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映画『スキャナーズ』感想

スキャナーズ

スキャナーズ」は古い映画である。81年のデイヴィッド・クローネンバーグ監督作品だが、最近ようやくDVD化された。他人の思考を聞き取り操作できる能力を持つ人間「スキャナー」達の活躍を描いたSFアクションだ。しかしバットマンのようないわゆる「ヒーローもの」というよりサスペンス的要素が強く、しかもかなりいいかげんなストーリーである。

それもそのはず、企画立ち上げからクランクインまでたったの2週間しか準備期間がないという、とんでもない「突貫工事」だったらしい。おかげでクローネンバーグは「シナリオを書きながら撮影をする」という大変な綱渡りを強いられるハメになったのである。

後に「まったく、スキャナーズのインチキさ加減は信じがたいものだったよ」と語っている通り、現場は凄まじい状況であったらしい。しかしそんな悲惨な制作状況にもかかわらず、全米興収ランキング1位の快挙を成し遂げ、クローネンバーグの名を一躍有名にしたのだった。

スキャナーズの見所は何と言っても超能力発動シーンである。マイケル・アイアンサイド扮する凄腕スキャナーは、念じるだけで人の頭を粉々に吹き飛ばす事が出来るのだ!この有名なシーンは本物そっくりに作った頭部を背後からショットガンで撃ち抜いて撮影したのである。CGを一切使わないアナログ撮影ながら今見ても凄い迫力だ。
まさにリアル北斗の拳