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永野護の『ファイブスター物語』が連載再開!


現在発売中のアニメ雑誌月刊ニュータイプ」5月号で、9年前から休載していた『ファイブスター物語』の連載が再開されました。しかし、「さぞやFSSファン達は喜んでいるだろう」と思いきや、予想に反して大変な事態になっているようです!(以下、若干ネタバレあり)

 今年で27周年を迎える永野護さんのマンガ「ファイブスター物語」が10日発売のアニメ雑誌月刊ニュータイプ」(角川書店)5月号で約9年ぶりに連載を再開した。


 ファイブスター物語は、単行本発行部数が累計850万部を超える人気作。「ジョーカー星団」を舞台に、巨大ロボット「モーターヘッド」の操縦をサポートする人工生命体「ファティマ」と超人的能力を持った騎士「ヘッドライナー」たちの数千年の光と影の歴史を描く。


 同マンガは86年4月号から同誌で掲載され、その後何度かの休載をはさみ、04年12月号を最後に休載していた。今回の連載再開にあたっては、マンガ本編に加え、一新された設定や最新の作品年表なども掲載されている。 (「毎日新聞デジタル」より)


「あの『ファイブスター物語』がようやく連載再開された」と聞いた時の全FSSファンの心境は、「長かったなあ・・・」に尽きるのではないでしょうか(笑)。「早く続きを読みたいのに、いつになったら連載は再開されるんだ?」と読者をやきもきさせるマンガとしては、冨樫義博先生の『HUNTER×HUNTER』と双璧を成すと言っても過言ではない『ファイブスター物語』ですが、それにしても9年は長すぎです。「今年で連載27周年」とか言ってますけど、その間にちょこちょこ休載してるから、実質的な連載期間はトータルで15年ぐらいじゃないの?驚異的な遅筆ぶりだ(笑)。世間では「自分が生きているうちに完結しないであろう3大マンガ」として、『バスタード!』と『ベルセルク』と『ファイブスター物語』がトップに君臨しているそうです(^_^;)

そんな『ファイブスター物語』(以下FSS)、個人的には結構好きで学生時代から読んでましたね。初めて見た時は、個性的過ぎる絵柄とマニアックな設定、ややこしいストーリー展開などにとっつきにくさを感じたものの、「SFロボットアクション」 + 「壮大な大河ドラマ」という過去に例が無い斬新な内容に引き込まれ、いつの間にかすっかりハマってました。なんせ、後に劇場用アニメが公開された際も、わざわざ映画館へ観に行ったほどですから(笑)。

本作が他のマンガと大きく異なっていたのは、アニメ『重戦機エルガイム』でメイン・デザイナーを務めた永野護が、その世界観を引き継ぐ形で膨大な裏設定をマンガに落とし込んだ点でしょう(こういう特殊なパターンで作られたマンガって、『FSS』だけだと思います)。そして、『エルガイム』では「ヘビーメタル」と呼ばれていた巨大ロボットを「モーターヘッド」と呼び変え、ロボットをコントロールする人工生命体「ファティマ」と操縦者(ヘッドライナー)の間で繰り広げられる人間ドラマを、数千年というスケールで描くことにより、他のマンガには無い独自の魅力を生み出したのですよ。

まあ、確かに「絵がヘタだ」とか「話が分かり難い」などの批判は否定できません。物語がいきなり数百年もぶっ飛んでしまうために、パニックになったこともありました。「キャラの顔が見分けがつかない」なんてことは日常茶飯事です。しかし『FSS』の面白さっていうのは、単にマンガだけで完結するのではなく、コミックの巻末に載っている長大な年表を読み込んだり、別売の設定資料集やモーターヘッドのプラモデルなど、周辺アイテムと組み合わせることによって「重層的に世界観を楽しむもの」だと思うんです。そういう楽しみ方ができるところが、『FSS』の魅力なんですよ。

ちなみに、永野護京都府出身なんですけど、僕が関西の大学に入学した際、同じ学部に「永野護の弟がいる」という噂が流れ、学校中を捜し回ったことがあります(真偽の程は分かりませんがw)。

というわけで、さっそく数年ぶりに「月刊ニュータイプ」を買って来ましたよ。それにしても、最近全然アニメを見てないから知らない作品ばっかりだなあ。おっ、『進撃の巨人』がTVアニメになってるのか。へ〜、いつの間に・・・ってファイブスターだよファイブスター、え〜と、あった!・・・・・ん?んん??なんじゃこれ・・・

ゴティックメード』?タイトル変わってるじゃん!しかもモーターヘッドの名前まで!「黒騎士ダッカス」ってバッシュのことか?デザインが全然違うぞ!つーか、そもそも「モーターヘッド」という呼称自体が存在しない!全部「GTM」に変更されてる!うわあああ!

これがどれぐらいとんでもないことかというと、『機動戦士ガンダム』でキャラクターはそのままなのに、物語の途中で全ての「モビルスーツ」が消え去り、代わりに「汎用人型決戦兵器」という名の巨大ロボが登場し、アムロエヴァ初号機に乗って戦う、というぐらいとんでもないことなのです。いったいどうしてこうなってしまったんだ・・・

しかも良く見たら、年表まで修正されてる!今までは「星団暦980年にモーターヘッドが誕生」と記載されていたのに、新しい年表ではモーターヘッドのことなんかどこにも書いてない!これはもう、「モーターヘッドの存在を無かったことにしよう」ってことなのか・・・?

いくらなんでも設定を変えすぎだろ・・・
永野護・・・9年の間に何があったんだ・・・


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