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映画好きが選ぶ、音楽映画ベストテン!


毎年恒例、「男の魂に火をつけろ!」のワッシュさんが主催している「映画のベストテンを選ぶ企画」に今年も参加させていただきます。なお、今回のテーマは「音楽映画」だそうです。

「男の魂に火をつけろ!〜音楽映画ベストテン〜」

僕は普段、「音楽映画」というものを意識して観ることはないんですが、確かに最近、音楽家やミュージシャンを題材にした映画が相次いで公開されてますね。今年も、ギタリストのジミ・ヘンドリックスにスポットを当てた伝記映画『JIMI:栄光への軌跡』や、ソウルシンガー:ジェームス・ブラウンの波乱に満ちた人生を描いた『ジェームス・ブラウン〜最高の魂(ソウル)を持つ男〜』など、様々な「音楽映画」が話題になりました。

ただ、一口に「音楽映画」と言っても、ミュージカルやオペラ、または主人公が楽器演奏者や歌手などの”音楽に関する職業”に就いている伝記映画やドキュメンタリーなど、音楽をテーマにした映画は意外とジャンルが幅広いんですよね。なので(毎回作品選びには苦労してるんですが)、今年は例年以上に苦労しましたよ(^_^;)

まあ、映画自体の面白さに加え「印象に残る音楽があるかどうか?」を重視して選んだ結果、割と良くあるセレクトになってしまった感は否めませんが(笑)。なお、集計用の作品リストは記事の終わりに記載していますので、お手数ですがよろしくお願いいたします、ワッシュさんm(__)m


1:『ストリート・オブ・ファイヤー
マイケル・パレがまだカッコ良かった頃の作品(笑)。いや、マイケル・パレだけじゃなくてダイアン・レインも、そして映像も音楽も全てが圧倒的にカッコ良かった。コンサート・シーンは口パクだけど(笑)、クライマックスの「Tonight Is What It Means to Be Young」は今観ても素晴らしい。


2:『オーケストラ!』
モーツアルトチャイコフスキーシューベルトドビュッシーなど、クラシックの名曲がこれでもか!と流れまくる珠玉の音楽映画。「落ちぶれた天才指揮者と演奏者たちが再び栄光を取り戻す物語」は素直に感情移入できるし、ラストの盛り上げ方もあざといぐらいに感動的!


3:『ドラムライン
マーチングバンドの世界を舞台に、超絶的なドラム・テクニックを持つ主人公の栄光と挫折を鮮やかに描いた青春ドラマ。「いかにカッコ良くドラムを叩くか」に情熱を傾ける若者たちの姿と、熱くて眩しい王道のストーリーが抜群のコンビネーションを構築している。


4:『8Mile』
世界的なカリスマ・ラップ・アーティスト、エミネムの初主演作。彼のデトロイト時代の実体験を基にした半自伝的な物語で、いわゆるヒップホップ青春ストーリーである(なんのこっちゃw)。ラッパー同士が互いの言葉をリズムに乗せて競い合う”ラップバトル”が見どころの一つ(キム・ベイシンガーと今は亡きブリタニー・マーフィの共演も)。


5:『マイケル・ジャクソン THIS IS IT
2009年6月25日、マイケル・ジャクソンの急死により、予定されていたロンドン公園が中止された。本作は、幻のコンサート『THIS IS IT』のリハーサル映像を基に構成されたドキュメンタリー映画で、マイケル・ジャクソンの元に世界中から超一流のダンサーやミュージシャンが集結し、マイケルのためだけに己の技術を最大限に発揮しようと練習に励む。その姿からは彼に対するリスペクトと揺るぎない愛の念が溢れ出し、相対的に”マイケル・ジャクソン”というスーパー・スターの凄さを浮き彫りにしている。


6:『フラッシュダンス
「音楽映画じゃなくてダンス映画か?」と一瞬思ったものの、ダンサーが踊る時には必ずバックに音楽が流れ、「物語を構成する上で音楽が必要不可欠な要素になっている」ということから、音楽映画に入れさせてもらった。スタンダードなサクセスストーリーとダンスシーン、そしてサントラも素晴らしい。

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7:『爆裂都市/BURST CITY』
陣内孝則率いる「ザ・ロッカーズ」ほか「ルースターズ」や「スターリン」など多数の人気ロックバンドが集結し、荒廃した街でひたすら暴れまくる姿を描いた近未来SFバイオレンス・アクション・ロックンロール・ムービー。前作の『狂い咲きサンダーロード』で日本映画界に衝撃を与えた石井聰亙監督が再び繰り出した恐るべき映画で、前作以上にパワフルな映像と攻撃的なサウンドが全編を貫く空前絶後の快作に仕上がっている。


