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このオチ多すぎ!「犯人はオレだった系」映画をまとめてみた

どうも、管理人のタイプ・あ~るです。

さて皆さんは映画を観ていて、「アレ?このオチどこかで観たことあるぞ?」と感じた経験はないでしょうか。「ストーリーは全然違うのにオチが似ている」というパターンでよく見られるのが、「主人公の前に現れて様々な事件を引き起こしていた謎の男の正体が実は自分自身だった」というもので、僕はこういう作品を「犯人はオレだった系」映画と呼んでいます。

この手の映画がいつ頃から出て来たのか定かではありませんが、個人的な感覚で言うと、比較的近い時期(具体的には2004年前後)に連続して似たようなオチに遭遇するという悲劇に見舞われまして(なぜこの時期に集中していたのかは分かりません)。物語自体は初めて観るのに、ラスト付近になると強烈な既視感に襲われ「うわー、またコレか〜!」と落胆すること数回。いいかげんウンザリしてしまいました。

いや、もちろんこういうオチの映画でも面白い作品はありますけどね。ただ、少なくとも「事件を解決させる方法論がほぼ一緒」という点においては、最後まで観たところで何のサプライズも得られないわけですよ。謎を解明しようといくら真剣に推理してみても、結局「イエ〜イ、犯人はオレでした〜♪」で締め括られたら「今までの時間は何だったんだ……」と虚しくなりますよ、そりゃ。

このような状況を踏まえて、今回は「犯人はオレだった系」の映画をまとめてみようかなと考えたんですけど、多分こういう記事を書いている人は他にほとんどいないと思うんですよね。「どんでん返し」という大きなカテゴリーでリスト化しているパターンはあっても、このオチだけをまとめている記事は恐らく皆無でしょう。なぜなら、記事自体がネタバレになるからです。

例えば、通常なら「今回は『マトリックス』のネタバレ記事なので観てない人はご注意ください!」みたいな感じで未見の人に対して警告できるんですが、「犯人はオレだった系」に限定してしまうと、記事の中にネタバレを書いても書かなくても、タイトルを挙げた時点でオチが分かってしまうため、事前に警告すらできないのです。ある意味”禁断のエントリー”ですよね(笑)。

なので、本日の記事に関しては「こういう映画は今まで散々観てきたから大丈夫!」という人、あるいは「今後一生こういう映画は観ない!」と心に決めている人のみ読んで下さい。それ以外の人で「あああ〜、まだこの映画観てないのにオチが分かっちゃったじゃないか〜」となっても一切責任は取れませんので悪しからず(^_^;)

なお、記事を書く前に今回取り上げる映画について以下のような条件を付けました。

1.主人公が犯人(または事件の真相に関わる人物そのもの)である
主人公以外の人物が真犯人となっている作品まで含めると数が膨大になりすぎる(というか、それは普通のサスペンス映画である)ため除外しています。


2.主人公は「自分が犯人」という事実を自覚していない
あくまでも主人公が本気で犯人(または事件の真相)に迫ろうとしている作品のみを取り上げました。したがって、気付いていないフリをしながら「実は主人公が意図的に事件を仕掛けているパターン」は含まれません。


3.主人公は生きている
「犯人はオレだった系」映画の中には、「オレはとっくに死んでいた系」映画というものも存在します(ブ○ース・ウィ○スのアレとかが有名ですねw)。しかし「オレ死に系」は意外とバリエーションが多く、これを含めると色々ややこしいことになりそうなので今回は除外としました。

では、そろそろタイトルを挙げていきたいと思います。引き返すなら今のうちですよ(笑)。「くそ〜、オチを知る前に観たかった〜!」となっても知りませんからね?一応、ヒントだけ書いておくと、今回取り上げるタイトルは全部で13作品(他にもあるかもしれませんが、僕が知っている範囲でピックアップしました)。

出演者は、エドワード・ノートンジョニー・デップクリスチャン・ベールロバート・デニーロラッセル・クロウレオナルド・ディカプリオセシル・ドゥ・フランス麻生久美子アンソニー・パーキンスミッキー・ロークジム・キャリーガイ・ピアースジョン・キューザックなど(出演者の顔ぶれで「既に観た」「たぶん観てない」の判断が、ある程度はできるかと思います)。

というわけで、大丈夫ですか?覚悟はできましたか?念のために言っておきますけど「読むなよ!絶対読むなよ!」というダチョウ倶楽部的なフリじゃないですからね(笑)。「問題ない」と判断できた人だけ以下の文章を読み進めてください。そうでない人は画面をスクロールせず、このままそっとブラウザを閉じてください(^_^)


※ここから先はネタバレしてます!
※読む場合はくれぐれも自己責任でお願いします!



