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素晴らしき木曜洋画劇場の世界!これがスーパー・ヴァンダミング・アクションだッ!

ジャン=クロード・ヴァンダム
ジャン=クロード・ヴァンダム

突然だが、皆さんは木曜洋画劇場という番組をご存知だろうか?テレビ東京系列のテレビジョン放送局で毎週木曜日の21:00〜22:54に放送されている映画番組のことである。だが、数ある映画番組の中でも、なぜか今『木曜洋画劇場』が注目を浴びているらしい。

その理由は、放送する映画のチョイスが「かなり異端なものばかりだから」だそうだ。時流に乗ったようなメジャー映画を放送することなどほとんどなく、あまり人気が出なかったようなアクション映画などをよく放送しているのである。

中でも、ジャン=クロード・ヴァンダム主演の映画の放送確率はかなり高く、テレビ東京は、ヴァンダムに何か弱味でも握られているのではないか?」と勘繰りたくなるほど、異常に放送回数が多いのだ。

「へえ〜、ヴァンダムが主演した映画って、こんなにたくさんあったんだ」と違う意味で感心したりするものの、ちょっと多すぎではないか?という印象は否めない。番組のタイトルが『木曜ヴァンダム劇場』に変更されても全く違和感が無いぐらいの勢いであり、まさにヴァンダム・ファン必見の番組と言えよう。

さらに、2005年7月には放送1900回突破を記念して「闘魂祭4番勝負」と称するイベントを開催。7月一杯かけて4本の映画を放送したのだが、そのラインナップは『フレディVSジェイソン』『レプリカント』『追撃者』『ビロウ』という、いったい何が”闘魂”なのか全くワケが分からない謎のセレクトで全国の映画ファンを震撼させた。

しかし、同時期の他局が『スター・ウォーズ』一色なのに対して、あくまでも独自の路線を突き進む『木曜洋画劇場』の崇高な姿勢に、逆に高い評価が集められたのである。

ちなみに、「闘魂祭」というタイトルを考えた番組プロデューサーは格闘技・PRIDEの大ファンだったそうだ。局内の猛反対を押し切ってこのタイトルに決めた彼の暴走はこれだけに止まらず、番宣のナレーションをPRIDEのナレーターをやっている立木文彦本人に依頼するという暴挙に出る。

さらに調子に乗りまくった挙句、選手入場コールでお馴染みのレニー・ハートまで引っ張り出すという公私混同ぶりには、さすがに上司も呆れ返って言葉も出なかったらしい。

だが、同番組がここまで注目される事になった最大の原因は、何と言っても強烈なインパクトを放つ番宣スポットの所為だろう。未だかつて聞いたことも無いような独特の言い回しやフレーズ、個性的な声優陣による超絶的なナレーションなどが、他局の追随を許さない凄まじい予告CMを生み出しており、一部には熱狂的なファンさえいるほどなのだ。

特に、ヴァンダム主演の映画の番組予告は、そのやり過ぎ具合が多くの映画ファンの間で話題となり、「本編よりも面白い!」と一躍大評判になったのである。その一部をご紹介。



『レジョネア 戦場の狼たち』(04年1月29日放送)
”スーパー・ヴァンダミング・アクションという、「意味は分からないが、何だか凄そう!」とうっかり思ってしまうような素晴らしいキャッチコピーを生み出し、日本中の小中学生のハートを鷲掴みにした記念すべき番宣第一作。戦争映画なのに「恋するヴァンダム、涙のヴァンダム」と全然戦争を匂わせていないという、何とも不思議な番宣である。


『タイムコップ』(04年3月11日放送)
「歴史を歪めるヤツは、ヴァンダムが許さねえ!」と、パンツ一丁の開脚シーンに”今夜放送!”のスーパーが入るセンスが素晴らしい。

『ノックオフ』(04年8月26日放送)
異常に高いテンションと無駄に豪華なアクションで『木曜洋画劇場』史上最高の番宣と誉れ高い一作。「ジャンジャンジャジャン、ジャンクロード!ヴァンヴァンヴァヴァン、ヴァンヴァヴァンダム!」と、全編やけくそのように絶叫しまくるナレーションは圧巻だ。「筋〜肉〜フィーバァァァーッ!」とか「全身の毛穴で受け止めろォォーッ!」とか、とにかくもう凄まじいとしか言いようが無い。


ダブルチーム(04年10月28日放送)
「ハッスルマッチョ、三つ巴」という謎のコピーから既にヤバさが漂いまくっている。「う〜ん、ヴァンダム!」の意味が分かる人がどれほどいるのか?アクション監督がサモハン・キン・ポーってのも今考えると凄い(まるっきり香港映画のノリだよw)。


レプリカント(05年7月14日放送)
クローン人間を題材にしたSFアクション。「もしも、この世にヴァンダムが2人存在したらあああ〜!」の叫び声と共に、想像力の限界を超えたキャッチコピーが炸裂する!「ハッスルマッチョがニバイニバ〜イ!」「これが究極のダブルゼータ・ヴァンダム!」「どっちが勝ってもヴァンダボー!」などの新語造語が続出して、またまたファンは悶絶死(「ダブルゼータ・ヴァンダム」は、いくらなんでもマズいだろw)。

いったい、どんな思考回路の持ち主がこのコピーを考えたのかは知る由も無いが、確実に正気ではあるまい。もはや常人の言語感覚では太刀打ち出来ない、異次元の領域に突入している!しかもナレーターは『北斗の拳』でお馴染みの千葉繁がテンション全開で大絶叫!まさにヴァンダボーな番宣だッ!

なお、テレビ東京の番組プロデューサーによると、「『レプリカント』の番宣は今までの最高峰に位置するものだと自負してるんですが、視聴率は最低でした」とのこと(意味ねえじゃんwww)。

「誰もが驚くとてつもない番宣を作ってやるぜ!」という意気込みだけは素晴らしいが、もはや完全に”手段”と”目的”を取り違えているとしか思えんぞ(笑)。

ちなみに、僕が気に入ったのはチャック・ノリス主演の『プレジデントマン 地獄のステルスコマンド』の番宣だ。キャッチコピーは「オヤジアクションの決定版!」。ひたすら「サムラーイ!サムラーイ!ブシドォーッ!」と叫ぶナレーションに笑いが止まらない。でも、本編は激しくつまらなさそうだなあ。

というワケで、“男の血を無闇にたぎらせる”熱い番宣が満載の『木曜洋画劇場』から、今後もますます目が離せないぞ!


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