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『ジュラシック・ワールド 炎の王国』 CGとアナログの合わせ技!

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』


どうも、管理人のタイプ・あ~るです。

さて本日、金曜ロードショージュラシック・ワールド 炎の王国』が地上波初放送されます。

全世界に衝撃を与えた『ジュラシック・パーク』が公開されたのが27年前の1993年。その後、2作の続編が作られ、2001年に3作目の『ジュラシック・パーク3』が公開されました。

それから14年後の2015年に待望の第4作目が公開!タイトルも新シリーズを意識して『ジュラシック・ワールド』と改め、世界中で大ヒットを記録したのです。

ジュラシック・ワールド 炎の王国』は、そんな『ジュラシック・ワールド』の続編、及びシリーズ通算5作目として2018年に公開され、これまた大ヒットしました(1作目から数えると実に25年ぶりの最新作!)。

あらすじ:ジョン・ハモンドの夢だった恐竜テーマパーク「ジュラシック・パーク」の遺志を継ぎ、サイモン・マスラニが実現させた「ジュラシック・ワールド」は、ハイブリッド恐竜の暴走により崩壊した。それから3年、島の火山が噴火し、絶滅の危機にさらされている恐竜たちを救おうと、恐竜保護団体を立ち上げたクレア(ブライス・ダラス・ハワード)に、謎の組織「ロックウッド財団」が接触。そしてヴェロキラプトルの”ブルー”を保護するためにオーウェンクリス・プラット)にも協力が求められた。こうして彼らは再び恐竜たちの島を訪れ…

本作の見どころは、もちろん大量に登場する恐竜たちですが、ティラノサウルスブラキオサウルストリケラトプスやステゴサウルスなど毎度お馴染みの恐竜から、カルノタウルスやバリオニクス、アロサウルス、シノケラトプスなど初登場の恐竜まで、その種類はシリーズ最多を誇っています。

中でも要注目は、遺伝子学者によって作り出されたハイブリッド恐竜:インドラプトル(インドミナス・ラプトル)でしょう。前作で主人公たちを苦しめた大型肉食恐竜インドミナス・レックスに、「人間に次ぐ知能を持つ」と言われるヴェロキラプトル”ブルー”のDNAを加えた最強の生物!

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

前作は主にデカい恐竜たちの派手なバトルがメインでしたが、本作ではこのインドラプトルを中心とした小型恐竜によるサスペンスフルな攻防戦が後半の見どころとなっています。そのため、J・A・バヨナ監督はアニマトロニクスを多用しました。

アニマトロニクスとは、生物を模して作られた精巧なロボットのことで、1作目の『ジュラシック・パーク』ではスタン・ウィンストンによって実物大のT-レックスが作られ、そのリアリティ溢れる動きに観客騒然!CGで作られた恐竜と共に凄まじいインパクトを与えたのです。

ところが、前作の『ジュラシック・ワールド』では、『3』から14年も経ったことでCG技術が飛躍的に進歩し、アニマトロニクスの出番もなくなり、一部のシーン(アパトサウルス)を除いてほぼ全ての恐竜がCGで作られることになったのですよ。

これは特に珍しいことではなく、近年の大作ハリウッド映画では「画面の中に占めるCGの割合」がどんどん増加しており、2016年の実写版『ジャングル・ブック』では、なんと主人公の少年以外、全てCGの動物で埋め尽くされるという状態になりました。

なので最新作の『炎の王国』もフルCGになるのか……と思いきや、本作のJ・A・バヨナ監督は「実写で撮影できる映像は実写で撮りたい」と考え、CGだけでなくアニマトロニクスも採用。

なんと『ジュラシック・パーク3』から17年ぶりにアニマトロニクスの実物大T-レックスが復活したのです!主人公らが恐竜に乗っかってベタベタ触るなど、CGでは表現が難しいシーンを実写で撮影することで、見事な臨場感を生み出しました(このシーンもアニマトロニクス↓)。

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

映画『ジュラシック・ワールド 炎の王国』

ちなみに、1作目のアニマトロニクスT-レックスは手作業でしたが、本作では「型」を作るために3Dプリンターが使われたそうです。ただし、あまりにも巨大すぎて一気にプリントアウトできず、数十個のパーツに分けて出力し、それをパズルみたいに組み立てて実物大の恐竜を作ったらしい。スゲー!