では、いきますよ〜!


●『ファイト・クラブ』(1999年)
■あらすじ「主人公(エドワード・ノートン)は自動車会社に勤務し、リコール調査の仕事をしている平凡な会社員。何不自由ない生活を送っていたが、重い不眠症に悩まされていた。そんなある日、出張中に自宅で爆発事故が起こり、家具もブランド衣服も全てを失ってしまう。途方に暮れた主人公は出張途中の機内で知り合った石鹸の行商人タイラー・ダーデンブラッド・ピット)に救いを求めた。すると彼は”ファイト・クラブ”という秘密の集団を紹介し、やがて周囲で奇妙な事件が起こり始め…。」

監督はデヴィッド・フィンチャー、キャストはブラッド・ピットエドワード・ノートン、ヘレナ・ボナム=カーターなど、そうそうたる俳優が顔を揃えるエンターテイメント大作です。有名な作品なので観た人も多いと思われ、当時は謎の男:タイラー・ダーデンの正体が「実は主人公だった」と明らかになるどんでん返し場面が話題となりました。

同時に、映像派のデヴィッド・フィンチャー監督が存分に腕を振るった夢見るようなヴィジュアルイメージの数々が実に素晴らしく、鮮烈なバイオレンスアクションと相まって不思議な印象を醸し出しています。「犯人はオレだった系」映画の代表格と言えるでしょう。


●『シークレット ウインドウ』(2004年)
■あらすじ「湖畔に建つ別荘で新作小説を創作中のベストセラー作家モート・レイニー(ジョニー・デップ)。だが彼は、妻エイミーとの離婚調停に頭を悩ませ執筆活動に行き詰まっていた。そんなある日、モートのもとにジョン・シューターと名乗る正体不明の男が訪ねてくる。そしてシューターは唐突に、モートが自分の小説を盗作した、と言い放つのだった。最初は全く取り合わないモート。しかし、シューターが置いていった彼の原稿の内容は、モートの著書“秘密の窓”と瓜二つだった。以来、モートはシューターから執拗に付きまとわれ始めるのだが…。」

スティーヴン・キングの中篇作品『秘密の窓、秘密の庭』をジョニー・デップ主演で映画化したスリラー映画です。売れっ子小説家が謎の男に付きまとわれ不気味な事件に巻き込まれていく、というストーリーなんですが、謎の男:ジョン・シューターの正体が「実は主人公だった」と判明するクライマックスでテンション急降下。結局、「オチ以外のドラマ本編に特筆すべき点が見当たらない」ってところが一番問題なのではないかと。ジョニー・デップが演じたモートのキャラクターは個性的で悪くないんですけどねえ。


●『マシニスト』(2004年)
■あらすじ「工場で働くトレバー(クリスチャン・ベール)は、極度の不眠症に陥り、すでに1年間もほとんど眠っていない状態だった。そんなある日、彼は自宅で不気味な張り紙を見つけ不安に襲われる。そして、彼の周囲では不可解な出来事が次々と起こり始めた。その影には同僚アイバンの姿があったのだが、不思議な事にトレバー以外の誰もアイバンという男の存在を知らなかった…。」

人体の限界まで減量したクリスチャン・ベールの激ヤセぶりが凄まじい映画です。しかも、本作のために4カ月で30キロも体重を落としたベールは、直後の『バットマン:ビギンズ』では逆に45キロも増量したそうで、まさに命懸けの役作り!そこまで頑張ったのに、このオチのせいで全てが台無しに…(-_-;)

マシニスト (字幕版)

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●『ハイド・アンド・シーク/暗闇のかくれんぼ 』(2005年)
■あらすじ「母の自殺以来、心を閉ざした9歳のエミリー(ダコタ・ファニング)は、心理学者の父デビッド(ロバート・デニーロ)とともにニューヨーク郊外へ引っ越した。やがてエミリーは、見えない友達「チャーリー」とだけ遊ぶようになる。戸惑いながらも、エミリーの空想を静観することにしたデビッドだが、次第にチャーリーの存在は、彼らの生活を脅かしていく。娘を救うため、デビッドはエミリーの心の闇を解明しようとするが…。」

