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この謎が解けるか?『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』ネタバレ解説


■あらすじ(というかミサトのナレーション)『レイとシンジを取り込んだまま凍結されるエヴァ初号機。廃棄される要塞都市。幽閉されるネルフ関係者。ドグマへと投下されるエヴァ6号機。胎動するエヴァ8号機とそのパイロット。ついに集う、運命を仕組まれた子供達。果たして、生きることを望む人々の物語はどこへ続くのか?次回、ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q!さぁ〜て、この次もサービス、サービスゥ!(『新劇場版:破』の予告編より)』…って、全然こんな話じゃないよ!(ちなみに、映画館でこの予告編が流れた時、場内がどよめきましたw)

※この記事は映画館で『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』を観た直後に書かれたものです


いや、なんかおかしいな~とは思ってたんですよ。普通、新作映画を公開する前は雑誌やテレビなどでガンガン宣伝するじゃないですか?まあ、『エヴァ』の場合は徹底した秘密主義を貫いているので、なかなか情報が出て来ないのはわかるんだけど、簡単な「あらすじ」すらどこにも公表しないってのは「なぜそこまで?」と疑問だったんですよね。

だって、旧作からのファンなら『ヱヴァ:破』の「ゼルエル戦」以降の展開は知っているので、すでに公開済みの予告編と合わせて考えれば、大まかなストーリーはだいたい推測できるわけですよ。だったら「別に隠す必要ないじゃんか」と。

しかし、まさかここまで変えてくるとは…(苦笑)。予告編で描かれているシーンはほぼスルーです。山に登ってるゲンドウと冬月は何ですか?加持さんどこいった?「予告編詐欺」とはまさにこのことですよ!

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
エヴァQ』にこんなシーンはないw

などと憤りを覚えたものの、「そういやエヴァって元々こういうノリだったよなあ」と遠い過去のことを思い出してみたり(笑)。まあ、たしかに事前に色んな情報を仕入れるより、何も知らない状態で観た方が楽しめるでしょうけどね。

しかし、あらすじさえ語れないとなると、映画のレビューがほぼ成り立ちません。というわけで、今回はネタバレ前提のレビューになりました。映画の感想というより、各シーンで気になった点や疑問点などに対し、推測や突っ込みを交えつつ、ストーリーの時系列に沿って色々検証してみようかなと、そんな感じで書いてみたいと思います。


※以下、盛大にネタバレしているので未見の方はご注意を!


●冒頭、アスカとマリの戦闘シーン
TVでも放映された宇宙空間における戦闘シーンは演出・作画ともに極めてクオリティが高く、CGを効果的に活用した迫力満点のアクションを堪能できる。ただ、物語の導入部分であるにもかかわらず、何の説明も成されないので、アスカやマリが何をやろうとしているのかイマイチ分からない。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

後に判明することだが、『破』のラストで初号機が覚醒した後、サードインパクトに匹敵する大惨事が起こり人類の大半が死滅(「ニア・サード」と呼ばれている)。ネルフのメンバーは全員幽閉され、シンジとレイは初号機に取り込まれたまま、ゼーレ監視下で月面に凍結されたようだ。

それから14年後(!)、どうやらゲンドウは初号機を使ってフォースインパクトを発動させるつもりらしい…ということが発覚。ネルフと敵対する新組織「ヴィレ」の指揮官となった葛城ミサトはこれを阻止するためシンジの奪還を画策し、アスカとマリに命じて作戦を実行、というのがこのシーンの背景だったようだ(攻撃していたのはネルフ側の防衛システム)。


●US作戦とは?
式波・アスカ・ラングレーの乗る「エヴァンゲリオン正規実用型改2号機β」と、真希波・マリ・イラストリアスの乗る「ヴィレカスタム8号機α」の2機によって、衛星軌道上にNERVが封印していた初号機を奪還するミッションのこと。正式名称は「Ultimate Soldier Operation」。