現在、多くのハリウッド大作映画ではCGが主流ですが、アニマトロニクスを使うことでどんな効果が得られるのか?本作のVFXを担当した特殊効果スーパーバイザーのニール・スカンラン氏は次のように答えています。

アニマトロニクスの利点は、実物が目の前にあることで俳優や女優が瞬時に状況をイメージしやすいことでしょう。また、監督が指示を出す際にも具体的なアプローチが可能になります。CGは信じられないぐらいの能力があり、見たこともないようなヴィジュアルを表現できますが、デジタルと実物を組み合わせることで、さらに斬新な映像を見せられると思っています。

というわけで本作は、CGとアニマトロニクスの合わせ技により、まるで恐竜がそこにいるような(まあ撮影現場では実際にそこにいるんですがw)凄まじいリアリティを醸し出し、観客の度肝を抜きまくりました。CGもいいですが、やはり精密に作られたアナログ特撮もいいですね。

 

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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』のトリビア&撮影裏話エピソード

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』


どうも、管理人のタイプ・あ~るです。
さて本日、金曜ロードショーバック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』が放送されます。1作目の大ヒットを受けて制作が決まった続編ですが、当初は「とりあえずパート2を作ろう」という話でした。

ところが、脚本を書いているうちにどんどんストーリーが長くなり、「どう考えても1本に収まらない」ということが発覚。そこでロバート・ゼメキス監督はスティーブン・スピルバーグに電話し、「予算とスケジュールを増やしてくれ。パート2とパート3を同時に撮りたい」と伝えたそうです。

今では「2本~3本の映画を同時に撮って別々に公開(シリーズ化)する」という形式は(予算の節約にもなるため)当たり前ですが、当時は前代未聞の試みでした。当然、会社側は「もしヒットしなかったらどうするんだ?」とビビリまくり。

しかし、公開されるやいなや『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』は世界中で大ヒットを記録(1作目よりは落ちましたが)。そして、パート2の公開からわずか半年後に公開された続編が『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』なのです(こちらも大ヒット!)。

というわけで先週に引き続き、今回は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』に隠された様々な小ネタやトリビア、撮影裏話などをストーリーの時系列に沿ってご紹介しますよ。


●ドクの家が違う

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

1955年のドクの家は1作目にも登場してるんですが、よく見ると家が違います。実は1作目で使用した”ブラッカー・ヒル・ハウス”は映画の撮影後に売却され、新しい家主が改築したため使えなかったのですよ。

そこで、3作目では別の家を探してロケすることになりました。結果、”ギャンブル・ハウス”と呼ばれるこの家を見つけ、しかも持ち主が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の大ファンで「好きなように使ってください」と非常に協力的だったそうです。


●ドクのイニシャル

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

マーティとドクが坑道に埋められたデロリアンを探していると「E.L.B」と書かれた文字を発見。これはドクの本名「エメット・ラスロップ・ブラウン」のイニシャルで、ドクの大好きなジュール・ヴェルヌSF小説地底旅行』にも同じシーンがあり、1885年に飛ばされたドクが「絶対に自分なら気付くはずだ」と考えて書き残したメッセージだったのです(この「E.L.B」というイニシャルは、ラストの機関車型タイムマシンにもエムブレムとして描かれている)。


●二つのポスター

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

ドライブインシアターに貼られている『半魚人の逆襲』と『世紀の怪物/タランチュラの襲撃』という二つのポスターは、クリント・イーストウッドが若手時代にノンクレジットで出演した映画です。ちなみに、1885年の世界でマーティは「クリント・イーストウッド」を名乗りますが、ちゃんとイーストウッドに名前の使用許可を取っているそうです(イーストウッドも『BTTF』の大ファンらしい)。


●マギー・マクフライの謎

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

1885年の世界で気絶したマーティを助けてくれたシェイマス・マクフライはマーティの祖父の祖父。つまり、血の繋がりがあるので顔がそっくりでも問題ありません。しかし、妻のマギーはロレインの親戚でも何でもないのに、なぜかロレインにそっくりなのです。一体どうして?脚本家のボブ・ゲイルは「マクフライ家の男は昔からリー・トンプソンみたいな顔の女性に惹かれるんだろう」と言ってますけどw


ヒルバレーを丸ごと作った!

