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アクション映画『BUSHIDO MAN ブシドーマン』ネタバレ感想


■あらすじ『総合武術〈無限我流〉の伝承者・虎丸は修行の旅を終え、師匠・源斎の元へと訪れた。「あらゆる武道家と果たし合いを行い、その達人たちが持つ”奥義書”を手に入れよ」と師匠の源斎から命を受けた虎丸は、一年をかけて日本中を流浪し、戦いの日々を重ねていたのであった。カンフー、棒術、剣術、ヌンチャクなど、それぞれの道における真の達人たちとの戦いを通じ、「武道とは何か、武士道とは何か」が切々と語られていく。そして虎丸が最後に手に入れた究極の奥義とは…?ありとあらゆる格闘技を極めたハードアクション超大作!』



先日、『THE NEXT GENERATION パトレイバー』の記事を書いた時にチラッとこの映画のことも書いたので、本日はガッツリ紹介しますよ。たぶん誰も知らないでしょうけど(笑)。

タイトルは『BUSHIDO MAN ブシドーマン』。『ゼブラーマン』とか『ヤッターマン』とか日本のヒーロー物みたいな作品名ですが、別に”ブシドーマン”という覆面ヒーローが活躍する映画じゃありません。普通の”低予算アクション映画”かと思ったら、実は自主制作映画なんですよね。道理で聞いたこと無いタイトルだと思ったわ(笑)。しかし、アクションシーンは結構迫力があるし、水野美紀が(チョイ役で)出てるし、自主制作の割にはなかなか気合いが入っていましたよ。


主人公の虎丸は”無限我流”という一子相伝の武術の継承者で、師匠の源斎から”修行”を命じられます。その修業とは、「日本中の優れた武道家と戦い勝利せよ」というもの。虎丸はこの修行を1年間続け、再び源斎の元へ戻ってきました。映画は、虎丸がどこでどんな相手と戦っていたのかを回想シーンで語る、というスタイルになっています。

面白いのは「敵を知るには、まず食から」という師匠の教えで、「敵に関連した食事を分析することで優位に立つ」という妙な決まりごとがある点でしょう。このため、相手と戦う前に必ず飯を食うシーンが入っているのですよ。例えば、カンフーの達人と戦う時は中華料理を食べ、ヌンチャクの達人と戦う時は沖縄料理を食べる、という具合に日本各地を移動しながらひたすら”食べ歩き”をしているような印象なのです(アクション映画なのにw)。

しかも、その食事シーンが異常に丁寧に撮ってあって、どの料理も物凄くおいしそうなんですよね。主人公の食べ方も食欲をそそるというか、ガツガツと貪り食うような感じでとても美味そう。まさかアクション映画を観てこんなにお腹が空くとは思いませんでした(笑)。




もちろん、肝心のアクションシーンもかなりレベルが高くて迫力満点!本作でアクション監督を務めた園村健介さんは、実写版『GANTZ』でアクションコーディネーターを務めるなど、数多くのアクション映画に関わってきたベテランですが、この映画では指導するだけでなく、なんとカンフーの達人として自らアクションをこなしているのですよ。本気度の高さが伝わってきますね〜。

ただ、ちょっと残念だったのは、”武術”という割には意外と格闘場面が少なく、序盤のカンフー戦以外は棒とか剣とか”道具を使ったアクション”がメインになっていたことですね。まあ、ドスを使った対決シーンは『SPL』の”ドニー・イェンvsウー・ジン”を思わせ結構かっこ良かったんですけど、”拳銃使い”との対決はかなり無理がありました。いくらなんでも素手 vs 拳銃じゃあなあ(^_^;)

あと、ストーリーに関しては相当酷いというか、全く擁護できないぐらいにデタラメです(笑)。もともと監督がこの映画を作ろうとしたきっかけは、「自分達の考えるかっこいいアクションを映像で再現したい」というものでした。そこでまず、やりたいアクションを考え、予算を確保し、その予算内でアクションを実現するにはどんなストーリーが適切か?という順番で検討していったそうです。

つまり、ストーリーは二の次三の次で、あくまでもアクション主体で作られた映画なのですよ。バランス的にはメチャクチャですが、まあ”逆に潔い”と言えるかもしれません。軸が全くブレてないし、自主制作映画ということを考えれば上出来だと思います(^.^)


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