エヴァ改2号機と8号機を地上から打ち上げ、いったん周回軌道上で待機。その後、目標物体(初号機)に再接近したところで接触し、共に地上へ降下して回収する…という作戦だったらしい。

しかし、エヴァ改2号機は周回軌道に乗ったものの、8号機は軌道に達する高度が得られず、事前降下を開始してしまう。そこでエヴァ改2号機は高高度から降下を開始し、回収物の周回軌道と交差するタイミングで接触。ブレーキ用の補助ブースターで回収物の周回速度を減速させ、静止状態に近い速度から自然落下高度まで誘導する作戦に切り替えた。


●コード4Aとコード4B
しかしアスカが初号機を回収しようとすると、いきなり謎の機体が襲い掛かってきた!「コード4A」「コード4B」と呼ばれるこれらの機体は、アンチATフィールドを展開し、一つ(または二つ)のコアブロックを持ち、さらに固有波形パターンが「青(Blood Type Blue)」と表示されるなど、まるで”使徒”のような特徴を持っているが使徒ではない。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

正式名称は「EVANGELION Mark.04(エヴァンゲリオン マーク4)」、つまりエヴァシリーズの一つとして人類が作り出したものなのだ(ネルフのマークも有り)。ネルフでは過去に「エヴァンゲリオン次世代試験4号機」を開発していたが、実験中の事故で消滅したとされている(4号機とMark.04が関係あるかどうかは不明)。「ネーメズィス・シリーズ」とも呼称され、コード4Aから4Cまで存在するらしい。


●アスカの眼帯
前作『破』でエヴァンゲリオン3号機にテストパイロットとして搭乗していたアスカは、「第9の使徒」の攻撃によってエヴァごと浸食され、使徒に乗っ取られてしまう(”眼帯”はこの時の負傷が原因か?)。その後、なんとか救出されたものの、「使徒による精神汚染の可能性も否定出来ない。このまま隔離するしかないわね」とリツコによって施設へ幽閉。その際、「貴重なサンプル体よ」と言っていることから、使徒と融合したアスカを使って様々な実験が行われたと考えられる。

それから14年後、今回のUS作戦時にコード4Bの攻撃を受けた際、なぜかアスカの眼帯の奥が青く光っているのだ。この光はいったい何なのか?しかも光っている眼帯を拡大してみると、奇妙な図形のようなものが確認できる。この図形は使徒封印呪詛文様」と呼ばれるデザインとよく似ているため、「アスカを侵食した使徒を封じ込めているのではないか?」との説も出ているが真相は不明。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●シンジ君、目覚める
ベッドに寝かされたシンジ君が「ハッ!」と目覚める毎度お馴染みの場面。しかし、全身を拘束され、首には奇妙な輪っか(DSSチョーカー)を付けられ、状況がさっぱり分からずオロオロするばかり。ミサトもリツコも冷たい視線を浴びせかけるだけで、まともに口もきいてくれない。


碇シンジは何者なのか?
ベッドに寝かされた碇シンジの足の裏には「BM-03 S.IKARI??」と書かれ、ミサトからは「碇シンジくん……でいいのよね?」と確認され、さらに鈴原サクラには「検体BM03、仮称:碇シンジさん」と呼ばれるなど、周囲の人間は彼が”本物の碇シンジ”かどうかを注意深く観察している模様。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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前作『破』のラストでシンジは初号機に取り込まれ、そこから”救出”された彼はどこからどう見ても碇シンジ本人なのだが、どうやら”そうでない可能性”もあるらしい。映画終盤では、シンジが「人間が生存できない場所で活動している」という場面があることから、”人間とは異なる生命体”になってしまった可能性が指摘されており、なんと碇シンジは”第11の使徒”ではないか?」という説まであるらしい。

その根拠として、①第1の使徒から第13の使徒まで登場しているのに、第11の使徒だけ存在が確認されていない。②『破』のラストで流れた『Q』予告編で、初号機の周りに「使徒封印用呪詛柱」が設置されている。③『Q』冒頭でシンジ(初号機)が閉じ込められている十字架型構造物にも「使徒封印用呪詛文様」がマーキングされている。④シンジが目覚めると周囲に「使徒封印用呪詛柱」がある、等が挙げられている(真相は不明)。


