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『アイアンマン2』ネタバレ映画感想


■あらすじ『“アイアンマン”であることを自ら公表し、世間を騒然とさせたトニー・スターク。彼の勝手なヒーロー行為は国家問題にまで発展し、パワード・スーツ没収を命じられるハメに。一方、そんなトニーの報道を憎悪の目で見つめる男がいた。彼はトニーに対し、ある恨みを募らせながらオリジナルの兵器を開発。そして、一撃で金属を真っ二つにできる武器を自在に操る“ウィップラッシュ”へと変身し、積年の恨みを晴らすべく、ついにトニーの前へ姿を現わす。また、トニーの新しい秘書としてやって来た謎の美女はレザースーツに身を包んだ“ブラック・ウィドー”という裏の顔を持ち、ライバルの武器商人ジャスティン・ハマーは高性能ロボット軍団を組織し暗躍を始めていた。パワード・スーツのエネルギー源となる”リアクター”の悪影響を受け、徐々に体を蝕まれていくトニー。それでも彼は新型パワード・スーツの開発に心血を注ぎ、究極の戦いに挑むのだった!今、史上最強の中年社長が立ち上がる!ゆけ、トニー・スターク!闘え、アイアンマン!世界の平和を守るためにッ!』


本日、日曜洋画劇場で『アイアンマン2』が放映されます。僕はこのシリーズが大好きで二作品とも劇場で観たんですけど、本作は『アベンジャーズ』へ繋げることを優先しすぎたためにちょっと中途半端な感じになってるような…。ちなみに、本日のトニー・スタークの吹替えは池田秀一さんだそうです。やはり”赤い機体”が良く似合う(笑)。

一作目の『アイアンマン』に引き続き、再び闘うおっさん:ロバート・ダウニー・Jr(トニー・スターク)が大活躍の『アイアンマン2』。しかし、前作は結構面白かったのですが、今回は正直つまらな…あ、いや、語るべき内容が少ないような気がしました。なので感想もシンプルに短めです。


●見所
1.物凄いアクションシーン
2.物凄いコンピューターグラフィックス
3.物凄いスカーレット・ヨハンソンのおっぱい(←重要)

●ダメな所
1.意外と弱いウィップラッシュ
2.マーベルコミックのファン以外には分かり辛い”アベンジャーズのネタ”
3.テレンス・ハワードはどこへ行った!?(まあこれはどうでもいいか)


要約すると、「見た目は相変わらず派手でかっこいいけど、中身に関しては特筆すべき点は何も無いよね〜」というありがちな感想に落ち着くのではないでしょうか。まあ、『2』だけを観ると特別に出来が悪いわけではありません。むしろ「ヒーロー映画」としては良くできている方だと言えるでしょう。ただ、前作でロバート・ダウニー・Jrのハジケぶりが予想以上に面白かったため、相対的に『2』がつまらなく見え…ゲフンゲフン。

いや、内容はいいんですよ。僕が気になったのは「アベンジャーズに関する伏線」の見せ方なんです。前作では顔見せ程度だったニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)が、今回は堂々と物語に入り込みトニーに”メンバーへの加入”を持ちかけ、ラストには”ソーのハンマー”を登場させるなど、着々と”壮大な計画”を進行させている様子が描かれています。

しかし、『ダークナイト』の時にも書きましたが、日本にはアメコミ文化が定着していないため、アメコミを原作とした映画はほとんどヒットしていません。唯一の例外が『スパイダーマン』シリーズですが、世界的規模で大ヒットした『ダークナイト』でさえ、日本では17億円程度の興業成績しか残せていないのが実状です。

そんな「アメコミ後進国」の日本人にとっては、アベンジャーズに関する情報なんか、ぶっちゃけどうでもいいわけで(一部のアメコミファンは除く)。前作では、最後にちょろっとサミュエル・L・ジャクソンが出てきて「アベンジャーズがどうたらこうたら」と述べるに止まり、単なる”おまけ要素”でしかありませんでした。なので、「おおなるほど、世界は繋がっているんだな」と豆知識的な喜びが得られたのです(もちろんストーリーもしっかり完結している)。

ところが本作では”おまけ要素”どころか、ガッツリ本編に食い込んできているではありませんか!その結果、ストーリーの進行が妨げられ、未回収の伏線だけが残尿感のように山積し、挙句の果てには「次回へ続く!」的なスッキリしない終わり方になっているなど惨憺たる有様に。

それでも、三部作できちんと終わってくれればまだ納得できるんですけど、『アイアンマン2』の場合は、「本編自体がアベンジャーズの前フリ」というふざけた構造になっているのですからたまりません。つまり、『アイアンマン3』への伏線を張りつつ、同時に『アベンジャーズ』への橋渡し的な役割まで背負わされているのですよ。

これはねえ、やっぱりやっちゃいけない事だと思うんだよなあ。余計なサブプロットを入れる暇があるなら、まずしっかりキャラクターの背景を掘り下げるなり、ドラマ展開を工夫するなり、脚本をもっと丁寧に書くなり、そういう基本的な部分を優先させるべきなんですよ(ミッキー・ロークとのラストバトルが思ったほど盛り上がらなかったのも残念)。

映画会社としてはこの後『マイティ・ソー』と『キャプテン・アメリカ』の公開が控えているため、それぞれの作品(『ハルク』も含む)を連携させて大ヒットに繋げたいという意向は分からなくはないのですが、その前にせめて一本の映画としてまともに完結させてもらいたいものです。

ちなみに、前作と同様に今回もエンドロールの最後に”おまけシーン”が映し出されるのですが、テロップが流れ出した途端にほとんどのお客さんが帰ってしまったのには驚きました。みんな前作を観てないのかな?それとも、一刻も早く帰りたいほど内容がつまらな(以下自主規制)。


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