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岡田准一主演『関ヶ原』 撮影裏話

関ヶ原

映画『関ヶ原』より

戦国時代の最大の合戦と言われる関ヶ原の戦いを描いた司馬遼太郎の傑作小説を、原田眞人監督が完全映画化した本作。

岡田准一が演じる石田三成と、役所広司が演じる徳川家康との駆け引きをスリリングに描き、クライマックスの合戦シーンでは、3000人のエキストラと400頭の馬が入り乱れる超弩級の壮大なバトルが繰り広げられます。

このシーンを撮影するために、原田監督は過去の様々な映画を研究し、さらにそれを殺陣師に見てもらい、一つ一つの場面を丁寧に作っていったそうです。

例えば、セルゲイ・エイゼンシュタインの『アレクサンドル・ネフスキー』に登場した槍の叩き方や、オーソン・ウェルズの『フォルスタッフ』の戦闘シーンも参照したらしい。

また、大量の馬が入り乱れるシーンは「ジョン・フォードウェスタン映画『シャイアン』のように馬を動かしたいと思い、騎馬のシーンに取り組んだ」とのこと。

さらに、石田三成と女忍者:初芽(有村架純)の関係には、『荒野の決闘』でヘンリー・フォンダとキャシー・ダウンズが演じたキャラクターを参考にしたという。

時代劇を撮るのに外国映画を参考にするとは、原田監督らしいですねえ(笑)。もちろん、日本の映画も参考にしてますけどね。

日本映画で一番参考になった作品は、原田監督にとってもオールタイムなフェイバリット・ムービーの中でベスト3に入るぐらい好きな映画、そう黒澤明監督の『七人の侍』です。

海外での評価も高く、黒澤明の最高傑作とも称される『七人の侍』ですが、当然ながらあれほどのレベルに達することは難しく、原田監督は以下のようにコメントしていました。

あのレベルにはなかなか近づくことはできないけれど、「できる限り目指そう」というのは意識していましたね。ある一点、超えられたと思うのは、『七人の侍』はおおよそ1年をかけて撮影されていますが、我々は合戦シーンも含め、わずか3ヶ月で困難な仕事をやってのけた。まあ、効率面では勝てたんじゃないかな(笑)。

ちなみに、原田眞人は「厳しい監督」としても有名で、現場ではいつも怒鳴っていたらしく、中でも島左近役の平岳大さんは「あんなに怒られたのは、中学のサッカー部以来だ」と愚痴っていたそうです(笑)。

 

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