●DSSチョーカー
DSSチョーカーとは「Deification Sutdown System Choker(神格化遮断システム)」のことで、エヴァが覚醒した場合、その固有波形パターンを感知してパイロットを爆殺し、フォースインパクトを未然に防ぐための装置だ(遠隔操作による手動爆破も可能)。元々はカヲルのために作られたものらしく、後半はカヲルが装着する(内部に使徒封印用呪詛文様あり)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●飛空戦艦AAAヴンダー発進!
シンジがミサト達と対面していると、突然ネルフの人工使徒(ネーメズィス・シリーズ)から襲撃を受ける。エヴァ初号機を動力源としてヴンダーを起動させるミサト。庵野秀明お得意の「巨大戦艦発進シークエンス」が炸裂!これぞ”段取りのカタルシス”だ!しかもバックに流れるのはN-ノーチラス号のテーマ曲?よく見たらクルーに元ネモ艦長(大塚明夫)がいるじゃん!『ナディア』かよw

なお、ヴンダーは凄まじい戦闘力で敵を殲滅するが、この場面のCGのクオリティがかなり微妙だった(劇場公開の時点では)。明らかに手抜きというか、ディテールが全然足りてない。噂によると、庵野総監督からデザインのOKがなかなか得られず、CGを作成する時間がほとんど無かったらしい(ただしソフト化の際に修正された模様)。

●アスカ再会、衝撃の事実が判明
戦闘終了後、別室でアスカと再会するシンジ。しかし、敵意をむき出しにして怒りをぶつけるアスカにびっくり。そして「あれから14年経った」と衝撃の事実を告げられる。同時に、「エヴァパイロットは歳をとらない(エヴァの呪縛)」という新設定も判明。『Q』の時点で、式波・アスカ・ラングレーが28歳、葛城ミサトは43歳なのだが、成長が止まっているアスカはともかく、ミサトさんは若く見えるなあ。


●眼帯と修復されたプラグスーツの謎
『破』で予告編が公開された時から「なぜアスカは眼帯をつけているのか?」、「体の傷は何を意味するのか?」に関して様々な憶測が飛び交っていた。「旧劇場版における量産型エヴァとの戦闘によって負傷した個所と完全に一致している」という考察も成されているが、どうやら「シンジ初号機に取り込まれる(『破』ラスト) → ニア・サードインパクト発生 → ネルフが襲撃を受ける → アスカ、その戦闘に参加 → 数年経過 → シンジ回収(今ココ)」という流れらしい。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●シンジ、脱走
何が何だか分からず、14年後の世界がすっかり嫌になったシンジの前に、エヴァンゲリオンMark.09(マークナイン)に乗ったアヤナミレイ(仮称)が登場。疎外感を感じていたシンジはマーク9に連れられてヴンダーを脱出する。ミサト、チョーカーの爆破スイッチを押そうとするが押せない。苦労して連れて来たのに、こんなにあっさり取り返されるとは…。

なおMark.09は、8号機によって頭部を吹き飛ばされても問題なく行動できたり、後半ではボディーが黒く変色し、12個の眼をもった頭部を新たに再生させるなど、通常のエヴァとは特性が全く異なっているようだ。

●ゲンドウと再会、特に何もなし
ネルフ本部に到着したシンジは父:ゲンドウと対面。しかし、14年ぶりに再会した息子に「エヴァ13号機に乗れ!」とだけ言い放ち即退場(もっと他に言うことあるだろw)。


ネルフの不思議
ほとんど廃墟と化したネルフ及び第3新東京が映し出される。ネルフ内部や周辺に全く人影が見えないのだが、この施設には(パイロット以外に)ゲンドウと冬月しかいないのだろうか?だとすれば、どうやって組織を維持・運用しているのか?謎すぎる。


