■あらすじ『シカゴ警察東分署に勤めているプロの人質交渉人のダニー・ローマンは、同僚のネイサンから何者かが警察年金基金を着服していることを知らされる。やがてネイサンは何者かによって殺害され、偶然彼に呼び出されたダニーが殺人の疑いをかけられた。さらに身に覚えのない警察年金基金の資料が彼の家に発見されたことから、横領まで疑われてしまう。司法取引のためたった一日の猶予を与えられたダニーは、年金基金の着服疑惑で臭いと思っていた内務捜査局に押し入り、真相究明のため局長のニーバウムら四名の人質を取り立て篭もる。そしてダニーは警察側に西分署の同じ人質交渉人のクリス・セイビアンを呼ぶよう要求。こうして二人のスペシャリスト同士の熾烈な駆け引きが始まった…!』
本日、水曜プレミアシネマで『交渉人』が放映される。監督はリメイク版『ミニミニ大作戦』を撮ったF・ゲイリー・グレイ、タイトル・デザインは『セブン』のカイル・クーパー、出演はサミュエル・L・ジャクソン、ケヴィン・スペイシー、デヴィッド・モース、ポール・ジアマッティなど、錚々たるスタッフ及びキャストが集結したサスペンス大作である。
地味なタイトルのせいであまり知られていないのがもったいないぐらい、めっぽう面白い娯楽作品だ。ちなみに、タイトルの”交渉人(ネゴシエイター)”とは、主に人質救出作戦において犯人との交渉を担当する警察・政府の要員のことであり、元々はFBIが始めた「人質救出プログラム」を踏襲している。
映像作品における交渉人は、エディ・マーフィー主演の『ネゴシエイター』、ラッセル・クロウ主演の『プルーフ・オブ・ライフ』、ブルース・ウィリス主演の『ホステージ』など、映画の主人公として登場することも多い。なお、日本でも『踊る大捜査線』のスピンオフ作品で『交渉人 真下正義』が公開されたが、「交渉人なのに全く交渉しない」という独特のスタイルが話題になった。
それはさておき、映画『交渉人』の見どころは、サミュエル・L・ジャクソンとケヴィン・スペイシーという2大俳優が演じた「緊張感溢れる対決シーン」であろう。お互いが”交渉のスペシャリスト”という特殊な状況の中で、プロフェッショナル同士の熾烈な駆け引きが観る者の心を捉えて放さない。
それは、拳銃をバンバン撃ちまくって爆弾がドカーンと爆発するような、単に派手なだけのアクション映画とは一線を画した”知的な考察”を味わえるからだ。特に、ほとんど表情を変えることなく、淡々と事件を処理するケヴィン・スペイシーの動作がリアルで実にいい。
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