7月20日に公開が予定されている宮崎駿監督の最新作『風立ちぬ』ですが、主人公の堀越二郎役を、なんと『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明監督が演じるという、驚きのキャスティングが発表されました!うわあああ!
人気アニメ映画「ヱヴァンゲリヲン」シリーズで知られる庵野秀明監督(52)がスタジオジブリ最新作「風立ちぬ」(7月20日公開、宮崎駿監督)で長編アニメ映画の声優に初挑戦することが9日、分かった。
零戦を設計した実在の技師で主人公の堀越二郎役。〔1〕早口である〔2〕滑舌がよい〔3〕凛としている-などの主人公のイメージにピッタリとして起用された。庵野氏は当初オファーに戸惑ったが、1984年のジブリ映画「風の谷のナウシカ」で原画を担当して以来、師と仰ぐ宮崎監督から「是非に」と言われ、快諾した。
庵野氏の声優は、2002年にCS放送「キッズステーション」のアニメ「アベノ橋魔法☆商店街」にゲスト出演して以来で、アフレコでは膨大なセリフ量に「難しい」と苦笑していたという。ジブリとエヴァの“合体"は話題になりそうだ。(「サンスポ.com」より)
というわけで『風立ちぬ』の主人公を、声優でもなんでもない庵野秀明が演じるという、サプライズすぎる配役が決定してしまいました。まあ、元々宮崎監督の声優嫌いは有名で、『もののけ姫』以降は舞台役者、歌手、タレント、文化人などを起用する傾向ではあったんですけどね。
『ハウルの動く城』では木村拓哉、『となりのトトロ』では糸井重里、『崖の上のポニョ』では所ジョージなど、過去にも大胆なキャスティングが話題になってるし。ちなみに、声優を使わない理由として宮崎さんは、「日本の女性声優はコケティッシュな声の持ち主しかいないし、男性的な視点が欠けている。そういう人を我々は全く必要としていない」と述べています。
そんなわけで、「どうせ今回も声優以外の有名人がキャスティングされるんだろうな〜」と多くのファンが予想してたんですけど、まさか庵野秀明が主役を務めるとは…。その発想はなかったわwww
今回の起用に関しては当然庵野さんも困惑したようですが、宮崎さんとの間には絶対的な”師弟関係”があるため、断りたくても断れなかったようです。このことについて庵野さんはインタビューで以下のように語っていました。
「ある日突然、鈴木敏夫プロデューサーから電話がかかってきて、”主人公の声をやって欲しい”と言われました。僕は”無理だ”と思ったんですが、宮崎さんから”是非に”と頼まれたら断るわけにもいかないので、とりあえずオーディションを受けたんです。そしたら、見たことも無いような満面の笑みを浮かべた宮崎さんに”やって!”と言われて。”これはもうやるしかないんだろうな…”と諦めて引き受けることになりました」
「宮崎さんからは”主人公は寡黙な男でセリフも少ないから”と言われてたんです。その言葉を信じて引き受けたんですが、絵コンテ見たらびっくりですよ!ずっとしゃべりっぱなしだし、歌はあるわ、フランス語もドイツ語もあるわで、もう完全にだまされた!って感じです(苦笑)」
「役作りに関しては、素人なのでやっても無駄ですから、意図してやってません。素のままぶつけて宮崎さんが気に入ればそれでいいし、違えば直していこうと思ってました。演技についてはあまり説明がなく、注文もそんなにありませんでした。アフレコ2日目くらいから、宮崎さんがニコニコと、とても喜んでいる様子だったので。それだけでよかったなと思います」
というわけで、声優初挑戦でいきなりジブリ最新作の主役を務めることになった庵野秀明さん。当初は「零戦のシーンを描かせて欲しい」と作画スタッフとしての参加を希望していたそうですが、まさか主役を演じることになるとは夢にも思わなかったでしょうね(笑)。『ナウシカ』以来の師弟コラボがこんな形で実現するって凄いなあ(^_^;)
尚、庵野秀明さんを起用した理由として、鈴木敏夫プロデューサーは次のように述べています。「重要なのは、役者さんでは演じることのできない独特の存在感ですよね。映画を設計する監督と飛行機の設計士、作るものは違うが共通点もあると思いました。こじつけですけど(笑)」
宮崎さんも鈴木さんも絶対に面白がってるよね。完全に”師匠の弟子いじめ”じゃん(笑)。
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