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B級ゾンビ映画『アンデッド』ネタバレ感想

アンデッド

低予算B級ゾンビ映画といえば、サム・ライミの「死霊のはらわた」やピーター・ジャクソンの「ブレイン・デッド」を思い出すが、正直そこまでのパワーは無い。
出だしからのどかな日常風景が続き、思わずゾンビ映画という事を忘れそうだ。しかも、いざゾンビが出現してからもこの「ゆるゆるのテンポ」は持続し、画面に全く緊迫感が無い。襲ってくるゾンビを目の当たりにしても、ちっとも怖くないのである。だがこれは分かってやっているのだ(バタリアンのイメージに近いか?)。
この後ゾンビを銃で撃ち殺すシーンが延々と続くものの、カットに工夫が無いのでだんだん退屈してしまう。
武器マニアのおっさんの銃さばきもスローで丁寧に見せてくれるのはいいが、全然かっこよくない上にテンポまで悪くなっている。これなら北村龍平の「ヴァーサス」の方が数倍迫力があるぞ。
じゃあ、全く面白くないのか、といえばそうでもない。じつはこの映画、前半は単なる「B級バカ映画」なのだが、後半から全然違う展開になるのである。突然宇宙人が出てきたと思ったら、実は彼らの目的は…という、まるで「Xファイル」のような話になってしまうのだ。
つまり、前半「ホラー・コメディ」、後半「SF・サスペンス」とジャンルまで変わっているのだ。これにはビックリ!正直、こんな話になるとは予想できなかった!しかし全く予想外の展開に少々驚きはするものの、それでこの映画の評価が上がったりする事は特にないんだけど(笑)。