8:『スウィングガールズ
みんな大好き『スウィングガールズ』(笑)。これと『リンダ リンダ リンダ』は、邦画の音楽映画を語る上で外せない作品と言えるだろう。


9:『DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る』
表向きは華やかなアイドルたちのコンサート風景。しかし、その舞台裏では壮絶なドラマが繰り広げられていた…!という凄まじいドキュメンタリー。正直、AKB48には何の興味も無かったんだけど、この映画はトップアイドルの光と影を生々しく描き出した傑作だと思う。


10:『セッション』
最近の映画からも1本選ぶとすれば、やはりこれになるかなあ。ドラム演奏に取り憑かれた主人公(マイルズ・テラー)と、彼をとことんシゴきまくる『フルメタル・ジャケット』の鬼軍曹みたいな指導者(J・K・シモンズ)との攻防を描いた恐ろしい映画である。

最初、「偉大なジャズドラマーを目指して厳しい練習に耐え抜いた若者が、最終的に音楽の世界で成功する青春ドラマかな?」と思ったら全然違ってた。これは「努力が実って演奏を聴いているお客さんからも拍手喝采を浴び、最後に鬼コーチと抱き合って喜びの涙を流す」ような王道のエンタメではない。

ドラムのことしか考えていない一途すぎる青年と、完璧なジャズを演奏するためならどんな犠牲も厭わない冷酷無比な老教師。2人のエゴとエゴとがぶつかり合い、最終的にはエゴの強さで相手をねじ伏せる。そんな映画だ。特に、クライマックスの想像を絶する逆転劇は、マイルズ・テラーの狂気を孕んだ熱演と演奏シーンの凄まじさが熾烈を極め、最後に訪れるカタルシスがもはや異次元の領域に到達している。


というわけで、僕の選ぶ音楽映画はこのような感じになりました。

1:『ストリート・オブ・ファイヤー』(1984年/ウォルター・ヒル監督)
2:『オーケストラ!』(2009年/ラデュ・ミヘイレアニュ監督)
3:『ドラムライン』(2002年/チャールズ・ストーン三世監督)
4:『8Mile』(2002年/カーティス・ハンソン監督)
5:『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』(2009年/ケニー・オルテガ監督)
6:『フラッシュダンス』(1983年/エイドリアン・ライン監督)
7:『爆裂都市/BURST CITY』(1982年/石井聰亙監督)
8:『スウィングガールズ』(2004年/矢口史靖監督)
9:『少女たちは傷つきながら、夢を見る』(2012年/高橋栄樹監督)
10:『セッション』(2014年/デミアン・チャゼル監督)

まあ正直に言うと、今回のランキングに順位的な意味はあまり無くて、思い付いた順番に書いてみた、って感じなんです(なので、10位が他の映画よりも評価が低いという意味ではない)。個人的には1位と2位が最も好みで、あとはどれも甲乙付け難いというか、それぞれ違う魅力があってランク付けが難しかったですねえ。

なお、その他の好きな音楽映画としては、『戦場のピアニスト』、『ブラス!』、『天使にラブ・ソングを…』、『スクール・オブ・ロック』、『アマデウス』、『美女と野獣』、『ロック・オブ・エイジス』、『リンダ リンダ リンダ』などが思い浮かびましたが、残念ながら今回は選外としました(『リンダ リンダ リンダ』は入れたかったなあ)。

ところで今回、作品をリストアップするにあたって「音楽映画の定義とは何ぞや?」ということを考えた際、ワッシュさんが「音楽がストーリー上で重要な役割を果たしているもの」、「作中の人物たちに音楽が聞こえているもの」などの条件を出されていて、そうなるとアクション映画やSF映画も含まれるのかな?とか、色々悩んでたんですよ。

しかし他の人の投票を見ていると、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』を入れている人が何人もいたんですよね。「え?何で?」とビックリしたんですが、ダブルネックギターに火炎放射器をくっ付けて炎を撒き散らしながら演奏しているギタリスト(ドゥーフ・ウォリアー)がいたのを思い出し、「ああ、なるほど!」と(笑)。変に悩まずに、もっと柔軟な発想で選べば良かったかな?つーか「音楽映画の守備範囲は結構幅広いなあ」と感心しましたよ(笑)。

ちなみに、僕は『トップガン』でトム・クルーズがケリー・マクギリスをくどくためにThe Righteous Brothersの「You've lost that lovin' feelin'」を熱唱するシーンとか、メグ・ライアンと一緒にJerry Lee Lewisの「Great Balls of Fire」をピアノ演奏するシーンなんかも好きなんだけど、「さすがに『トップガン』は音楽映画じゃないだろう」と思って除外しました(^.^)


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