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映画『ドラムライン』感想

ドラムライン

■あらすじ『ニューヨーク:ハーレム育ちのデヴォンは、天才的なドラムのテクニックを認められ、アトランタA&T大学の名門マーチング・バンド部にスカウトされる。特待生として入部したデヴォンだが、そこで待っていたのは朝から晩まで続く特訓の日々だった。天性の素質と明るい性格で存在感を放つデヴォンは、新入生としてただ一人、バンドの花形であるドラムラインのメンバーに選ばれる。だが彼の自信過剰な性格が災いし、ドラムラインのリーダー・ショーンと対立、そしてついに仲間からも見放されてしまう。そんな中、ライバル校との対抗戦が始まろうとしていた。』



ボーイズIIメンやTLCを手掛けた音楽界の巨匠ダラス・オースティンの実体験を映画化した本作は、スポーツ競技のハーフタイムに演奏とパフォーマンスの妙技を競い合うマーチング・バンドを描いた作品です。

物語は一般的な学園ドラマの1パターンに過ぎませんが、エネルギッシュで美しい演奏シーンが、単なる学園モノ以上にドラマを盛り上げていましたよ。全体のテイストも、単なる音楽映画というよりも体育会系のスポ根物語に近く、音と映像とドラマが一体となった“ソウル”を五感全体で味わう作品と言えるでしょう。

観る前は「ドラムを扱った映画なんて、地味なだけじゃないか?」と思っていたのですが、なかなかどうして侮れません。とにかく、ドラムの演奏シーンがめちゃくちゃにカッコいい!素早いカット割とたたみかける様なリズム感が独特の熱いビートを誘発させ、観る者の心を捕らえて放しません。特にクライマックスの緊張感溢れる対決パフォーマンスは圧巻です。

ただし、ストーリー性は若干弱い気がしました。この手の青春ドラマなら、人間同士の対立関係をもっと深く描けたハズですが、意外とあっさり終わっています。キャラクターの描き込みも全体的に浅いかな〜という感じ。でも「演奏を楽しむ青春映画」と割り切って観れば、なかなか面白い映画だと思いました。音楽好きな人には特にオススメ!