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マイケル・ベイ監督作品『トランスフォーマー』感想


■あらすじ『ある日、中東カタールの米軍基地に未確認ヘリコプターが着陸すると、突然ロボットに変形し無差別に攻撃し始めた。そのころ、飛行中の米国大統領専用機エアフォースワン内では何者かが侵入し、機密情報が驚異的なスピードでハッキングされる事態に!ただならぬ状況と判断した政府は、内密に分析と対策に取り掛かる。そんな中、高校生のサムは、父親から買ってもらった車がある日突然ロボットへ変形したためビックリ仰天!やがて同じようなロボットたちがサムの目の前に姿を現わすのだった。彼らとその対抗組織が地球に落ちた“キューブ”というものを探し求めており、サムがそのカギを握っているという。人類の運命を掛けた最大の戦いが今始まった!共に大ヒット作を生み出してきたスピルバーグマイケル・ベイのブロックバスター・コンビが放つSFアクション超大作!』



本日、日曜洋画劇場で『トランスフォーマー』が放映されます。スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を務め、『アルマゲドン』のマイケル・ベイがメガホンをとった本作は、あらゆるテクノロジー機器にトランスフォーム(変身)できる善と悪、2種類のロボットたちが、地球を舞台に死闘を繰り広げる未曾有の近未来SFアクションとして製作され、全世界で大ヒットを記録しました。

さて、マイケル・ベイの映画を語る上で欠かせないキーワードが三つあります。それは「爆発」、「カーチェイス」、そして「バカ」。まず、マイケル・ベイといえば何は無くても「爆発」です。とにかく、車に建物、戦闘機やロケット、果ては巨大隕石に至るまで、「とりあえず、その辺にあるものを適当に爆発させとけ!」みたいなノリでありとあらゆるものを毎回もれなく爆発させまくっている(としか思えない)マイケル・ベイ

ザ・ロック』の電車が大爆発するシーンのように「なんで爆発したのか良く分からないモノ」まで含めて、マイケル・ベイの“爆発シーンに対するこだわり”はハンパではありません。まさに映画界における「爆発職人」と言っても過言ではないでしょう。

次にマイケル・ベイといえば「カーチェイス」です。なんせ、自他共に認める「車大好き監督」のマイケル・ベイ。スピード感溢れまくりのカーチェイスを毎回盛り込むサービスぶりには頭が下がる思いです。主人公が車を運転すれば必ず何かがぶっ壊れるのもお約束。しかも、爆走する車の上からモノを投げ落とすという豪快なアクションまでやってのけるのだからたまりません。

しかし、調子に乗り過ぎたマイケルは『バッドボーイズ2バッド』で、家をぶっ壊しながら山の斜面を激走するという『ポリス・ストーリー』のカーアクションをそのまんまパクり、ファンの大ヒンシュクをかってしまいました(ジャッキー・チェンからクレームは来なかったのだろうか?)。まさに、凄いカーアクションを撮るためならば手段を選ばず!天晴れマイケル・ベイ(パクりはマズいかw)。

そして、マイケル・ベイといえばズバリ「バカ」。いや、別にマイケル・ベイがバカだという意味ではなく、彼の映画に登場する人物がもれなくバカ、そして映画そのものがことごとく「バカ」なのですよ。キャラクターたちは全員行き当たりばったりで行動し、降り掛かるピンチは“必殺ご都合主義”で難無く切り抜けるという実にいいかげんなストーリー展開。

しかもフィクションだけでなく、真珠湾攻撃を描いた『パールハーバー』でさえもその適当ぶりは止まる所を知らず、挙句の果てには『アルマゲドン』『パールハーバー』と2作続けてゴールデンラズベリー賞にノミネートされるという酷い有様に。そしてとうとう『アイランド』ではそのバカぶりが頂点に達し、映画はドリームワークスに大打撃を与えるほどの大ゴケ。世界的規模で「バカ映画の監督」という不名誉な烙印を押されるハメになってしまったのです、トホホ。

さて、そんなマイケル・ベイ監督の劇場最新作が子供向けアニメ『トランスフォーマー』の実写版。そして製作総指揮が天下のスティーブン・スピルバーグと聞いて、僕の期待は頂点に。マイケル・ベイの新作を心待ちにしている映画ファンは日本中で僕だけかもしれませんが、待った甲斐があったというものです。

脚本の矛盾点を勢いだけで強引にねじ伏せるという、力技的演出法は相変わらず冴え渡っているし、“無駄にかっこいい映像”や“アホ丸出しな主人公”、そして毎度おなじみの“爆発”や“カーチェイス”も満載。そうだよ!これこそマイケル・ベイだよ!大御所スティーブン・スピルバーグと組んでもその傍若無人ぶりは少しも衰えることはなく、むしろますますバカが加速しているような印象さえ見受けられます。すげえ、すげえぜマイケル・ベイ

はっきり言って、ストーリー自体はあまり褒められるものではないでしょう。というか、普通はストーリーあっての映像だと思うのですが、本作は映像あってのストーリーとなっています。もう、開き直ったとしか思えないような逆転の発想には脱帽するしかありません。でも、それがマイケル・ベイマイケル・ベイたる所以なのです。更に今回は、上記の「爆発」「カーチェイス」「バカ」にプラスして「ロボットバトル」という新要素が追加されました(というかこれが見所なんですけど)。

そのビジュアルの凄まじいこと!変形の仕組みが複雑すぎて何が何やら良く分からないという欠点はあるものの、高速で移動中の車両や戦闘機が一瞬でロボットに変わる映像は必見の素晴らしさ。特に後半の30分に至っては、ひたすら巨大ロボット同士の激しい戦闘シーンが続きます。

まさに「映像革命」と呼ぶに相応しいビジュアルのオンパレード!これはまさしく、日本のロボットアニメを実写で描いた史上初の巨大ロボットアクション超大作と言えるでしょう(『ロボジョックス』があるじゃねーかというツッコミはナシでw)。マイケル・ベイ、次は是非『マクロス』を実写化してくれ!



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