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エミネム主演映画『8 Mile』感想

8Mile

■あらすじ『貧しい母子家庭で育ったジミーは、ラッパーとして成功することを夢見ながら鬱屈した日々を送っていた。世界の超人気カリスマ・ラップ・アーティスト、エミネム初主演作!』



映画『8 Mile』を見た。エミネムも知らないし、ヒップホップにも関心はないが、映画は普通に面白かった。エミネムの自伝的な物語かと思ったが、サクセス・ストーリーというよりはスタンダードな青春物語である。

友情とか恋とか将来のこととか、いろいろなことに悩み傷つきながらも成長していく若者の姿を、ヒップホップという音楽を通じて描いている。役者ではない彼の演技が意外とナチュラルでびっくりした。

この映画の一番の特徴はもちろんラップ。僕はこの映画で初めて「ラップ・バトル」というものの存在を知ったのだが、凄く面白いねコレ。「スポーツ」、「カーレース」、「喧嘩」など、青春映画における”勝負方法”にはいろいろなパターンがあるが、「ラップ」で決着をつける映画は見た事が無いので実に新鮮だった。

ただ、一つだけ残念な事がある。”ラップの面白さ”がダイレクトに伝わってこないのだ。これは映画が悪いのではなく、どうにもならない「言葉の壁」の問題である。映画を見て理解できるのはせいぜい「リズム」「テンポ」「声の張り」ぐらいで、「詞の内容」については日本語に訳された字幕を読むしか方法が無い。

これは「ふとんがふっとんだ」というダジャレの面白さを日本語が全く分からない外国人に理解させようとするようなもので、極めて困難であると言わざるを得ない。そういう意味では、「非常にもったいない映画だなあ」とも思う。最終的な解決方法は、各人が「NOVA」へ通って語学力を身に着けるしかないだろう。

主演:エミネム、共演:キム・ベイシンガーブリタニー・マーフィ、カースティン・ハンソン監督作品。