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『ポリス・ストーリー/香港国際警察』の舞台裏はこんなに凄かった!

現在、劇場ではジャッキー・チェン主演最新作『ポリス・ストーリー/レジェンド』が公開されています。ここで賢明な映画ファンなら、「あれ?ジャッキー・チェンってアクション映画からの引退を宣言したんじゃなかったっけ?」と気付くでしょう。そう、前作『ライジング・ドラゴン』の時には、確かにジャッキーは「これが最後のアクション超大作映画になるだろう」とコメントしていました(公式サイトでも堂々と謳っている)。

この言葉を信じた僕は、「そうか、ジャッキーはもうアクションをやらないのか。だったら最後にスクリーンで観ておこう」とわざわざ映画館まで行ったわけですよ。それなのに、また『ポリス・ストーリー』というタイトルの映画に出演するなんて…。宮崎駿監督が『もののけ姫』の公開時に「これでもう引退します」と言っておきながら、その後も映画を作り続けたパターンと一緒じゃないですか!完全に”やめるやめる詐欺”と言わざるを得ませんよ、トホホ(^_^;)

まあ、どういう事情であってもジャッキーの新作が観れるのはファンにとっては喜ばしいことなので、全く問題ないんですけどね(笑)。というわけで、本日は『ポリス・ストーリー/レジェンド』の公開を記念して、ジャッキー・チェンの大傑作アクション映画『ポリス・ストーリー/香港国際警察について、知ってるようで意外と知らないマル秘トリビアや裏エピソードをいくつかご紹介します。


●3本の映画を同時に撮っていた
『ポリス・ストーリー』を撮影していた頃、ジャッキー・チェンのスケジュールは熾烈を極めていました。1985年の1月から撮影が開始されたものの、同時期に『大福星』の日本ロケが重なるなど、既にかなりの忙しさだったらしい。それに加えて、2月からは『ファースト・ミッション』の撮影も始まり、さらに6月からは『七福星』の仕事まで入ってきたのですから現場はもうメチャクチャな状況に!

七福星(字幕版)

プライム会員は追加料金なしで視聴可
『ファースト・ミッション』と『七福星』はサモ・ハン・キンポーの作品ですが、ジャッキーにとっては幼い頃からの兄貴分で、スタントマン時代も世話になっていた恩人でもあることから、出演依頼を断れなかったようです。このため、朝は『ポリス・ストーリー』、午後からは『ファースト・ミッション』、夕方から早朝にかけては『七福星』という、殺人的な超過密スケジュールを連日こなすハメになってしまいました。寝る時間が全く無いジャッキーは、移動中の車の中と撮影の空き時間にちょっとだけ寝ていたそうです(メイキング映像を見ると疲れ果ててフラフラになったジャッキーの姿が映っている)。

しかし、そんな状況が長く続くはずもなく、ある日とうとう限界に達したジャッキーは『七福星』の撮影中に「もう俺を殺してくれ!」とサモ・ハンに頼み込み、その結果強引に脚本を書き変えて「ジャッキーが銃で撃たれる」というストーリーに変更されました。『七福星』を観ると、ジャッキー扮する刑事がいきなり敵にやられて途中からいなくなってしまうのですが、それはこういう事情があったからなんですねえ(無茶苦茶な話ですが、『七福星』はジャッキーの主演ではないので可能だったのでしょう)。ちなみに、当時『七福星』でジャッキーと共演した倉田保昭はこの時の様子を次のように語っています。

2週間以上、毎日毎日練習してましたね。撮影もきつかった。セットの中の気温は40度もあって、その中で防具を付けてはいるものの、実際にパンチもキックも当ててますからね。私もジャッキーも二人して手を骨折しながらやり遂げました。NGは60回を超えていたと思います。ジャッキーも精一杯やってるんだけど、なんせあの当時のフィーバーで激務でしたから、いくらなんでも体力の限界が来ていたんでしょう。それでサモが、「俺が仇を討つ感じにするからジャッキーはもう終わっていい」と言い出して、それでああいう流れになったんですよ。ジャッキーは、「僕が負けたまま終わった作品は、これが唯一だよ」と後に語ってましたね。(「語れ!ジャッキー・チェン」インタビュー記事より抜粋)