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

本作を撮影するために、物語の舞台となる1885年のヒルバレーがゼロから作られました。建物の外観だけでなく内部まで精巧に作り込まれ、現場を訪れたスティーブン・スピルバーグも「すごい!西部の街並みが完璧に再現されてる!」と驚いたそうです。

ロケ場所になったのはカリフォルニア州ジェームズタウンで、近くにある線路は撮影当時、実際に使われていました。1日2回機関車が通るため、助監督はその時間を把握し、機関車が来る10分前になると周辺の小道具をどかしていたらしい。

また、クリント・イーストウッド監督が『ペイルライダー』を撮影していた場所の近くだったので、『ペイルライダー』の建物が映っているシーンもあるそうです。さらに酒場のシーンでは、『ペイルライダー』に出演したリチャード・ダイサートが”有刺鉄線のセールスマン役”で参加しています(彼も『BTTF』のファン)。

なおロバート・ゼメキス監督は、大金をかけてヒルバレーの巨大なオープンセットを作ったことについて以下のように説明しています。

町を丸ごとセットで作る利点は、好きな場所に建物を配置できることだ。例えばドクとマーティが倉庫でデロリアンを時速140キロまで加速させる方法について議論しているシーンでは、ドクが窓のところまで来ると、ちょうどいいタイミングで背景に機関車が見えてくる。あれは合成じゃない。時間と金があり、セットを自由に作れる時はこんな映像が撮れるんだ。機関車が現れるタイミングを合わせるのには苦労したけどね。

ちなみに、土地を提供した地主は撮影終了後にオープンセットをそのままもらい受ける契約を交わし、その後、別の映画やCMの撮影などに活用しましたが、数年後に火災で全て焼失してしまったそうです。あ~、もったいない!


●クララがチラッと映る

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

メアリー・スティーンバージェン演じるクララ・クレイトンが登場するのは、乗っている馬車が暴走し、渓谷に落ちる寸前でドクに助けられるシーンですが、実はその前に画面に映ってるんですよ。それは、ドクとマーティが駅で相談している場面。奥で背中を向けて立っているのがクララなんですけど、さすがにこれじゃ分かりませんよね(笑)。


ロナルド・レーガンが出演するはずだった?

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

ヒルバレーの町長の役は、当初はロナルド・レーガンに演じてもらう予定でした。レーガンは『BTTF』の大ファンで、ホワイトハウスで1作目の『BTTF』を上映した際、「大統領はロナルド・レーガンだって?役者のか!?」というドクのセリフに大爆笑(笑いすぎて後のセリフが聞き取れず、一旦上映をストップさせたぐらい大ウケだったとかw)。

また、1986年に行われた演説で「映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の中でも言っているように、”Where we're going, we don't need roads.(これから行く所に道など必要ない)”」などと本作のセリフを引用するほどお気に入りだったらしい。

これを聞いたボブ・ゲイルは「我々が大統領から苦情以外のコメントをもらうなんて初めてだよ!」と感激したそうです。そこでロバート・ゼメキス監督が直接レーガンに出演を依頼し(当時は大統領職も辞めていた)、本人も前向きに検討していたようですが、結局スケジュールの都合で実現しませんでした。

もし実現していたら、マーティの「あれ?あの人ロナルド・レーガンにそっくりだけど、まさかご先祖様?」みたいなセリフが聞けたかもしれませんね。う~ん、残念!