●シンジ、またしてもレイの裸を目撃する
アヤナミレイはジオフロント内部の部屋を使用せず、なぜか掘っ建て小屋(としか形容できないもの)に住んでいる。そこへシンジが訪ねてくるが、お約束通り全裸のレイを目撃。もはや「いや~ん、のび太さんのエッチ~!」と同じぐらい”素っ裸状態の女子”に遭遇してるぞシンジ君(わざとやってるとしか思えないんだがw)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

●黒いプラグスーツのアヤナミレイ(仮称)
エヴァMark.09でヴンダーからシンジを連れ去ったアヤナミレイ(仮称)は、『破』で助けた綾波レイではなく、レイのクローン体だ(アスカは「綾波タイプの初期ロット」と呼んでいる)。シンジは「助けた」と思い込んでいたが、実際は綾波の魂はサルベージされず、初号機の中に残ったままになっているらしい。


●シンジ、カヲルとピアノを弾く
ボロボロになったネルフ本部の中に綺麗なピアノが一台。シンジ君は色白の美少年:渚カヲルから「一緒に弾かないか?」と優しく誘われ、二人でピアノを弾き始める(徐々に妖しい雰囲気に…)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●カヲルから真相を聞く
地上を一望できる高所から現状を確認し、サードインパクトの凄まじさに戦慄するシンジ。実際は、完全にサードインパクトが発動する前に、カヲルの乗ったエヴァンゲリオン Mark.06が初号機に槍を突き刺したため、ギリギリで人類滅亡は回避できたものの、ニア・サードの影響やその後に起きたサードインパクトによって地球はほぼ壊滅状態になってしまったようだ。

なお、劇中では明らかにされていないが、『破』のラストの後、自律型に改造されたエヴァMark.06はターミナルドグマへ投下される。しかし、第12使徒に寄生され「十字架の巨人(リリス)」と接触。巨人が目覚め、「巨大綾波レイ」へと変化してしまう。この辺の展開は旧劇場版(EOE)と同じで、”人類が人の形を維持できなくなる”ような未曾有の大惨事が勃発したらしい。

そこで、ロンギヌスの槍とカシウスの槍を使用して何とかリリスを封印する(その痕跡として巨大綾波の頭部だけが残った)。ネルフはドグマに厳重な結界を張り、以降この結界は14年間破られていない…というのがこれまでの経緯のようだ。

●シンジ、冬月と将棋を指す
シンジと冬月が向かい合って将棋を指すという非常にシュールな場面。ここで冬月は、シンジの母親:ユイに関する驚くべき真実を告げる。内容は、旧作を観た人ならすでに知っていることで特に目新しい情報はない。しかし、注目すべきはユイの旧姓が「綾波」になっている点だろう。旧作では、「碇ユイのところへゲンドウが婿養子に入った」という設定だったが、新劇場版では普通に結婚しているらしい。


●31手先で詰み
シンジと将棋を指している冬月は「31手先で君の詰みだ」と宣言するが、このセリフの31分後にカヲルの首に付けられたDSSチョーカーが爆発する。このため、「冬月はシンジが13号機に乗って”詰み”になることを予見していたのでは?」という説がある。さらに、通常はハンデをつけるための”駒落ち”は飛車角と香車を外すものだが、なぜか冬月は飛車角金を外した。このことから、「香車=槍(ロンギヌスの槍とカシウスの槍)が自分の手元にあることを暗示している」との説もあるらしい。


