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ウェズリー・スナイプス主演『ブレイド3』映画感想

ブレイド3

■あらすじ『ヴァンパイア・ハンターのブレイドウェズリー・スナイプス)は罠に掛かり、ヴァンパイアに化けていた人間を殺害した為、FBIに追われる身となってしまった。FBIとの激しい攻防の中、ブレイドの相棒ウィスラー(クリス・クリストファーソン)は命を落とし、ブレイド自身もついに逮捕されてしまう。そんな彼を救出したのが、ウィスラーの娘・アビゲイルジェシカ・ビール)とヴァンパイア・ハンター集団「ナイトウォーカー」だった。ブレイドは彼らから、ヴァンパイアたちが一族の始祖であり史上最強のヴァンパイア・ドレイクを復活させたことを聞き、共に闘う決意をする。ついに、ブレイドの壮絶なる戦いに終止符が打たれる時が来た!』


シリーズ最高の製作費6500万ドルを費やした、シリーズ最新作にして完結編の『ブレイド3』を観て来ました。今回はシリーズ全作の脚本を書いたデヴィッド・S・ゴイヤーが自らメガホンを取ったという事で、全編に気合が入りまくっています。

相変わらずストーリー展開は大雑把ですが、見たいものはブレイドのかっこいいアクション”なので大した問題ではありません。“ハリウッドの鈴木雅之ことウェズリー・スナイプスが、本作でも今まで以上にスタイリッシュなアクションをぶちかましているので、ファンならば問答無用で観るしかないでしょう。

また、今回はブレイドと一緒にヴァンパイアを退治する2人の仲間が加わっている事が大きな特徴です。ボウガンの使い手アビゲイルと、二挺拳銃のハンニバル・キング。

特にジェシカ・ビール演じるアビゲイルは、ナイフや拳銃などあらゆる武器を使いこなし、さらにはマーシャルアーツまで駆使してヴァンパイアどもをなぎ倒してゆくのですからかっこいいにもほどがあります。まさにバイオハザード』のミラ・ジョヴォヴィッチにも匹敵するヒロイック・アクション!

特にクライマックスの活躍ぶりは、はっきり言って主役のブレイドよりも目立っているのですから、ブレイドも胸中穏やかではないでしょう。本作では女戦士という事で、『テキサス・チェーンソー』で見せた「必殺:乳揺らし攻撃!」を封印しているのは残念ですが、代わりにシャワー・シーンがばっちり用意されているのでサービスカットも抜かり無しです。
ジェシカ・ビール

ところで、このシリーズはアクションの凄さもさることながら、「出演している女優が美人揃い」という点も特筆すべきポイントだと(個人的には)思っています。中でも敵であるヴァンパイアの一員に、毎回必ず美女が配置されているという「接待慣れしたサラリーマン」のような見事な気配りに至っては、感心せずにはいられません。さしずめ、ボンドガールならぬヴァンパイアレディと言ったところでしょうか(そのまんまや)。

一作目で女ヴァンパイア:マーキュリーを演じているのは、スペイン出身のモデル兼女優アーリー・ジョヴァー。白のミニスカ・ワンピースでハデなアクションを繰り広げるものだから、常にパンツが丸見えという嬉しすぎる状態です。

二作目でヴァンパイアのお姫様:ニッサを演じているのは、南米チリ出身のレオノア・ヴァレラです(なんと英語、ドイツ語、フランス語、チェコ語がペラペラという才女らしい)。全身黒の革ジャンに身を包んだ、いかにも強そうなファッションがたまりません。

そして三作目でヴァンパイアの女ボス:ダニカ・タロスを演じるのは、『ユー・ガット・メール』『スクリーム3』『クリスティーナの好きなコト』など数々の映画で実績を積んでいるパーカー・ポージー。真っ白い顔に鋭い牙が異常に良く似合う、まさにヴァンパイア女優と呼ぶに相応しい絶大なるインパクト!部下をアゴで使う女王様ぶりも、演技とは思えぬ迫力です。これら三者三様の美女ヴァンパイアも、シリーズにおける見所の一つと言えるでしょう。
アーリー・ジョヴァー
レオノア・ヴァレラ
パーカー・ポージー

さて、総合的に全シリーズを振り返ってみると、やはり一作目が一番バランスがとれているように思います。ストーリー展開も丁寧で、アクションやVFXも丁度いいテンションなのは一作目ならではでしょう。

これが二作目になると、ブレイドのアクションがハデになり過ぎてマンガみたいになってしまっているのが惜しまれます。そして三作目では、ハデになり過ぎたアクションを3人に分散させる事によって崩れたバランスを取り戻そうとしているように見えますが、今度は逆にブレイドのアクションが物足りなくなっている気がしました。

特にクライマックスの戦闘シーンは「最大最強のヴァンパイアとの対決!」という割には、「え、これで終わり?」というぐらいあっさり決着が着いてしまいます(というより、ドレイクが強いのか弱いのか良く分からん)。

とは言え、ブレイドお馴染みの“ハッタリ・アクション”は相変わらず全開なので、前作を観ている人は文句無く楽しめるでしょう。しかし、これで完結とはちょっともったいないなあ。せっかくかっこいいヒロインが出てきたんだから、ジェシカ・ビール主演でスピンオフ作品を是非作って欲しい。タイトルはズバリアビゲイル』!絶対にヒットすると思うぞ(でも、『キャット・ウーマン』や『エレクトラ』みたいな例があるから難しいかなあ)。