ひたすら映画を観まくるブログ

映画やアニメについて書いています

『世界の中心で、愛をさけぶ』映画感想

世界の中心で、愛をさけぶ

本日ようやく「世界の中心で、愛をさけぶ」を見た。もはや説明不要のメガヒット映画であり、2004年の日本映画界を席巻した問答無用の純愛ドラマである。5月に公開されるやいなやクチコミなどで話題沸騰、その後の純愛ブームの火付け役となったのだ。

そして観客動員数623万人、興行収入84億円、歴代興行ランキング(邦画)7位、という数々の凄まじい記録を叩き出したのである。さらに7月には山田孝之緒形直人綾瀬はるか桜井幸子らの出演によりTVドラマ化され、こちらも当然の如く高視聴率をマークした。ついでに平井堅が歌う「瞳をとじて」の売上も95万枚を突破したらしい。この映画の大ヒットを機に、日本は史上空前の純愛ブームに突入してしまったのだ。

しかしはっきり言ってセカチューのストーリーは非常にストレートでシンプルだ。なんのひねりもないこのドラマがいったい何故、これほどまでに大ヒットしたのだろうか?思うにあえてひねらず、分かりやすく普遍的なドラマを展開した事が勝因ではないだろうか。

失礼ながら「ヒロインが白血病で死ぬ」という難病モノの定番みたいなシチュエーションを、今時堂々とやってしまうあたりに確信犯的なものを感じてしまう。だが逆にそのようなベタな演出だからこそ、老若男女の支持を得る事が出来たのだと思う。ちなみにアキ役の長澤まさみ白血病にかかったシーンの為に本当に髪の毛を剃ってしまったそうだ。実に天晴れな女優魂である!

また、原作は片山恭一の小説だが当初は「恋するソクラテスという、なんともインパクトに欠けるタイトルだったらしい。そこで当時の担当者が「新世紀エヴァンゲリオン」の最終回のタイトル「世界の中心でアイを叫んだけもの」からパクって「世界の中心で、愛をさけぶ」と勝手に変更したそうだ。

しかしそもそもこの「世界の中心でアイを叫んだけもの」というタイトル自体がハーラン・エリスンSF小説からの引用なのだ。したがってセカチューのタイトルはパクリのパクリという事になる。まあほとんどの人が元ネタを知らないから、問題無いのだろう。

出演:大沢たかお長澤まさみ森山未来柴咲コウ宮藤官九郎山崎努、監督:行定勲