以前、このブログでも記事として取り上げた実写ドラマ版の『アオイホノオ』が、早くもBlu-ray&DVD化されることになったようです。
ただ、この実写ドラマ版を見てみると、原作にあったエピソードがかなり省略されてるんですよね。で、「あのシーンは入ってないのか〜」と少しガッカリした部分もあったんですが、監督によると「ちゃんと全部撮影してある」とのこと。放送時間の都合でカットされてたようです。
アオイホノオ、皆さんが原作から無くなってて、残念がってらっしゃる所、本当はほぼすべて撮ってますっ!編集で泣く泣くカットしてます!T^T
皆さんの応援の声があると、大人の方たちが動いてディレクターズカットを作れますっ!何卒!応援を!
— 福田 雄一 (@fukuda_u1) 2014, 8月 16
ディレクターズカットはテレビで放送したものを編集し直し、音を入れ直し、場合によっては新しくCGを描かないといけません。そのために新たな予算が必要なんです(^^;;大人たちは「お!これ、売れてるから、特典増やしたらもっと売れるか?」と思うと予算を出してくれるのです(^^;;
— 福田 雄一 (@fukuda_u1) 2014, 8月 16
とにかく!編集で泣く泣くカットした名場面を全部DVD、Blu-rayに入れたいっす!T^T
ホームページを見てる大人たちに入れろ入れろコールをっっ!
— 福田 雄一 (@fukuda_u1) 2014, 8月 16
浦井健治さんの矢野ケンタローなんて毎回もっともっと見たいよねーって監督に言ったら『録ってあるんですよ浦井健治さんのもっともっと出てる場面!!』って。観たい!!撮影現場で浦井さんのに参加できなかったから少しでも多く観たい!!!皆さん是非DVDかBDの予約をお願い… #アオイホノオ
— 島本かず彦 (@simakazu) 2014, 8月 18
このツイートを読むと、どうやらディレクターズカット版の特典は「予約数が多いか少ないか」によって内容が変わってくるみたいですね(なるほど、最初から決まってるんじゃないのか)。
ちなみに僕は「『アオイホノオ』が実写ドラマになる」と聞いた時、「庵野秀明とか矢野健太郎とか、実名で登場しているキャラクターはどうなるんだろう?」と思ったんですが、ほぼ全員そのまま出ていたので驚きました。庵野さんなんて、”常にウルトラマンの衣装を着ている変な人”みたいにデフォルメされてるのに(笑)。やはり、学生時代の友人として島本先生のために協力してくれたのかなあ。
というわけで本日は、『アオイホノオ』の単行本第1巻が発売された時に、記念企画として「週刊ヤングサンデー」に掲載された「庵野秀明 vs 島本和彦:特別対談」の中から一部を抜粋してみましたよ(単行本1巻の巻末にも二人のインタビューは収録されてるんだけど、なぜかこの部分だけが載ってないんですよね。なぜだろう?)。
島本:「大学時代、すごいアニメーターとして優れていたわけじゃない。その優越感みたいなものはあったでしょ?」
庵野:「あんまりなかった」
島本:「でも同じ年代には勝てる人間、いないじゃない」
庵野:「あんまり勝ち負けは意識してなかったよ」
島本:「勝ち負けを考えるのは私ぐらいか(笑)」
庵野:「確かに。何かにつけ”勝負”ですよね、島本は。勝負にこだわってますね、人の何倍も」
島本:「(笑)そうだっけ?」
庵野:「今でもネタにさせてもらってるんだけど、体育の授業の時にハンドボールがあって、その試合の時の彼がすごく面白かったんですよ」
島本:「ハンドボール?」
庵野:「覚えてないの?」
島本:「覚えてない」
庵野:「彼は運動神経がそんなに良くないので、スポーツとしての活躍はできないんですけど、見ててすごく面白いんです」
島本:「激しい」
庵野:「動きがいちいち大袈裟で激しくて。ボールを取られた時に”うおー!”とか、両手を広げて驚いてる。彼は全力で走ってるんですけど、全然追いつけない。”頼む!俺にもう一度チャンスをくれ〜!”って叫びながら追いかけていく」
島本:「ふーむ」
※この対談では「ハンドボール」と言っていますが、庵野さんが以前描いたイラストでは「バスケットボール」となっているので、記憶違いの可能性もあります。
庵野:「ホント、漫画みたいなヤツがいるんだよって。島本のデビューの時に仲間内で言ってた評価は、漫画より本人の方が…」
島本:「いまだに言われるよ、それ(笑)」
庵野:「そう、本人の方が面白いのにと言ってたら、『燃えよペン』でストレートに本人を描いた。やっと気付いたんですね(笑)」
島本:「まずいな。それはまずい」
庵野:「島本の場合は、自分を描くのが一番面白いんです。自分を主人公にした漫画の方が。でも自分の何割減で漫画になっているので、漫画を読むよりは同じ時間で本人を見ていた方が何倍も面白い(笑)」
島本:「問題がありますね」
庵野:「宮さんもそうですけどね。宮崎駿さんも、本人の方がアニメよりも面白いんですよ。アニメになると、色んな人の手が入って、本人率が下がる。純度が下がっていくんです。100%純度の高い本人が一番面白いですよ。島本の場合も、漫画にする時に純度がちょっと下がっちゃうんです。その純度を上げていけば、もっと面白くなる。島本本人ぐらいに面白い漫画になると思います」
島本:「まずいな。それは変えないといけないな」
庵野:「要するに、あとは島本本人がもっと面白くなればいいんです。明日の島本が、今日の島本よりも120%増しになっていれば、それでいいわけなのね。すごいのは、今でも面白いですからね、相変わらず。大学の時から全然印象が変わらないです」
島本:「うーむ」
庵野:「『炎の転校生』の頃のテンションというのは、普通は年をとるとだんだん落ちてくるじゃない?そういう勢いみたいなものが無くなっていくはずなんですけど、島本の場合、あのテンションをデビューの頃からずっと維持しているのは、本当にすごいですよ」
島本:「維持しているというかね(苦笑)」
庵野:「20年経っても、全然。まるで変わらないよ」
(中略)
島本:「でも、若い頃は自分ではわからなかったんだよね」
庵野:「わからないだろうね」
島本:「それこそ普通に生活してて、自分は普通だなと思ってたから」
庵野:「いや、あの若さで”心に棚を作れ!”とか、出てこないですよ(笑)。ああいう感覚は」
島本:「だから、女の子にでもモテていれば、自分は特別なんだなってわかったかもしれないけど。それがないと、”自分ってやっぱり普通なんだ”と」
庵野:「まあ、そうだよね。全然モテなかったもん」
島本:「うん、本当にそこに基準があるね、まずひとつ。若い頃っていうのは」
※週刊ヤングサンデー(2008年2月7日発売号)より
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