●宣伝担当者も大パニック!
そして混乱していたのは撮影現場だけにとどまらず、ジャッキー・チェンの映画を日本で配給する宣伝会社の担当者も、大変な混乱に巻き込まれていたそうです。映画を宣伝するためには入念な準備が必要なのに、香港のスタッフからはなかなか情報が送られて来ないのですよ。どんなストーリーなのかも分からなければ全く準備のしようがないため、担当者はもう焦りまくり!

「早く情報を送ってくれ!」と何度も催促した結果、ようやくストーリーや現場の状況が伝えられるようになり、「ジャッキーが警察官に扮して香港の麻薬組織と戦う話だ。山の斜面を車で暴走したり、2階建てのバスにカサでぶら下がったり、凄まじいアクションシーンを撮影している」などと聞かされた担当者は「これは面白い映画になりそうだ!」と大喜び。急いで宣伝資料を作成するものの、直後に「内容が全然違う」という衝撃の事実が発覚!

なんと、この人は『ポリス・ストーリー』ではなく、『ファースト・ミッション』の宣伝担当者だったのです(公開日は『ファースト・ミッション』の方が早かった)。後で分かったことですが、どうやら『ポリス・ストーリー』の情報が、何かの手違いで『ファースト・ミッション』の宣伝担当者へ伝えられていたらしいのですよ。3本同時に撮っていたから、香港のスタッフもどれがどの映画なのか分からなくなってたんでしょうねえ(^_^;)


マイケル・ベイにパクられた
『ポリス・ストーリー』のアクションはどれも斬新でハイレベルなものばかりですが、まず最初に目に付くのは冒頭、「山の斜面に建てられたバラック小屋をぶち壊しながら爆走するカースタント」でしょう。4台の車が密集した家に突っ込み、次々と破壊しながら駆け抜けていくド迫力シーンが炸裂!バラックのドアや壁が飛び散り、車が急斜面で大きくバウンドしてボコボコになっていく様子はまさに衝撃映像そのもので、実際に4人のスタントマンが大怪我をしたそうです。

このシーンは世界中の映画関係者に衝撃を与え、多くの作品が影響を受けました。中でも、マイケル・ベイ監督のバッドボーイズ2バッドが凄い。ウィル・スミスとマーティン・ローレンスが車に乗って急斜面の住宅密集地を突っ切るというシーンがあるんですけど、なんと『ポリス・ストーリー』とそっくりなんですよ。あまりにも似ているため、ファンの間では「パクリじゃないのか?」と話題になりました。

バッドボーイズ2バッド (字幕版)

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シルヴェスター・スタローンにもパクられた?
冒頭のカースタントの直後、バスに乗って逃げた犯罪者を追いかけ、先回りして待ち伏せするジャッキーが映ります。道の真ん中に仁王立ちとなり、回転式拳銃を取り出して素早く弾丸を装填(スピードローダー使用)。シリンダーを親指で弾いて回転させ、「カチッ」とスイングさせる。両手で銃を構え、前方から迫ってくるバスに狙いを定める。そして発砲!驚いて急ブレーキをかけたために犯人がフロントガラスを突き破って落下する。

…という一連の流れを、シルヴェスター・スタローン『デッドフォール』という映画で丸ごとパクりました(笑)。これはもう、「偶然似てしまった」とかそんなレベルではなく、見せ方やカット割などを含めて「完全コピー」と言っても過言ではない激似ぶり!唯一の違いは、ジャッキーが空に向かって撃っているのに対し、「スタローンは車に弾を当てている」という点でしょう)。ここまで正確にコピーするのは逆に凄いというか、『ポリス・ストーリー』に対する”愛”を感じますね(スタローンとジャッキーは仲良しなのでワザとマネしたんでしょう)。

