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シャーリーズ・セロンの『スノーホワイト』ネタバレ映画感想


■あらすじ『幼い頃に母を亡くしたプリンセス”スノーホワイト”は、継母となった魔女ラヴェンナによって実父マグナス王を殺され、自身も城の塔で幽閉生活を強いられていた。それから7年。世界一の美貌が自慢のラヴェンナは、魔法の鏡により成長したスノーホワイトが自分の美を脅かす存在であることを知る。そこで、永遠の美と若さを得るため、スノーホワイトを殺害してその心臓を手に入れようと画策。しかしスノーホワイトは間一髪のところで城から脱出し、黒い森へと逃げ込んだ。するとラヴェンナは、刺客として森に詳しいハンターのエリックを送り込む。だが、スノーホワイトと出会ったエリックは自分が騙されていたことに気づき、彼女の逃亡に協力することに。こうして森の中で少しずつたくましさを身につけ、懸命にラヴェンナの追跡をかわしていくスノーホワイトだったが…。有名なグリム童話“白雪姫”を、戦うヒロインの物語として大胆にアレンジして甦らせたファンタジー・アドベンチャー大作!』



僕が「白雪姫」と聞いて一番にイメージするのは、やっぱりディズニーのアニメですね。世界初のカラー長編アニメーション映画として公開されたのが1937年、ってことはもう75年前!?当時は、役者の動きを実写で撮影し、そのフィルムを1コマ1コマ描き写す「ロトスコープ」という技法を採用していたため、キャラクターの動きが凄くなめらかでした(とんでもなく手間もかかりますが)。

今ではほとんど使われることのないこの技法で生み出された映像は、まさに”神が宿っている”と評しても全く過言ではないほど美しく、LDやDVDを買って何度も繰り返し鑑賞するぐらい大好きな映画なのです。

一方、実写版としては1997年にシガーニー・ウィーバーが悪の女王に扮した『スノーホワイト』がテレビ映画として制作されました(日本では劇場公開)。さらに、2001年にはミランダ・リチャードソンが白雪姫を演じた『スノーホワイト/白雪姫』が作られています。どちらもテレビ用作品であまり話題にはならなかったものの、それから15年経った今年、なぜか「白雪姫」の実写映画化がブームになっているようです。

ハリウッドでは昨年から『白雪姫』を題材にした実写映画がいくつも企画され、『スノーホワイト』はその第1弾になります。ちなみに第2弾は、ジュリア・ロバーツが悪い女王を演じる『白雪姫と鏡の女王』で9月に日本公開予定。そして、第3弾として本家本元のウォルト・ディズニー・ピクチャーズが『オーダー・オブ・セブン』を製作する予定でした。

『オーダー・オブ・セブン』は元々『スノー・ホワイト・アンド・ザ・セブン・ドワーフズ』というタイトルで企画され、今年の2月の時点では『ラブリーボーン』のシアーシャ・ローナンが白雪姫役で主演する契約を結び、監督にはCM出身のマイケル・グレイシーが内定済み。そして9月にはいよいよロンドンでクランクインする計画になっていました。

ところが、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが、突然製作中止を決定。長年温めてきたプランが白紙に戻ってしまったのです。いきなりお蔵入りになった背景には、今年3月に全米公開されたウォルト・ディズニー生誕110周年記念作『ジョン・カーター』が、莫大な製作費を投入したにも関わらず大コケしたことが関係していました。

これにより、ディズニーは新作の予算の大幅な見直しを迫られ、『オーダー・オブ・セブン』は「新人監督の作品にしては製作費が高すぎる」と判断されたらしい。なんとも残念な結果ですが、「『白雪姫』の映画ばかりが同時期に3本も公開されてもねえ…」という気がしなくもない(笑)。

で、今回の『スノーホワイト』なんですけど、実はアメリカではジュリア・ロバーツの『白雪姫と鏡の女王』が先に公開され、大コケしたんだとか。なのであまり期待はしてなかったんですが、それなりに楽しめましたよ。

原題は「白雪姫と猟師」で、その猟師役を演じるのがマイティ・ソーことクリス・ヘムズワース。彼と白雪姫の逃避行と、シャーリーズ・セロン演じる女王の悪行っぷりが核になってお話は進行します。

特徴的なのはその内容で、小人や動物たちと歌って踊る「ディズニーアニメの白雪姫」を想像しているとエラい目に合うかもしれません。なぜなら、本作は「戦う白雪姫」という新しいヒロイン像を打ち出しており、クライマックスでは白雪姫が甲冑に身を包み剣を振りかざして激しいバトルを繰り広げるなど、一般的なイメージとは大きくかけ離れた白雪姫になっているからです。

どちらかと言えば『ロード・オブ・ザ・リング』や『ナルニア国物語』や『ウィロー』など、アクション・ファンタジーを意識した画面が多く、他にも『レジェンド 光と闇の伝説』や『ハリー・ポッター アズカバンの囚人』を彷彿とさせる場面もありました。しかし、一番びっくりしたのは『もののけ姫』にそっくりなシーン(まさかシシ神様まで出てくるとはw)。どうやら監督が宮崎アニメの大ファンだったらしく、確信犯的に『もののけ姫』をパクったそうです。

僕自身は、アクション・ファンタジー系の映画が好きなので、映像効果的にはそこそこ満足度できました。ただ、肝心の戦闘シーンはややあっさりしていて迫力が足りません。リドリー・スコットあたりが撮っていればもっとダイナミックなファンタジー・アドベンチャーになってたと思うんですけどねえ。さらに内容的にもあまりオススメできない部分がチラホラと。

ストーリーも不満ですが、一番の問題は女王様のインパクトが強すぎて白雪姫の存在が霞んでしまっている点でしょう。今回女王を演じたのはオスカー女優のシャーリーズ・セロン。さすがアカデミー主演女優賞を獲っただけあり、貫禄の名演技ですが、ちょいと熱演しすぎのような(主人公とのバランスが取れてない)。

そして、白雪姫役を演じたのはクリステン・スチュワート。僕は『トワイライト』シリーズを観ていないのであまりこの女優さんを知らないんですが、明らかにセロンに気圧されている印象です。お姫様にしてはルックスも微妙だし、ご都合主義的な言動を含めて主人公としての魅力に欠けているのが辛い。

そもそも、「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは……」という例の問いかけ自体、(好みにもよるけど)シャーリーズ・セロンの方が美人じゃねーか!」となってしまい、二人の対立構造に説得力を感じないんですよ。

他にも、クリス・ヘムズワース演じる猟師はどうもイマイチ影が薄いし、7人の小人は小汚いオッサンのドワーフだし、全体的にキャラクターに感情移入しづらいのが残念でした。ついでに、ストーリー展開も冗長で盛り上がりに欠けるというか…まあ、平たく言えばあまり面白くない(笑)。

というわけで、アクション・ファンタジーが好きな人なら観てもいいかな〜、でもDVDで充分かもな〜、って感じでしたよ、トホホ。

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