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パシフィック・リム愛が炸裂!『新世紀怪獣映画読本』を購入


■内容『2013年、映画ファンのド肝を抜いた大怪獣映画『パシフィック・リム』!ロボット対怪獣という内容は日本のサブカルチャーの影響があると言われているが、果たしてそれは本当か?日本の映画人はこの映画をどう受け止めたのか? なぜカルト映画になったのか?そして公開が待たれる『ゴジラ』の新リメイクは、今後の日本特撮界にどのような衝撃を与えるのか?2010年代に入って大きく動き出したカイジュウ・カルチャーを超多角的に検証!!』


本日、『新世紀怪獣映画読本』という怪しい冊子を購入しました。出版が「洋泉社ムック」という時点で既に怪しさ満点なんですけど、中身はもっと凄まじい。「怪獣映画」というタイトルなのに、内容の約8割がSFロボットアクション映画パシフィック・リムに関する記事で占められているのですよ。

パシフィック・リム』といえば、「巨大ロボvs巨大怪獣」という実写版ゲッターロボみたいなストーリーが特徴のSF映画で、その破天荒すぎる世界観がオタクのハートを鷲掴み、ごく一部で熱狂的な盛り上がりを見せました。日本での興行は16億円と微妙な成績に終わったものの、なぜか中国では大ヒットを収め、歴代6位という驚異的な初動を記録したそうです。

そんな『パシフィック・リム』ですが、日本での公開中に奇妙な出来事が起こっていました。それは”ライブスタイル上映”の開催です。ライブスタイル上映とは、通常以上の音響で本編を上映し、参加する観客達はコスプレOK、さらに上映中は怪獣DJが盛り上げるという、非常に凝ったイベントでした。

しかもこのイベント、映画館サイドではなく、なんと「個人からの企画提案に応えたものだった」というのですから驚きです。主催した桑江さん曰く、「僕と同じように『パシフィック・リム』が好きな人を集めて、映画を観ながら飲み会をやりたいなと思って。立川シネマシティが”シネマスイート”という映画館貸切サービスをやってると知って、電話してみたんです。身内を40〜50人ぐらい集めれば大丈夫かなと思って。いわばパブリック・ビューイングですよね。それで”できますか”って聞いたら”できますよ”と」おお〜、豪勢だなあ(笑)

こうして桑江さんはツイッターでイベントを告知しました。そうしたら、参加希望者が1日で500人を超える大反響!これには桑江さんもビックリ仰天。「僕は映画を観ながら叫びたいのではなく、周囲の人たちと面白さを共有したかったんですよ。映画って、一人で観るのが良いのもありますが、『パシフィック・リム』の場合は3〜4人で観に行って、酒を飲みながら楽しみたい。もう一つは、映画好き以外の人にも観てもらいたかった。『パシフィック・リム』には”映画って凄い!映画館っていいじゃん!”と言わせるパワーがあります」

更に、このイベントにはもう一つ奇妙な点がありました。シネマシティ企画室長曰く、「”何かがおかしい!”と感じましたが、当日の観客を見て分かりました。全体の7割が20代とおぼしき女性たちだったのです」

パシフィック・リム』の通常興行は、圧倒的に男性客が優勢だったという。ところが、ライブスタイル上映を行うと、女性層が圧倒的多数を占めるのです。これはいったいなぜなのか?桑江さんの推測によると、「いわゆるBL等が好きな腐女子層の人が来た。11月にやった2回目の上映ではさらに女性の比率が上がり、年齢層も割と高めでした」とのこと。『パシフィック・リム』って、腐女子にウケてたのか!知らなかったなあ(^_^;)

というわけで、『パシフィック・リム』の魅力についてあらゆる角度から検証・考察しまくったマニアックな書籍です。「なんでこの時期にこんな本が?」と思わなくもありませんが、日本の特撮関係者たちの「ちくしょー!面白えええ!俺にも撮らせろ!」という、感動と嫉妬が入り混じった複雑なコメントが、クリエイターの屈折した心情をストレートに表わしていて興味深い。ファンなら買って損はないでしょう(^.^)



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