●二人で抜きに行こう!(槍を)
色んなことがあり過ぎて精神的に多大なショックを受けたシンジは一人でふさぎ込んでいた。そこへ、「エヴァで起こしてしまった過ちは、エヴァで償えばいい」と意味不明なプランを持ちかけるカヲル君。困惑するシンジだが、「僕は君に会うために生まれて来たんだ」とか「カヲルって呼んでいいよ」とか、優しい言葉で攻められるうちにだんだん頬が赤くなってくる。やがてベッドに腰かけた二人の間にはただならぬ雰囲気が漂い始め…(いったい何のアニメなんだよコレw)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●インフィニティ
セントラルドグマ周辺やその地下には、大量の”エヴァンゲリオンっぽい巨人”が累積している。カヲルによるとこれらの巨人は「インフィニティの成り損ない」とのことで、おそらく「人類の成れの果ての姿」だろう。前作『破』の後に起きたサードインパクトの影響で人類は強制的に進化させられた。もしサードインパクトが完全に発動していれば、「インフィニティ(究極の生命体)」になれるはずだった。

しかし、何らかの理由によりリリスの活動が阻止されたことでサードインパクトも途中で止まり、彼らはインフィニティになることが出来ず、「成り損ない」としてそのまま朽ち果てたと思われる。


●衝撃の真相に驚くカヲル
旧『劇場版』ではロンギヌスの槍がキーアイテムとなっており、これを使うことでサードインパクトを引き起こしていた。しかし、『新劇場版』では更に”カシウスの槍”が加わり、フォースインパクトを引き起こすトリガーとなっている。

当初、カヲルはこのロンギヌスの槍とカシウスの槍が1本づつ刺さっていると思い、ダブルエントリープラグ方式のエヴァ13号機に乗ってシンジと共にセントラルドグマへ降下したが、実際は2本ともロンギヌスの槍だったことが判明。どうやらこれもゲンドウの策略だったらしく、真相に気付いたカヲルは「そうか…そういうことだったのか、リリン!」と悔しそうに呟く。でもこれって、よく考えたら旧作と全く同じ展開じゃないか?(少しは学習してくれカヲル君!)

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●カシウスの槍はどこへ?
しかし、そうなるとカシウスの槍はどこへいってしまったのか?そもそも槍の総数は何本なのだろう?まず1本は、前作『破』のラストで覚醒した初号機を止めるためにカヲルが使用し、その後は初号機と共に凍結され、現在はヴィレが保管しているらしい。

しかし、カヲルによると、Mark.06とリリス接触により発生したサードインパクトを止めるために、ロンギヌスの槍とカシウスの槍を使ったのだという。つまり、ロンギヌスの槍とカシウスの槍は元々”2本ずつあった”ということなのだろうか?そう言えば、セカンドインパクトの時に現れた「4体の光の巨人」はそれぞれ1本ずつ槍を持っていたような…。つまり、ロンギヌスの槍×2本、カシウスの槍×2本で計4本なのでは?

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●アスカ&マリ乱入
「僕がこの世界を変えるんだ!」と完全に中二病をこじらせたシンジ君が槍を引き抜こうと巨人に接近。しかし、フォースインパクトを阻止するためにやってきたアスカに妨害される。エヴァ13号機は周囲にファンネルみたいな武器を飛ばして応戦(2号機が色々改造されまくってエラいことになってるなあ)。しかも、さすが14年の歳月が流れただけあって、エヴァがコードレスになってるのが凄い。電池が切れても予備のバッテリーがあるからもう安心だ(笑)。


アヤナミレイのオリジナル
マリとレイの会話に「あんたのオリジナルはもっと愛想があったよ」というセリフが出てくるが、この”オリジナル”とは誰を指すのか?『序』『破』に出てきた綾波レイとも考えられるが、元々レイは綾波ユイから作られたクローンなので、「綾波ユイがオリジナル」と考えた方がしっくりくるような…。


真希波・マリ・イラストリアスの正体
もしそうだとすると、なぜマリは綾波ユイを知っているのだろうか?これも色んな説があり、その中でも「マリはゲンドウやユイ達と同年代(京都大学の同級生?)」という推測が最も有力視されているらしい。根拠として、①エヴァパイロットは”呪縛”により歳を取らない。②古い昭和歌謡曲やアニソンを好んで歌っている。③「ゲンドウくん」など、目上の者に気安い態度。④昔の写真にマリとよく似た人物が映っている、等。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●第12の使徒
やけくそになったシンジが槍を引き抜くと、エヴァンゲリオンMark.06の固有波形が「パターン青」に変化。Mark.06の中には第12の使徒が潜んでおり、アヤナミレイが首を刈ることで再び活動を開始した(これもゲンドウの計画通り?)。