『ポリス・ストーリー』と『デッドフォール』の比較
『ポリス・ストーリー』と『デッドフォール』の比較

ちなみに、バスの2階部分から落下している2名のスタントマンは、当初の予定ではジャッキーの後ろの車の上に落ちる予定でした。ところが、バスが想定よりも手前に止まったため、距離が届かず直接地面に激突!意識不明の重体に陥り、病院へ直行したそうです(そのまま6時間も昏睡状態だったとか)。完全に事故映像ですな(^_^;)


●なぜ『ポリス・ストーリー』は作られたのか?
1985年にジャッキー・チェンはジェームズ・グリッケンハウス監督の『プロテクター』に出演しました。ジャッキーにとっては『バトルクリーク・ブロー』以来のハリウッド進出作品だったのですが、アクションの演出方法をめぐってグリッケンハウス監督と意見が対立。全く自分の意見が通らない状況に頭に来たジャッキーは自腹で追加シーンを撮影し、編集も全部やり直してしまったのです。

さらに香港に戻ってからストーリーも大幅に変更。サリー・イップ演じるオリジナルのキャラを登場させたり、ジャッキーが気に入らないシーンを全部カットしたり、完全に”別の映画”に作り変えてしまいました。こうした事情で、アメリカではグリッケンハウス監督の『プロテクター』が公開され、香港を含むアジア諸国ではジャッキーが作り直したバージョンが公開されることになったのです。

実際に二つのアクションシーンを見比べてもらえば分かると思いますが、同じ場面でもジャッキーが編集したバージョンとの違いは一目瞭然。ワンカットが長くてもっさりしているグリッケンハウス版に比べて、ジャッキーの編集は非常にスピーディでかっこいい!見せ方を改良するだけでこんなに迫力が変わるんですねえ。

『プロテクター』は、ニューヨーク市警の刑事が活躍するアクション映画ですが、ジャッキーにとってはあまりにも不本意な内容だったため、「こうなったら俺が本物の刑事アクションを見せてやる!」と怒りを爆発させ、オリジナルの刑事アクションを企画しました。その結果出来上がった映画が『ポリス・ストーリー』だったのです。


●アクション優先の映画製作
『ポリス・ストーリー』を作るにあたって、ジャッキーはまず以下の3つのアクションから考えたそうです。

1:「山の斜面を爆走するカーアクション」
2:「バスを追いかける追跡アクション」
3:「ショッピング・モールで繰り広げる肉弾アクション」

先にこれらのアクションを考え、次に「どんなストーリーならこのようなアクションを組み込めるか?」を検討していった結果、最終的に『ポリス・ストーリー』の物語は完成しました。普通はストーリーを考え、次にどういうアクションを見せるか…という順番になるはずですが、完全に逆の発想なんですね。通常では有り得ない方法ゆえに、「ハリウッドのスタッフに話したら全員びっくりしてたよ(笑)」とのこと。

なお、クライマックスのアクション・シーンは、香港九龍油尖旺区内にある「永安百貨」というデパートで撮影されました。総勢600人のエキストラを動員し、営業時間が終わってからでないと撮影できないため、完成するまで2カ月もかかったとか。ジャッキー一人で複数の敵を相手にするこのアクションは、エスカレーターの手すりに叩き付けたり、エスカレーターの狭い隙間に挟まったり、1回転してエスカレーターに落っこちたり、やたらとエスカレーターを使った痛いシーンが多くて面白い(笑)。

ちなみに、エスカレーターの間を上から下まで一気に落下しているのは、当時新人スタントマンだったベン。若手にチャンスを与えるためにジャッキーが指名したそうですが、本番当日は極度の緊張状態でガチガチになっていたらしい。そんな彼を見てジャッキーは「リラックスしろ」とアドバイス。見事、一発でスタントを成功させたそうです。


●サリーナの部屋
サリーナの部屋として使われているのは、実はジャッキー・チェンの自宅だそうです。どうして自分の家で撮影しているのかは謎ですけど(笑)。ちなみに、この部屋でサリーナに襲い掛かる覆面男の正体は、ストーリー上では同僚の警察官(マース)ですが、一部のシーンではジャッキーが自らマスクを被ってアクションしていたらしい。何でもやってるなあ(^_^;)