ZZトップ

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

有名なトリビアですが、ダンス会場で「オクラホマミキサー」や「いとしのクレメンタイン」などを演奏しているのは、ロックバンドのZZトップです(彼らも本作の大ファン)。主題歌の「Doubleback」を提供し、本編でもカントリー調にアレンジしたアコースティック・バージョンを披露していますが、撮影時はまだ曲が出来ていなかったため、違う曲を演奏して編集時に音を入れ替えたそうです。


●実は死んでいた?

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

ダンス会場に入ろうとしているビュフォード・タネンに「銃を置いていけ」と命じるストリックランド保安官は、前2作でジェームズ・トールカンが演じたストリックランド教授のご先祖様。ところが後半になると、なぜかストリックランド保安官が出て来ません。

実はタネンがマーティとの決闘のために町へ向かう途中、たまたまストリックランド保安官に出くわし、射殺してしまったのです。このシーンは実際に撮影されたんですが、ロバート・ゼメキス監督の「本作で人が死ぬシーンを見せるのは良くない」との判断でカットされました。

 

●西部劇ネタが満載!

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

これも有名なトリビアですが、「マーティが服の下に鉄板を仕込んでタネンを欺く」というアイデアは『荒野の用心棒』のオマージュです(マーティが着ているポンチョもクリント・イーストウッドのスタイルをマネしたもの)。

さらに、「足元からのカメラアングル」や「決闘の前の緊張感」など、西部劇映画でよく見かけるシチュエーションにこだわった場面が満載で、ロバート・ゼメキス監督の”西部劇愛”が伝わってきますね(本人も「3作品の中で一番撮影が楽しかったのはパート3だ」とコメントしている)。


●ミニチュアとは思えない!

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』

クライマックスで爆走しながら谷底へ落下していく機関車は、ILMが作った4分の1スケールの非常に精巧な模型です。しかし、あまりにもミニチュアの出来が良すぎたため、本物の機関車と勘違いした愛好家たちから「貴重な機関車をあんな風に壊すなんて許せない!」などと苦情が殺到したそうです。まあ、このクオリティじゃ間違えても仕方ない(笑)。

 

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映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』のトリビア&撮影裏話エピソード

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』


どうも、管理人のタイプ・あ~るです。

さて本日、金曜ロードショーで『バック・トゥ・ザ・フューチャー:パート2』が放送されます。大ヒットした前作から4年後の1989年に公開された本作は、「パート3も同時撮影」という当時としては画期的な手法も話題となり、世界中で大ヒットを記録しました。

というわけで先週に引き続き、今回は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』に隠された様々な小ネタやトリビア、撮影裏話などをストーリーの時系列に沿ってご紹介しますよ。


●続編は決まったけれど…
1作目が大ヒットしたことで、ユニバーサルスタジオではすぐに続編の話が持ち上がりました。しかし、ロバート・ゼメキス監督と脚本家のボブ・ゲイルは困惑したらしい。ボブ・ゲイルによると「”マーティたちが未来へ行く”というラストシーンは単なるジョークで、続編を作るつもりなんて全く無かった」とのこと。

そこでゼメキス監督たちは続編の打合せを始めるのですが、その際、パート2の契約しか結ばなかったそうです。通常、パート1からパート2、そしてパート2からパート3へとシリーズが続く場合は、出演者や監督のギャラが上がっていくという業界の”慣例”がありました。

ところが、ユニバーサルはパート3の報酬アップを拒否したのです。パート2のギャラはパート1より上がったものの、パート3に関しては「パート2と同じだ」と。それを聞いて代理人は監督に「こちらの要求が通るまで撮影には顔を出すな」と忠告。ロケハン中だったゼメキスも「仕事は中止だ!」と帰ってしまいました。

するとユニバーサルの会長から電話がかかってきたそうです。当時の会長は、シカゴのギャングとの関係も噂されるような”伝説の男”でした。会長からの電話がどういう内容だったのか、ゼメキスは明らかにしていません。しかしボブ・ゲイル曰く、「僕らは全員パート2と同じ条件でパート3の契約書にサインし、仕事に戻った。”彼に逆らうな”という教訓を学んだよ」とのこと。恐ろしいですねぇ…。