●フォースインパクト発動!
カヲルやアスカの忠告を無視してとうとう槍を抜いてしまった碇シンジ(少しは人の話を聞けw)。フォースインパクトが始まり、ガフの扉が開いていく!そして13号機が覚醒した!4本腕のエヴァ気持ち悪いいい!

●13番目の使徒
マリの「無いはずの13番目!?ゲンドウ君の狙いはこれか!」というセリフから、13番目の使徒は本来存在していなかったことが分かる。さらにカヲルの「まさか第1使徒の僕が13番目の使徒に堕とされるとは…。さすがリリンの王、シンジ君の父上だ」というセリフから、どうやらゲンドウの策略によってカヲルくんは1番下っ端(?)に降格させられたようだ。


●アダムスの器
エヴァンゲリオン』の世界において「アダム」とは第1使徒のことを示している(ただし『新劇場版』では”アダム”という固有名詞は出ていない)が、本作では「アダムス(ADAMS)」という複数形になっていることから、多数の「アダム」が存在していることがわかる。

「アダムス(ADAMS)」という文字が最初に出たのは、『序』の最後に流れた『破』の予告編で、その直後に「光り輝く4体の巨人」が映っている(セカンドインパクト発生時に出現)。このことから「アダムス」とは「4つの光る巨人」を示しているのでは?と言われている。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

だとすれば、「アダムスの器」とは何なのか?マリがエヴァンゲリオンMark.09を見て「やっぱしアダムスの器か」と呟いていることから、”器”とは形を成すための本体(エヴァ)であり、そこへ”アダムスの魂”が入ることによって「光の巨人」へと変化するのではないだろうか。


エヴァンゲリオンMark.09
激しく形状を変えながらヴンダーに攻撃を加えるMark.09。リツコの「アダムスの器…ヴンダー本来の主!初号機から本艦の制御を奪い返すつもりだ!」というセリフから、元々はエヴァMark.09がヴンダーをコントロールしていたことが分かる。

そして劇中ではMark.09を「アダムスの器」と呼んでいるが、正式名称は「第1のアダムスの器(移行中間形態)ゼーレ仕様」であることが判明。”第1の”ということは”第2””第3””第4”のアダムスの器が存在することを意味しており、さらに”移行中間形態”という言葉から推測すると、どうやらこの後”最終形態”に完全移行するようだ。

もしかしたら、所在不明となっているエヴァンゲリオン10号機、11号機、12号機がそれぞれアダムスの器なのかもしれない。そして、それら4体のエヴァが”最終形態”に完全移行することで、「4つの光る巨人」になるのでは?

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●モードチェンジ!コード777!
Mark.09を撃破するため、アスカが2号機に隠されたビーストモードを起動。『破』では「モード反転!裏コード!ザ・ビースト!」と叫んでいたが、『Q』ではパチンコみたいな名称になっている(エヴァはパチンコで儲けてるからねえw)。なお、マリの場合は両目がグリーンに光っていたが、アスカは右目がグリーン、左目眼帯の奥がブルーに発光している(使徒のパワーを発動しているのだろうか?)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●カヲル、死亡
「僕が第13の使徒になってしまったからね。僕がトリガーだ」とフォースインパクトが始まってしまったことに対して責任を感じているカヲル。そして「魂が消えても、願いと呪いは世界に残る」、「意思は情報として世界を伝い、変えていく。いつか自分自身のことも書き換えていくんだ」、「また会えるよ、シンジ君」など様々な謎の言葉を残して結局死んでしまった。「今度こそ、君だけは幸せにしてみせるよ」と言っていたのはいったい何だったんだ?