●あの人は誰?
寝坊したジャッキーが急いで裁判所へ向かうと、1台分だけ駐車できそうなスペースを発見。猛スピードで車を横滑りさせて見事に停車させると、「今そこに入れようとしてたのに!」とおじさんに怒られてしまいました。実はこの人、作曲家のマイケル・ライ。『プロジェクトA』や『サンダーアーム』など、ジャッキーの映画で多くの楽曲を手掛けてきたベテランで、『ポリス・ストーリー』もこの人が音楽を担当しています。


●プールが浅かった
ブリジット・リン扮するサリーナが、ビルの屋上から下のプールへダイブするシーンはもちろん本人ではなくスタントマンなんですけど、撮影現場のプールをそのまま使用したため水深が浅く、高い所から飛び込むには全く適していない環境でした。なので、「来週あのシーンを撮影するからな」と言われたスタントマンは、あまりの怖さに一週間食事が喉を通らなかったそうです。しかも、1回目のダイブが失敗したため、2回も飛ぶはめになったとか。恐ろしすぎる!



●バイクアクションが丸ごとカット
『ポリス・ストーリー』では、オートバイの集団が自動車を追いかけ回す激しいカーチェイスシーンが撮影されましたが、尺の都合で全部カットされてしまったそうです。ところが、「せっかく撮ったのにもったいない」と思ったのか、そのシーンはそのまま『ファースト・ミッション』に転用されました。つまり、『ファースト・ミッション』のバイクアクションは、もともと『ポリス・ストーリー』の映像だったのですよ(いったい『ポリス・ストーリー』のどの場面に入れる予定だったんだろう?)。



●「ガラス・ストーリー」と呼ばれていた
ある日、ジャッキー・チェンが香港の街を歩いていた時、鉄鋼とガラスが景色の中心を占めていることに気付きました。そこでジャッキーは「ガラスを割る、ガラスの中に飛び込む、ガラスの上に落ちる」という、アクションにガラスを取り入れた映画を作りたいと考えたそうです。こうして『ポリス・ストーリー』に大量のガラスが導入され、関係者から「ガラス・ストーリー」と呼ばれるほど”ガラスだらけ”の映画になりました。

しかもこのガラス、ただのガラスではありません。普通、アクション映画などでガラスが割れるシーンを撮影する場合、ケガをしないように砂糖で作られた安全なガラス(通称:飴ガラス)を使います。しかし『ポリス・ストーリー』では、アメリカのガラス屋に特注した本物のガラスを使用(飴ガラスの2倍の厚さ)。このため、現場ではケガ人が続出し、ジャッキー自身もガラスの破片が体中に刺さって大変だったとか。


ジャッキー・チェンはスタントマンを使ってる?
ジャッキー・チェンに対する世間の印象は、「危険なアクションもスタントマンを使わずに全部自分で演じる凄い人」みたいなイメージなんじゃないでしょうか?でも、実は結構スタントマンを使っているのです。ただジャッキーの場合、普通の使い方とは逆なんですよね。

例えばハリウッドの場合は、主演俳優がケガをしないように、危険なシーンを替わりに演じるのがスタントマンの役目です。しかし、ジャッキー・チェンの場合は「顔がはっきり映らないシーン」などをスタントマンにやらせ、「危険だけど目立つシーン」は全部自分でやってしまうのですよ。

『ポリス・ストーリー』の中では、デパートのアクションシーンでバイクに乗っている人がスタントマンだそうです(『スパルタンX』でバイクアクションをやっていたブラッキー・コウ)。良く見ると髪の毛が多少カツラっぽいですが、一瞬なので分かりませんね。また、オープニングの”バラック小屋カーアクション”も、車を運転しているのはスタントマンで、ジャッキーは最後のカットだけチラッと運転しているらしい。

