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『耳をすませば』にはジブリのキャラクターがこんなに隠れていた!


■あらすじ『読書好きな中学3年生:月島雫は、日々図書館の本を借りて読んでいた。夏休みのある日、雫は本の貸し出し用の図書カードに「天沢聖司」という名前を発見する。良く見ると、雫の借りた本にはどれもその名前が書かれてあった。翌日、雫は親友の夕子との約束で学校に行き、自分で訳したカントリーロードの訳詩を見せる。そこに夕子がひそかに想いを寄せている同級生の杉村が現れたことで二人は退散。しかし図書室で借りた本を忘れたことに気づいた雫は引き返し、そこで謎の少年に出会った。雫が忘れた本を差し出し、そのまま立ち去る少年。彼はいったい何者なのか?次第に少年のことが気になり始める雫。やがて二人は…。宮崎駿が脚本・絵コンテを手掛けた青春ラブストーリー!』



本日、金曜ロードSHOWにて『耳をすませば』が放映されます。この作品は、1989年から集英社の雑誌「りぼん」に掲載された同名の少女マンガを原作とし、宮崎駿が脚本・絵コンテを手掛け、ジブリ作品で作画監督などを務めてきたアニメーターの近藤喜文さんが初監督に挑戦した映画です。

近藤さんは、『未来少年コナン』の頃から宮崎監督のもとで仕事をしていたスタッフで、『魔女の宅急便』や『火垂るの墓』でも作画監督を務めるなど、宮崎さんや高畑さんから非常に信頼されていたアニメーターでした。

宮崎監督は「こういう爽やかな少年少女の出会いを描いた物語は、近ちゃん(近藤喜文)にピッタリだろう」と考え、近藤さんを『耳をすませば』の監督に抜擢したという。

こうして監督デビューした近藤さんですが、この時、すでに45歳で白髪が目立ち始めていたため、「新人監督にしては老けて見えるから、髪の毛を染めろ」と宮崎さんに言われ、しぶしぶ黒く染めたそうです(笑)。

残念なことに、『耳をすませば』の監督を終えた後、『もののけ姫』の制作にもアニメーターとして関わった近藤さんは、1997年に病に倒れ亡くなってしまいましたが、『耳をすませば』は30億円以上の興収を上げ、その年に公開された邦画でナンバーワンの大ヒットを記録したのです。

さて、原作が少女マンガであることに関して、「なんで宮崎駿が少女マンガを?」と不思議に思う人がいるかもしれません。しかし、元々宮崎駿監督は大の少女マンガ好きとして知られ、以前から色々な少女マンガを読みまくり”映画のネタ”を探していたのです。

耳をすませば』の企画が立ち上がった発端は1989年の夏。当時、宮崎監督は毎年夏になると信州の山小屋で、新しい映画の企画を練るための合宿を開催していました。この山小屋は宮崎監督の義父が建てたもので、彼の姪らが昔読んだ少女マンガ雑誌が多数残されており、宮崎さんは毎年夏の合宿中にそれらを読むのが習慣だったそうです。

さらに、この合宿には『攻殻機動隊』の押井守監督や、『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督なども参加していました。3人は朝晩寝起きを共にし、複数の少女マンガを取り上げて「映画になるかどうか」を検討していたという。

大の大人が揃って山小屋に引き籠り、朝から晩まで少女マンガを読みふけっている図はちょっと気持ち悪い感じもしますが(笑)、彼らが読んだ本の一つが柊あおい原作の『耳をすませば』だったのです。

このマンガを気に入った宮崎駿は「是非映画にしよう」と考えました。しかし、原作のマンガはあまりの不人気ぶりにわずか4回で連載が打ち切られていたため、ジブリから映画化の話を知らされた作者の柊あおいは全く信じられず、思わず「冗談でしょ!?」と叫んだらしい。

ちなみに、当時宮崎監督らが読んでいた他の少女マンガも後にそれぞれアニメ化され、高橋千鶴コクリコ坂からは、宮崎駿本人ではなく息子の宮崎吾朗の手によって映画化。また、津田雅美原作の彼氏彼女の事情は、庵野秀明監督によってTVアニメ化されました。

こうして、1995年に公開された『耳をすませば』は観客動員数208万8967人という大ヒットを叩き出し、思春期特有の甘酸っぱい感性を瑞々しいタッチで描いた青春ラブストーリーとして多くの観客から賞賛され、現在でも高い人気を誇っているそうです。

ちなみに、この映画にはスタッフのお遊びで「他のジブリ作品のキャラクター」が登場していることでも有名なんですよね。そこでちょっと”隠れキャラ”を探してみましたよ。


●『紅の豚』のポルコ・ロッソ
地球屋の古時計の盤面には、良く見ると『紅の豚』のポルコ・ロッソの名前が刻まれています。


●『千と千尋の神隠し』の元ネタ
バイオリン職人を目指す天沢聖司が図書館で読んでいた本は『霧のむこうのふしぎな町』というタイトルですが、これは『千と千尋の神隠し』の原案になった本と言われているらしい。ちなみに天沢聖司の声優は、近年ドラマや映画で活躍している俳優の高橋一生さんが務めています。

●『となりのトトロ』登場
雫が図書館で本を探すシーンの中に「TOTORO」と書かれたタイトルの本がある。


●『となりのトトロ』登場2
バロンの制作シーンの中に、中トトロと小トトロの置物がある。


●『魔女の宅急便』のキキ
雫の勉強机の後方には、『魔女の宅急便』のキキに似た人形が飾られている。


●『猫の恩返し』のバロン
猫の恩返し』は「月島雫が書いた小説」という設定になっているため、両作品の共通キャラクターとしてバロンが登場している。


●『海がきこえる』の里伽子と拓
雫がお父さんにお弁当を届けるシーンで、向原駅から電車に乗ったところ(ホーム反対側)に『海がきこえる』の里伽子と拓が映っている。

…など、『耳をすませば』にはジブリのキャラクターがこんなに隠れていたんですねえ(^.^)


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