●「カヲル君、何を言っているのかわからないよ!」
みんな同じ気持ちです(笑)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●フォースインパクト、依然として発動中
カヲルがDSSチョーカーによって爆死してもフォースインパクトは止まらない(”ガフの扉”が閉じない)のは、シンジが「ゼーレの保険」となっているからだ(カヲルが死んでもシンジがいればフォースインパクトを起こせる)。これを止めるためには覚醒した13号機を殲滅するか、13号機とシンジを切り離すしかない。マリがシンジのエントリープラグを強制排出して、ようやくガフの扉を閉じることに成功。フォースインパクトが停止する。


●自信満々のゲンドウ
何が起こっても「全て計画通り」で済ませるゲンドウの姿が、もはやギャグにしか見えなくなってきた(笑)。ゼーレの連中はほぼ目的を達成したようで、後のことをゲンドウに託して退場。ゲンドウはキールのバイザー(?)を譲り受け、今後も人類補完計画を継続していくらしい(まあ、こいつの目的は「ユイの復活」だけなんだろうけど)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●「人」ではない”何か”
ラストシーン、アスカは「ここじゃL結界密度が強すぎて助けにこれないわ。リリンが近づける場所まで移動するわよ」と言っているが、リリンとは”人間”という意味なので、シンジとアスカとレイは「人間には立ち入ることのできない場所にいる」ということになる。では、いったいこの3人は何者なのだろうか?もしかして全員使徒


●赤い大地を歩く3人
Mark.09と改2号機は大破し、レイとアスカは共にエントリープラグで脱出。そして、同じく地上に落下したシンジと合流する。サードインパクトだけでなく、フォースインパクトまでも引き起こしそうになった自分自身が心底嫌になり、エントリープラグに引き籠って出て来ないシンジ。

そんなダメ主人公を「まだ甘えてる。いつまでたっても手間のかかるガキね!」などと言いながら無理矢理引きずり出すアスカ。しかし、「ほらぁ、これ付けて。もおおお〜!立ってる位自分で出来るでしょ!」とツンデレパワーは落ちてない(むしろ増幅w)。ラスト、アスカがシンジの手を引っ張って歩き出し、レイがその後について行くほのぼのとした(?)スリーショットで映画終了(ところで、マリは無事に回収されたのだろうか?)。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q
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●次回予告編
本編終了後、劇場では次回の予告編が流れた。『序』『破』『Q』と続いてきたシリーズの完結編のサブタイトルはずっと『?』だったが、ここで初めて『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』になることが判明。またしても劇場内がざわついた(笑)。

「生きる気力を失ったまま放浪を続ける碇シンジ。たどり着いた場所が彼に希望を教える。ついに発動する補完計画。ファイナルインパクト阻止のため、最後の決戦を挑むヴィレ。空を裂くヴンダー!赤い大地を疾走するエヴァ8+2号機!次回『シン・エヴァンゲリオン劇場版:‖』!さぁ〜て最後まで、サービス、サービスぅ!」…っていうミサトさんのテンションが劇中と真逆で違和感ハンパないw

どうやら次回作では、2号機と8号機を半分にちょん切って無理矢理くっ付けたようなニコイチ・エヴァンゲリオンが大暴れするらしいが、それにしてもぶっ飛んだデザインだなあ。これの元ネタは円谷プロの巨大特撮ヒーロー『ジャンボーグA』に登場するジャンボーグ9だろうか?などと色んなことが気になってしまうんだけど、油断は禁物だ。そもそもこんなエヴァは本編に出て来ないかもしれん。もうエヴァの予告編には騙されないぞ!


というわけで、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の内容を大まかにまとめるとこんな感じです(だいたい合ってると思うw)。まあ、賛否両論間違い無しのストーリーに言いたいことはたくさんあるんですけど、長くなったので細かい考察や映画の感想などは明日以降に書こうと思います。

※『エヴァQ』関連の記事をいろいろ書いてみました。よろしければご覧ください。↓
type-r.hatenablog.com
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