●ヒロインが邪魔だった
さて、ようやく続編のシナリオに着手したものの、元々パート2のことなんか考えていなかったため、脚本作りは非常に苦労したそうです。特に頭を悩ませたのが、ヒロインであるジェニファーの扱いでした。以下、ボブ・ゲイルのコメントより。

続編の制作においてはジェニファーの存在がとにかく重荷だった。もし続編を作ることが事前に分かっていたら、ジェニファーをデロリアンには乗せなかったよ。彼女が未来に行っても特にやることがないからね。色々考えてみたがどうしようもなかった。だから、ほぼ全編で気を失ってるんだよ(笑)。

ええ~?ジェニファーがずっと気絶してるのは、そういう理由だったのか!


●ジェニファーが別人に!?

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

そんなジェニファーをよく見ると…アレ?顔が違うぞ!?『BTTF2』の冒頭シーンは前作と全く同じ映像に見えますが、実は新たに撮影し直していたのです。なぜなら、ジェニファー役の女優が交代したから。

なんと1作目でジェニファーを演じたクローディア・ウェルズが、病気の母親を看病するために女優業から引退していたのですよ(後に復帰)。そこで『ベストキッド』や『カクテル』などのエリザベス・シューが代役を務めることになったのです。

しかし、前作から数年後とか数カ月後ならともかく、『BTTF2』の場合は1作目のラストからタイムラグなしで直接ストーリーが繋がっているため、両方の場面を見比べると一目瞭然なんですよねえ(苦笑)。

●ナイキの自動シューズ

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

マーティが2015年の未来(もう過ぎてますがw)で履く”自動ヒモ調整シューズ”。スイッチを押すだけで足にピッタリフィット!…してるように見えますが、実際は地面の下からワイヤーを引っ張ってヒモを締めていたらしい。

なお、この”自動ヒモ調整シューズ”は2015年に実際にナイキ社から「Power Lace」という新技術を搭載したモデルとして発表、2016年春にオークション形式で販売されました(一般販売は今のところない)。


ベトナムでサーフィン

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

壁をよく見ると「ベトナムでサーフィンを」というポスターが貼ってありますが、これは『地獄の黙示録』のオマージュだそうです。

マイケル・ジャクソン

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

マイケル・ジャクソンは本作の大ファンで、パート2にも協力的だったそうです。「Cafe 80's」では店内のビデオモニターの中にウェイターとして登場(CGではなく、メイクを施した”そっくりさん”が演じている)。また店内にはBGMとして「Beat It」が流れており、楽曲の使用も喜んで許可したらしい。


イライジャ・ウッドの映画デビュー

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

「Cafe 80's」のアーケードゲームで遊んでいる2人の子供。そのうちの一人が、後に『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズで主役を演じるイライジャ・ウッドです。7歳の頃から子役としてCMやPVに出演しており、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』が映画デビューでした。

●「腰抜け(チキン)」の設定

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

マーティが「腰抜け(チキン)!」と言われてブチ切れる場面が本作には3回も登場しますが…あれ?マーティってこんなキャラだっけ?実はこの設定、1作目の時にはありませんでした。以下、ボブ・ゲイルのコメントより。

最初から続編の話が決まっていたら、第1作でも「腰抜け(チキン)」の設定を使っていたよ。それが出来なかったのでパート2でこの場面を用意したんだ。パート3でも重要なシーンで出て来る。

なんと、「腰抜け(チキン)」の設定はパート2から追加されたものだったんですね。突然マーティがキレやすいキャラになっていたので、最初に観た時は「一体どうしたんだ?」とビックリしましたよ(笑)。


●ホバーボードで事故

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

ホバーボードに乗っていたビフと手下たちが吹っ飛び、建物に突っ込むシーンの撮影中、スタントウーマンが柱にぶつかるアクシデントが発生。彼女は重傷を負って2週間も入院したそうです。ロバート・ゼメキス監督によると「リハーサルではうまくいったのに、なぜか本番でタイミングがズレた」とのこと(危ないなぁ)。


