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二宮和也出演『プラチナデータ』ネタバレ映画感想


■あらすじ『近未来の日本。政府は全国民のDNAデータを極秘裏に収集し、あらゆる事件の捜査に活用していた。それは“プラチナデータ”と呼ばれ、検挙率100%、冤罪率0%の社会が実現しようとしていた。警察庁の科学捜査機関“特殊解析研究所”に所属する神楽龍平は、この画期的なDNA捜査システムを開発した天才科学者だったが、ある時このシステムが連続殺人事件の犯人としてなんと神楽自身を導き出してしまう。まさかの事態に逃亡を余儀なくされた神楽。そんな彼を、現場叩き上げの敏腕刑事・浅間玲司が執拗に追い詰めていくが…。人気作家・東野圭吾の同名ベストセラーを「ハゲタカ」「るろうに剣心」の大友啓史監督で映画化したSFサスペンス!』


※以下ネタバレしてます


本日、日曜洋画劇場で『プラチナデータ』が放映されます。この映画、だいぶ前に観てたんですが、すっかり感想書くの忘れてました(笑)。いや、特に「つまんねー」ってことも無かったんですけど、「ここが面白い」と思えるようなポイントもあまり無かったんで(^_^;)

ざっくり映画を観た感想を書くと、「日本版の『マイノリティ・リポート』みたいだな」と。『マイノリティ・リポート』はフィリップ・K・ディックの原作をスティーブン・スピルバーグ監督が映画化した作品で、トム・クルーズ主演のSFサスペンスです。『マイノリティ・リポート』の詳しい説明は割愛しますが、両作品の共通点は”設定とストーリー展開”にあると言えるでしょう。

「舞台は、ある画期的なシステムの導入によって犯罪が減少した近未来。しかしそのシステムに関わる主人公自身が、なぜかシステムから”犯罪者”と認定されてしまう。驚いた主人公は警察の追跡を逃れ、身の潔白を証明するためにシステムの秘密を解き明かそうとするが、そこには衝撃の真相が隠されていた…!」というあらすじだけを聞けば、どっちの映画か分からないぐらい良く似ていますね。

もちろん細かい設定は異なっていて、見比べると全然違う作品であることは明白なんですが、同時に”設定の違い”によって作品の完成度に差が生じていることも分かります。例えば、『マイノリティ・リポート』の主人公(ジョン)は刑事で、『プラチナデータ』の主人公(神楽)は科学者なんですよ。だから、ジョンが警察の追跡をかわして逃亡できるのは納得できます。しかし、神楽が警察の追手を振り切って逃亡できてしまうのは、どう考えても不自然でしょう(身体能力が高すぎる)。

それから、不必要にアクションシーンが多いのもいただけません。アクションといってもただ主人公が逃げ回っているだけで、なぜか高い所から飛び降りたり、バイクを猛スピードで爆走させたり、ハリウッド映画に対抗意識を燃やしているのが見え見えのアクションが満載です。しかもこの映画は謎を解き明かすサスペンスなんだから、本来アクションはいらないはずなんですよね(カーチェイスのシーンとか、全然必要ないでしょ)。

まあそれでも、本編がしっかりしていればまだ楽しめたかもしれませんが、肝心のサスペンス部分がイマイチ。ネタバレすると、「神楽が犯人だ!」→「俺はやってない!」→「二重人格だった!やっぱ犯人?」→「実は担当の先生が犯人だったー!」という、あまり面白味のない結末でしたよ。原作小説では水上先生が男だったのに、映画版では女性に変更されたので、色んな部分が変わってしまいました。その辺も影響しているのかもしれませんねえ。


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