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映画『エイリアン2』感想

エイリアン2

いきなり言い切ってしまうが、エイリアン2は非常に素晴らしい映画である。これはエイリアンシリーズの中だけでなく、あらゆる映画の中においても群を抜いて素晴らしいという意味だ。今までで最も面白かった映画は何かと聞かれれば、僕の中では間違いなくベスト5にはランキングされるだろうというぐらい大好きな映画なのである。

初めて劇場で観たときはあまりの面白さに続けて3回観てしまい、その後も何度か劇場に通ったぐらいである。ビデオやLDが発売されればその都度買い揃えて、もう何回見たのか数え切れないほどだ。

この映画の魅力は色々あるが、個人的には凄まじいアクションに度肝を抜かれた。一作目とは打って変わって激しい銃撃戦が展開される「戦争映画」になっていたのである。登場する武器の多さもハンパではなく、まさにガンマニア垂涎の映画なのだ。エンフィールドEWS・PWにイサカM37ライアット・ショットガンにS・W/M-39カスタムやH&K・VP-70など数え上げればきりが無いが、中でも特筆すべきはこの映画オリジナルのSFガンである。

まずは弾薬残量を示すデジタルカウンターをレシーバー部分に設置したM41A・パルスライフル。この銃の正体はトンプソンM1A1サブマシンガンとウィンチェスターM1200ショットガンを合体させて、さらにSPAS12ショットガンのバレルカバーを前後逆にして取り付けたものなのだ。

この銃でエイリアンをバリバリと撃ち殺しながらグレネードランチャーを連射する戦闘シーンは絶叫するほどのド迫力!クライマックスでリプリーはこれにさらに小型火炎放射器をくっつけて、クイーンエイリアンに戦いを挑むのだ!(ちなみに設定では「10mm口径のケースレスカートリッジを使用」となっているのだが、映画では薬莢をバンバン排出している)。

そしてもう一つのSFガンが、映画撮影用のステディカムに機関銃を固定したスマートガンだ。この銃の正体はドイツのMG34の量産型MG42である。バイポッド(2脚架)、フロント及びリアサイト、グリップなどを外して、銃中央左側面と最後部にオートバイのハンドルグリップをくっつけたものなのだ。

この物干し竿のように巨大な銃を腰だめで豪快に撃ちまくる姿は涙が出るほどのかっこ良さ!「ズドドドド!!!!!!!」と独特の作動音を響かせながら、銃口から凄まじい勢いでマズルフラッシュを噴出する力強いヴィジュアルはまさに圧巻である!ああ、本当に何度見てもメチャクチャかっこいいなあ!

この他にもシド・ミードがデザインした宇宙船スラコ号やAPC装甲車やドロップシップやパワーローダーなど優れたヴィジュアルが満載で、さらにストーリーも抜群に面白いとなればもはや文句の付けようも無い。これぞ正真正銘の大傑作!

ちなみにDVDのオーディオ・コメンタリーではジェームズ・キャメロン自身が映画について解説しているのだが、思いがけないNGシーンに自分で驚いているところが笑える。それはクライマックスでランス・ヘンリクセン演じるビショップがエイリアンに下半身を引きちぎられて床に転がっているシーンだ。

この場面は床に穴を開けて役者が体を突っ込んで、下半身がちぎれているように見せかけるという古典的な方法で撮影されている。ところが良く見るとヘンリクセンの腰の部分が(一瞬だが)丸見えになっているのだ!これはキャメロンも最初は見落としていたらしく「こんなに酷い特撮なのに、5回目でようやく気付いたんだよ」と苦笑していた(なんで直さないんだ?)。

また、ビショップがナイフの曲芸を見せるシーンにマイケル・ビーンがクレームを付けている。「ビル・パクストンの手の方が下になってるのに、なんであんなに怖がるんだよ?ビビり過ぎだろ!」確かに!(笑)