●奇妙なスポーツ年鑑

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

本作の重要なアイテム「スポーツ年鑑」には奇妙な点があるそうです。以下、ボブ・ゲイルのコメントより。

あのスポーツ年鑑は薄すぎる。全スポーツの過去50年分の記録が掲載されているなら、どう考えてもあの50倍は分厚い本になるはずだ。誰も指摘しなかったけどね。きっと、もの凄く小さい文字で書かれてるんだろう(笑)。

実はこれ、ビフの尻のポケットに入るサイズで設定したらあの厚さになったのだそうです。分厚い本を持ち歩くのは不自然だから、映画制作側の判断としては正しいと思いますが、確かに膨大な情報が載っている本にしては薄すぎますよね(笑)。


●ジョージ役も降板

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

本作ではジェニファー役だけでなく、前作でジョージ・マクフライ役を演じたクリスピン・グローバーも降板しています。その理由についてボブ・ゲイルは以下のように説明してるんですけど…

クリスピン・グローバーマイケル・J・フォックスと同じ額のギャラを要求してきたんだ。いやそれ以上だった。「バカげてる!彼を説得してくれ!」と代理人に言ったが、「残念ながら答えは同じだ」と言われた。だから、続編ではジョージの出番を削ったんだ。そのためロレインやビフは健在だが、ジョージは死んだという設定になったんだよ。

ところがボブ・ゲイルのこの主張に対し、クリスピン・グローバーは真っ向から反論しています。

ボブ・ゲイルの話は全くのデタラメだ。パート2の時、僕は他のメインキャストに比べて半分以下の出演料しか提示されなかった。とても悔しかったよ。僕は求められていないと感じたんだ。それで、適正なギャラを要求したらクビになった。酷い話さ。ボブ・ゲイルは自分の違法行為を正当化しようとしてるんだ。

さらにパート2が公開された後、クリスピンは「パート1の映像(ジョージが映っているシーン)を無断で流用し、肖像権を侵害された」としてロバート・ゼメキスとボブ・ゲイルを相手取り訴訟を起こしたのです(示談の末、クリスピンの主張が全面的に認められ、76万5000ドルを受け取った)。

この騒動の後、クリスピンとゼメキス監督は和解して『ベオウルフ』で一緒に仕事をしていますが、ボブ・ゲイルとは仲が悪いままらしい。

ベオウルフ/呪われし勇者(字幕版)


●3人のマイケル

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

3人のマイケルが一つの画面に登場するシーンは撮影に2~3日かかり、合成作業に数ヵ月も費やした力作ですが、ゼメキス監督の期待通りの効果が得られなかったため短縮されてしまいました。しかし、「カットする」と言われた特殊効果担当のケン・ラルストンはショックのあまり心臓発作を起こしかけたそうです。そりゃあ苦労して作ったシーンをカットされたらねえ…(^^;)


●優しい暴走族

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

荒廃したヒルバレーに登場する大勢の暴走族は、なんと本物の暴走族!あまりにも見た目が怖いため、撮影スタッフは現場でビビッていましたが、実際にはみんな優しい人たちだったらしい。


●ドクのシャツ

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

パート2でドクが着ているシャツをよく見ると、”蒸気機関車”と”馬に乗っている人”が描かれています。これはパート3のストーリーを暗示していて、衣装担当のジョアンナ・ジョンストンが作ったもの。ジョアンナは雑誌でこの生地を見つけて「絶対に使いたい!」と考えましたが、高額な使用料を支払うはめになったそうです(でもこれ、気付いてない人が多そうw)。


●謎の文字

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

デロリアンに雷が直撃!その瞬間、デロリアンの姿は消えて、空中に数字の”99”を逆にしたような奇妙な文字が浮かびました。あの文字はどういう意味なのでしょうか?

ボブ・ゲイルによると、「デロリアンは時速140キロで走行すると時空を超える設定だが、あのシーンでは空中で宙返りした瞬間に140キロを超えたんだ。車が回転したから火の跡が直線ではなく、渦を巻いて”99”のように見えたんだ」とのこと。なるほど、数字でも文字でもなかったのか!

 

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