ロバート・デニーロダコタ・ファニングの初共演ということで公開当時はそれなりに注目されたものの、内容が微妙だったせいか、あまりヒットしなかった作品です。二人の演技合戦は見どころですが、さすがに途中でオチが分かっちゃうんですよねえ。そこが残念でした。


●『ハイテンション』(2003年)
■あらすじ「女子大生のマリー(セシル・ドゥ・フランス)は親友のアレックスとともに、都会の喧騒を逃れ静かな田舎で試験勉強に励むために、彼女の実家へと向かっていた。夜遅く、ようやく2人はアレックスの実家に到着する。だがその直後、謎の男が玄関に現われ、手にした刃物でアレックスの両親と弟を次々と惨殺したのだった。物陰に隠れ、必死で息を潜めるマリー。ところが、今度はアレックスが殺人鬼に捕まり、トラックで連れ去られようとしていた…。」

いや〜、この映画は凄いですよ。「オシャレで知的なフランス映画」という既成概念を根底から覆す、問答無用のバイオレンスホラーに驚愕しました。全編に渡って炸裂するスプラッター描写があまりにも強烈で、「もうフランス映画を観るのはやめよう」と思ったぐらいです(泣)。でも、サスペンスフルな展開は意外と見応えがあって、最後まで飽きさせません。緊迫感溢れる高度なスリラー描写も一見の価値ありと言えるでしょう。

ただし、「主人公=犯人」というラストの展開が強引すぎて全然ダメ。後半、「犯人の運転するトラックを主人公が車で追跡する」というシーンがあるんですけど、オチを知った後で観直すと、どう考えても辻褄が合わないんですよ(自分一人しかいないのに、どうやってカーチェイスするの?)。「このオチさえ無ければ結構面白かったのになあ」と完全に逆効果になっている残念なパターンでした。

ハイテンション(字幕版)

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●『ハサミ男』(2004年)
■あらすじ「美少女の喉にハサミを突き刺す謎の連続猟奇殺人鬼“ハサミ男”。しかしある日、ハサミ男の犯行をそっくり真似た手口で新たな殺人事件が起きてしまった。殺人鬼の凶行に義憤を覚える若手刑事:磯部は捜査に乗り出すが、やがて想像を絶する意外な真相が明らかに…!映像化不可能と言われていた殊能将之の原作を、鬼才・池田敏春監督が大胆なトリックで映画化したサイコサスペンス・ミステリー!」

僕が初めて原作小説を読んだ時、大胆不敵などんでん返しにまんまと騙されてしまいました。キャラクター造形の面白さも含め、かなり読み応えのあるミステリーです。しかし特殊なトリックを使っているが故に「映像化不可能」と言われていたこの小説を、数年後に「映画化する」と聞かされたミステリーファンはビックリ仰天!「いったいどうやるんだ?」と。

完成した映画を恐る恐る観てみたら、なんと原作とは全然違うトリックを使ってストーリーを組み直していたのですよ。えええ!?そんなのアリ?たしかに、そのまま映画化できなかった理由は小説を読めば分かるんだけど、だったら「原作を完全映画化!」などと謳っちゃダメだろ。

そもそも原作では、主に犯人である”ハサミ男”の視点からストーリーを語る型式になっているので、「主人公=犯人」という設定がサプライズでもなんでもないんです。ところが、映画版では主人公の人格が分裂して”ハサミ男”というもう一人のキャラクターを生み出しているのですよ(『ファイト・クラブ』等と同じパターン)。内容を変更しすぎて、もはやオリジナルの映画になってるじゃん(^_^;)


●『ビューティフル・マインド』(2001年)
■あらすじ「1947年9月、プリンストン大学院の数学科に入学を果たしたジョン・ナッシュラッセル・クロウ)は、ひたすら研究に没頭し続け、次第にクラスメートからも好奇の目で見られるようになっていった。しかし、ナッシュはついに画期的な“ゲーム理論”を発見する。やがて希望するMITのウィーラー研究所に採用され、愛する人とも結婚。だが、米ソ冷戦下、彼の類い希な頭脳が暗号解読という極秘任務に利用され、彼の精神は次第に大きなプレッシャーに追いつめられていく…。」