ちなみに、『プロジェクトA』では時計塔にぶら下がっている人がスタントマンで、実際に落っこちている人がジャッキーです(普通、逆だろw)。この時、ジャッキーの代わりにぶら下がっていた人は、ジャッキー映画ではお馴染みの火星(マース)だったそうで、後に「ぶら下がった途端に物凄い恐怖を感じた」と証言していました。

なお、『プロジェクトA』にはジャッキーだけでなくマースが落ちる姿も映ってるんですが、実はぶら下がっている時にうっかり手を滑らせてしまった…つまりアクシデントによる落下で、しかも落ちている途中に気絶したらしいのですよ(ヒドイ話だw)。

『プロジェクトA』のマース
プロジェクトA』のマース

バルサのクッションが壊れた
クライマックスのデパート乱闘シーンで、2階から木のデコレーションを突き破って落下するスタントを撮影した時、バルサ材で作ったクッションが弱すぎて全く衝撃を吸収できず、ジャッキーは物凄い勢いで地面に叩き付けられ背骨を強打。そのまま病院へ運ばれてしまいました(しかし映像を見ると、何とか立ち上がって気合いで演技を続けているのが凄い!)。

この失敗で、「バルサでは弱すぎる」ということを知ったジャッキーは、ラストの”ポール滑り降り”では落下地点に頑丈な木製のクッションを設置し、見事にスタントを成功させました(ただし成功したのはスタントだけで、ジャッキー自身は大ケガを負ったんですが)。




●伝説のポール滑り降り
プロジェクトA』の”時計塔落下”と並んで、ジャッキー・チェンの代表的スタントと評される”ポール滑り降り”アクション。今や伝説と化しているミラクル・スタントですが、ロケ現場のショッピング・センターが使えるのは閉店後から翌朝の9時半までだったので、スタッフたちは大急ぎで準備しなければなりませんでした。

ようやく準備が整った頃には既に夜が明け始め、スタントのチャンスは一度だけ。「絶対に失敗はできない」という緊張状態の中でなかなか決心がつかず、しばらく周りをウロウロしていましたが、ようやくジャンプ地点のバルコニーにスタンバイしたジャッキーは自分のタイミングで飛ぶために、「俺が首を振ったらカメラを回してくれ」とスタッフに伝えたそうです。そして手すりの上に乗り、リラックスしようと首を回していたら、それを”本番の合図”と勘違いしたスタッフの指示で一斉に12台のカメラが回り始めてしまったのです!

静まり返った現場でカメラの動作音だけが鳴り響き、そこにいる全員がジャッキーに注目。その瞬間、ジャッキーは「ヤバい!死ぬ!」と直感したそうですが、もはや後には引けません。叫び声と共にポールに飛び移り、地上3階から地下1階までの高さ約30メートルを一気に滑り降り、そのまま地面に落下!スタントは大成功で、見ていたスタッフから拍手が沸き起こったそうです。



しかし、ジャッキーの体は満身創痍でボロボロ。両手の皮膚を大やけどしただけでなく、全身打撲、骨盤脱臼の大ケガを負いました。しかも安全のために電圧の低い車のバッテリーに照明を繋ぐよう指示していたのに、スタッフが間違えて普通の電源を使ったため、あやうく感電死しかけたらしい。エンディングのNG集を見ると、映画の撮影現場というより”野戦病院”みたいな惨状が繰り広げられ、「命懸けのスタント」という言葉が単なる比喩ではないことが実感できます。

アクション監督の谷垣健治さんによると、「この時代の香港スタントマン達は、自ら体を張って危険なトライ&エラーを日々繰り返していた。病院送りと引き換えに貴重な経験値を得ていたのだろう。様々な新テクニックが次々と生み出され、スタントのレベルが飛躍的にアップした。アクション的には、『ポリス・ストーリー』である種の”頂点”に達した感がある」とのことで、本作の完成度の高さを絶賛しています。まさにアクション映画界に金字塔を打ち立てた、不朽の傑作アクション映画と言わざるを得ないでしょう。


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