた人物が、この映画では生き生きとした人物像をプラスされ、ドラマとしての盛り上がりがアップしているのが特徴。

だがなんと言っても特筆すべきは、超絶的なヴィジュアルであろう。細部まで描き込まれたキャラクターや背景は絶句するほどの素晴らしさ。一流のアニメーターが集結して作り上げた作画には圧倒される事間違い無し。

また、巨大な薔薇の形をしたエヴァの城の外観はCGで描かれ、城が自転してゆく姿と接近するハインツたちの作業艇とのシーンのリアルさには思わず目を奪われてしまうほど。とにかく、異常なほどに完成度が高い。

『最臭兵器』は他の2本と比べると技法的には従来通りのアニメーションだが、その作画量とクオリティの高さは尋常ではない。特に自衛隊の兵器類は実に忠実に設定されており、映画製作時には公式に発表されていなかったハズ90式戦車まで登場させているのには驚いた。

個人的には、この話が一番バカバカしくてオススメです。主人公の、「自分自身が“兵器”になってしまった事に気付かず、ひたすら職務を全うしようとする姿」が猛烈に面白い(サラリーマンの鏡ですなw)。それにしても、陸・空の自衛隊はともかく、なぜ海上自衛隊までが山道を走るバイクを攻撃するのだろうか?ナゾだ。

そして最後の『大砲の街』は、大友自らが監督を手掛けており、全編を1カットで撮っている(ように見せている)事が特徴。また、その色彩には独特の渋さがあり、非常に絵画的である。随所にそれとなく使われているアナログ処理されたCGが、作品のレベルをより一層引き上げていると言えよう。実はこの作品が一番短いのだが、それを感じさせないほどの迫力に満ちている。けど、話はあまり面白くないかなあ(笑)。


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