ノーベル賞を受賞した実在の天才数学者:ジョン・ナッシュの数奇な半生を描いたヒューマン・ドラマです。どんでん返しも凄いけど、これが「実際にあった話」ということに一番驚きました。監督は『アポロ13』や『ダヴィンチ・コード』などのロン・ハワード。キャストにラッセル・クロウエド・ハリスジェニファー・コネリークリストファー・プラマーポール・ベタニージョシュ・ルーカスなど、有名俳優が多数出演しているところもポイント高し。ハラハラさせるだけじゃなくて素直に泣ける等、この手の映画にしては(?)割といい作品ですよ。

ビューティフル・マインド (字幕版)

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●『シャッター・アイランド』(2009年)
■あらすじ「精神疾患のある犯罪者を隔離収容する孤島の刑務所:シャッターアイランド。ここで1人の女性が、謎のメッセージを残して跡形もなく消え失せた。 連邦保安官テディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は事件を捜査するために新しい相棒チャックととも島にやってくるが、やがて次々と不可解な出来事が起こり始める…。」

マーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオアカデミー賞コンビが送る究極の謎解き映画!という触れ込みで公開前から大いに盛り上がったサスペンス・ミステリー。ただし、「この映画はあなたの脳を裏切り活性化させる!」とか「字幕を追うな!超日本語吹替版で映像に集中せよ!」など、過剰な宣伝がむしろ逆効果になってしまった残念なパターンですねえ。あまりどんでん返しを意識せず、普通に観れば結構面白い映画だと思います。

シャッター アイランド (字幕版)

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●『サイコ』(1960年)
■あらすじ「不動産会社で働くマリオン(ジャネット・リー)は客が払った代金4万ドルを銀行に振り込んでくるよう命じられるが、その金を持って恋人のいる町へ逃亡。逃げる途中、大雨にあってしまった彼女は、たまたま目に留まったモーテルに泊まる。そこはノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)という青年が一人で切り盛りしており、彼は病気の母親と2人で暮らしていた。その夜、宿の応接室で夕飯をとったマリオンは部屋に帰った後にノーマンと母が言い争う声を聞くが…。」

古典的傑作スリラーとして名高いアルフレッド・ヒッチコック監督の代表作の一つ。今ではすっかりオチが知れ渡っていますが、公開当時は上映途中の入場を禁止するなど、衝撃的などんでん返しが話題となったそうです。ある意味、「犯人はオレだった系」映画の原点と言えるかもしれません。ブライアン・デ・パルマスティーブン・スピルバーグなど、後の映画監督にも多大な影響を与えました。

サイコ (字幕版)

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●『エンゼル・ハート』(1987年)
■あらすじ「1955年。私立探偵のハリー・エンゼル(ミッキー・ローク)は、弁護士を介してルイ・サイファーという男から仕事の依頼を受ける。その内容は、戦前に歌手として活躍していたジョニーという男を探してほしいというもの。だがジョニーは戦争に従軍後、心を病んで精神病院に収容されていた。病院に行ってカルテを見せてもらうものの、既に退院して行方不明。そこでハリーはカルテに署名した医師を訪ねて行くが、次々と謎のアクシデントに襲われる。果たして彼は真相に到達できるのか…?」

ハードボイルド・タッチで始まった物語が、雨のニューオリンズへ舞台を移したとたんに一転し、徐々に信じられない展開を見せ始める異様なムード満載の映画です。普通のサスペンス・ドラマかと思いきや、話が進むにつれて次第にオカルティックなタッチへと変貌する独特の雰囲気がたまりません。あと、ロバート・デ・ニーロが(笑)。


●『ナンバー23』(2007年)
■あらすじ「動物管理局に勤める平凡な男ウォルター・スパロウ(ジム・キャリー)は、誕生日の2月3日に妻アガサから“ナンバー23”という殺人ミステリーの本をプレゼントされる。その小説には、まるでウォルターそのものと思える主人公が登場し、“23”という数字に取り憑かれて人生を狂わし、破滅へと向かう姿が描かれていた。やがてウォルターは、自分に関係するあらゆる情報も“23”に符合している事実に愕然とし、自分も物語の主人公と同じ運命を辿るという強迫観念に囚われてしまうのだったが…。」

