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『ルパン三世 カリオストロの城』デジタルリマスター版を観ました


現在、全国の劇場で限定公開中のルパン三世 カリオストロの城』デジタルリマスター版を観て来ました。今さら説明の必要はないと思いますが、宮崎駿さんの劇場用長編アニメにおける初監督作品として制作された名作中の名作ですよ。

クラリスカリオストロ伯爵などの綿密なキャラ設定や、ワクワクさせるストーリー展開、小さな車体(フィアット)からは想像もできないほどダイナミックな動きを見せるド迫力のカーアクション、ルパンと次元がパスタを取り合うユーモラスな描写、銭形警部の名台詞「ヤツはとんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」など、CGアニメ全盛となった今観ても全く色あせることがない面白さ!まさに「全シーンが見所」と言っても過言ではないでしょう。

この不朽の名作を、3年という異例の期間を費やしてデジタルリマスター化したものが本作なのです。最新鋭の映像技術を駆使しつつ、更に手作業も含め映像に写りこんでいる細かい汚れやゴミを徹底して取り除くという気の遠くなるような作業を遂行し、また音声についてもわずかなノイズまで除去し、さらに迫力ある5.1chサラウンドに対応するよう再収録。鮮やかな映像美と迫力満点のサウンドが蘇りました。

ここで賢明なファンなら「あれ?『カリオストロの城』って既にHD化されたブルーレイ版が発売されてたんじゃなかったっけ?」と気付くでしょう。そうなんです。2008年に「あの名作が待望のBlu-ray化決定!」という触れ込みで大々的に発売されていました。

↑ところがこのブルーレイ、出来があまり良くなかったんですよ。昔のフィルムをそのままブルーレイ化しているため、ゴミや汚れが修正されないまま残ってしまい、「これなら金曜ロードショーの方が綺麗だぞ!」と批判殺到。おまけに、画面の上下左右が不自然な形でトリミングされ、オリジナルの映像と異なっているのですからたまりません。「もっと真面目に高画質化してくれ!」とファンの怒りが爆発しました。

それに対して今回の『カリオストロの城』は、ブルーレイ版とは全く別のマスターを使用したおかげで画質が大幅に向上しています。ゴミや汚れの除去はもちろん、フィルム傷の修復や色調の補正、果ては撮影時の不具合(タップ穴の位置ズレ等)によるフレームのガタつきやBOOK処理のミスまで直してあるのですから驚きました。

特に目立つのが彩度の調整です。これまでのHDマスターは少しくすんだ色相でしたが、本作はルパンやクラリスの発色が実に鮮やかに処理されていて嬉しい限り。また、一流美術監督小林七郎や山本二三が描いた背景美術も素晴らしい再現度で感動すら覚えましたよ。色が全然違う!

そして音の5.1ch化の方も、キャラクターの声や効果音やBGMなど、新たに空間の広がりを感じさせるような変更を加えつつ、同時にオリジナルの音声も尊重し、派手に前後左右へ音を振らない程度の絶妙なサラウンド感に抑えているところが良かったです。ファンも大満足の仕上がりと言えるでしょう(今回のデジタルリマスター版ブルーレイは8月に発売予定となっています↓)。

尚、来場者特典として公開当時の特報チラシを復刻した「完全復刻版B4特報チラシ」を1万枚限定でプレゼントしてるんですけど、裏側を見ると「カリオストロの城の7つの秘密」とか「カリオストロの城の全体図」とか色々細かい説明が書いてあって、その中に”映画のあらすじ”が載ってるんですよね。


で、この”あらすじ”を良く読んだら、「人口わずか3500人、世界最小の国連加盟国カリオストロ公国で…」から始まり、最後は「大司教に成りすまし、愛の誓いを宣言する二人の前に立ったルパン三世!それぞれの両家に伝わる白い山羊と黒い山羊の紋章が合わされるその時、ついに400年もの間眠り続けていたカリオストロ家に伝わる秘密が明らかに!」ってクライマックスの展開まで全部書いちゃってるじゃん!浜村淳の映画解説に匹敵するぐらい酷いネタバレだよ!当時はこういうチラシを堂々と配ってたんだなあ(^_^;)



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『ルパン三世カリオストロの城』のデジタルリマスター版がすごい!


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