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『踊る大捜査線 THE MOVIE』について監督が語る


本日、土曜プレミアムで『踊る大捜査線 THE MOVIE』が放映されます。絶賛上映中の『踊る大捜査線 THE FINAL』は現在観客動員400万人、興収50億円を突破して、6週目にもかかわらず第4位をキープするなど絶好調。更に地上波では3週連続で『踊る』の関連作品を放映するらしい。フジテレビのごり押しがハンパないな(笑)。

というわけで、本日は『踊る大捜査線』シリーズの製作者が作品を振り返ったインタビューを取り上げてみますよ。


本広克行監督インタビュー
「『踊る』の映画版で僕の頂点だと思っているシーンがあって。万札の通し番号をみんなで手作業で書くんですけど、雪乃(水野美紀)さんが『コピーしちゃえばいいのに』って言って、みんなが『ああ〜?……そうだねえ』っていう変な間があって」

「で、みんながチャッチャカチャ〜ってガンガンコピーしていくんですけど、それを上司である小野(武彦)さんが見に来る。で、『あれ、君たち何それ?偽札作り?ヤバいんじゃないの?』と。で、青島は偽札をバーっと持って、笑顔でニコーっと笑ってるんですけど、あのシーンはいろんな要素の複合的な笑いの到達点なんですよ。僕はあれがトラウマになって、どうしてもあれを越えられなくなったんです」

「あれはまさに不謹慎な笑いの究極ですよね。コメディが上手い人って、芝居を殺せるんですよ。『あっ、今、目が死んでる』って。あれができる人とできない人がいて、『踊る』はね、できる人がいっぱいいるんです。深津さんの死に目は凄いですよ(笑)。そう考えると、凄いありがたい実験をやらせてもらっていたなあと思います」


君塚良一インタビュー
「僕も本広監督もバラエティを経験してるからね。バラエティって、コントにしてもトークにしてもね、台本通りにやったって面白くないわけで、それを割と許せる二人だったのね。普通の脚本家だったら、勝手にアドリブなんか入れるなとか、監督だって、台本通りやってくれってなると思うのね。だけどそれを自由にやらせたのは、本広監督も僕も”面白けりゃいい”って考え方だったから」

「たとえば、青島も何で5歳児みたく走ってくるのかっていうのも、要するに時間を短縮させるためなわけですよ。推理やってたってしょうがないんだから、まず現場へ行かせちゃえっていう。でも、台本に書いてしまうと、警報が鳴って事件発生、それで青島がビューっと走っていく、ただそれだけなんだけど、織田くんはそうしなかったんだよね。青島はサラリーマンだから、走り出そうとするんだけど一度席に戻ってちゃんとカバンを持って行く、とかね。そういうところで、リアルを作ってくれるわけですよ」

「深津さんにしたって、何かの時に本庁の立派なお弁当をじっとにらむとか、カップラーメンをちょっと寂しげに食べるっていうOLの匂いを発した瞬間があって、今度は僕がそれを見て、じゃあ毎回カップラーメンを食べるシーンを入れましょう、あるいはグルメ雑誌がいっぱい机の上に置いてあるように美術さんが付け加えてくれるとか、そうやって少しずつみんなが作ってきた感じですね。だから、幸せって言ったら幸せでしたよ。バラエティ番組にしたって何にしたって、こんなに自由にできた仕事は他にないですよ」 (月刊「Cut」9月号より)


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