今回、この記事で様々な「犯人はオレだった系」映画を取り上げていますが、たぶん本作が一番残念な出来と思われます。「話の辻褄が合わない」など脚本上の不備はもちろん言うまでもなく、最大の問題は「どう見てもジム・キャリーが怪しい」という点に尽きるでしょう。なんせ物語の開始直後から「……お前が犯人なんじゃねーの?」的な空気が充満してますから(笑)。

何でもかんでも強引に「23」という数字に結び付けようとする展開にも辟易するし(それって単なるこじつけじゃん)、主人公が過去の殺人事件を忘れていた理由が「記憶喪失」ってのも安易だなあと思ったり。とにかく、色んな意味でガッカリな映画でしたよ(-_-;)


●『メメント』(2000年)
■あらすじ「ロサンジェルスで保険の調査員をしていたレナード(ガイ・ピアース)は、ある日、何者かが自宅に侵入、妻がレイプされたうえ殺害されてしまう。その光景を目撃したレナードはショックのあまり、10分しか記憶を維持できない”前向性健忘”となってしまった。彼は見たことを忘れないようにするためポラロイドにメモを書き、体にタトゥーを刻みながら必死に犯人の手掛かりを追っていく……。鬼才クリストファー・ノーラン監督の名を一躍世に知らしめた異色サスペンス!」

世にも珍しい「逆再生ムービー」として映画ファンの話題をさらった、ミニシアター系ヒット作です。全編にわたって通常時カットバックという、前代未聞の叙述形態は衝撃的でした。ストーリーは比較的単純であるものの、構成が複雑極まりないので頭が混乱してくる可能性有り。

本作は、数ある「犯人はオレだった系」映画の中でもかなりレベルの高い作品だと思います。この手のオチでは「二重人格等の精神的な障害」が主な原因となっているのに対し、本作は「記憶障害」。しかも『ナンバー23』のようないい加減な設定ではなく、「10分しか記憶を維持できない」という状況を、「10分毎に映像をさかのぼる」という”演出”に転化しているところが素晴らしい!劇映画における表現方法の可能性を押し広げたという意味でも画期的な作品と言えるでしょう。

ちなみに、戦争映画『ブラックホーク・ダウン』で編集を担当したピエトロ・スカリアは、作業があまりにも激務だったため、映画の完成直後に「少し休ませてくれ」と疲労が限界に達していることを訴えました。しかし、リドリー・スコット監督はすぐに次回作の『マッチ・スティック・メン』に取りかかろうとしていたため、仕方なくピエトロは代わりの編集者を推薦。それが『メメント』の編集担当者:ドディ・ドーンだったのです。物語の結末から映画がスタートし、ひたすら時間を遡っていく独特の編集技法は当時多くの観客の度肝を抜きまくり、『メメント』を観たピエトロ・スカリアも「なんて素晴らしいバックワード(逆行編集)だ!」と感激してドディをリドリー・スコット監督に紹介したらしい。

メメント (字幕版)

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●『アイデンティティー』(2003年)
■あらすじ「激しい豪雨が降り続く夜、人里離れた一軒のモーテルへ、ひとりの男が飛び込んでくる。その男ジョージは息子ティミーを伴い、交通事故で大ケガをした妻アリスを運び込む。救助を要請しようとするが電話は不通だった。アリスをはねたのは女優キャロラインの運転手で元警官のエド。彼は助けを呼びに病院へ向け車を走らせるが、途中で立ち往生し、やむなくモーテルへ引き返すことに…。しかし、それは恐るべき連続殺人の幕開けだった…!」

嵐の夜、とあるモーテルで偶然出会った11人の男女。だが、その中に連続殺人鬼が紛れ込んでいた!というストーリー自体はよくあるサスペンスに見えますが、ラストでいきなり空前絶後のとんでもないツイストをブチかましてくれます。色々と変な設定が多いこの手の映画の中でも、”トリッキー”という点においては恐らくぶっちぎりでナンバーワンでしょう。

あまりにもトリッキーすぎて、「犯人はオレだった系」ということを知った上で観たとしても、ラストの展開はほぼ予測不可能。それぐらい衝撃的で凄まじいクライマックスが待ち受けているのですよ。映画ファンの間ではフェアかアンフェアかで評価が真っ二つに分かれたようですが、個人的には非常に楽しめました。


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