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映画『ウォリアーズ・異空の戦士』ネタバレ感想

ウォリアーズ・異空の戦士

■あらすじ『カンフー・クラブに所属しているライアンは、国際武道選手権に出場する為にアメリカ代表として会場の北京を訪れていた。だが試合前日の夜、謎の声に導かれて辿り着いた廃墟で意識を失ってしまう。目覚めると、なんと彼は“タオ”という異世界にいた。そこでは、悪の戦士ドゴンが強大なパワーを生みだす5つの紋章のうち、最後の火の紋章を探し求めて猛威を奮っていた。ライアンはドゴンの倒すため、呼び寄せられた戦士だったのだ!「マトリックス」「キル・ビル」のアクション監督ユエン・ウーピンの愛弟子、ツァン・ジンガがスタント監督&アクション振付指導を担当した、全編バトルシーン満載のVFXアクション・ファンタジー!』



これはとてつもない映画である(というか、劇場公開されてないのかもしれないが)。登場する騎士たちは洋風のスタイルなのだが、出てくるアイテムや背景などはなぜか全て中華風という、西洋と東洋がドッキングしたような独特の世界観を醸し出しているのだ(タオの世界の王女様も完全に中国人)。

例えるならばハリー・ポッター』と『西遊記』を強引にくっつけたような感じ。「有り得ない度」はかなりのレベルに達していると言えるだろう。

内容は「危機に直面したファンタジー世界を救う為に、現代から召喚された少年が大活躍する」という、どこかで聞いたような物語だが、特筆すべきはストーリーよりもアクション・シーンの凄まじさである。

ほとんどのアクションを香港のスタントチームが演じているらしく、格闘シーンだけ見ると完全にカンフー映画となっているのだ。ダイナミックなワイヤーワークや、スピード感溢れる剣術や棒術など、迫力満点のアクション場面は必見のカッコ良さ。

後半では、“大いなる力”を手に入れたドゴンが現代の北京にやって来るが(なぜ北京?)、北京の描写がかなりいいかげんだ。僕は行った事が無いので良く分からないが、北京っていまだに人力車とか走ってるんだろうか?「アメリカ人が日本を描写すると必ず忍者が出てくるパターン」と何も変わらんぞ。

しかし「大勢の中国人が取り囲む中で、2人のアメリカ人がカンフーで戦う」という前代未聞の凄まじいヴィジュアルには、ド肝を抜かれる事間違い無し(しかも一人は中世の甲冑を着ているんだから、こんなシチュエーション見た事ない!)。

挙句の果てには、火の精霊や水の精霊など、レインボーマン並みの能力を持った精霊たちが、コミケのコスプレかと思うようなとんでもない衣装に身を包んで大暴れ!剣と魔法のファンタジー世界を舞台に、壮絶なカンフー・アクションを繰り広げるという、ムチャなコラボレーションがある意味斬新な怪作と言えるかもしれない。

唯一残念な点は、ストーリーも予算もTVドラマ並みにショボいという事であろうか(絶対、劇場用のクオリティじゃないよなあ)。まあ、「ヘンな映画が好き」という人にだけオススメします(笑)。