『プロメテウス』の謎についてリドリー・スコット監督が語った真相！

連休中に登場した『バイオハザード5』や『天地明察』などの新作、そして『踊る大捜査線』のヒットなどの影響により、トップ10からは落ちてしまった『プロメテウス』ですが、映画ファンの関心はまだまだ高いようで、当ブログのアクセス上位にも相変わらず『プロメテウス』が食い込んでいます。

で、ちょっと古いんですけど先日購入した『Cut（カット）』9月号にリドリー・スコット監督の短いインタビュー記事が載っていました。その中に、『プロメテウス』に関する興味深い発言があったので一部抜粋してみます。

●あなたは、『エイリアン』と『ブレードランナー』というSF映画の傑作を二つも生み出しているわけですが、最近になって往年の名作の続編を手掛けることになったのはなぜですか？

「私の撮った『エイリアン』は幸いにもヒットし、スタジオは3本の続編と『エイリアンVSプレデター』を作り出した。スタジオが『エイリアン』の続編を作り続ける理由は理解できる。しかし、『エイリアンVSプレデター』で『エイリアン』シリーズは燃え尽きてしまった。そのおかげで、新しいアプローチで取り組むチャンスが生まれたわけだ。同時に、以前からずっと頭の中にある疑問があって、その疑問はこれまでどの映画でも描かれていないことに気付いた。その疑問が『プロメテウス』のストーリーの下敷きになり、企画開発が始まった、というわけだ」

●『プロメテウス』というタイトルにしたのは、この映画と神話とを結び付ける意図があったのですか？

「いや、ある種のロマンティックな意味しか込めていない。プロメテウスは神人で、神々に背き、人類に最初のテクノロジーを授けた。火とは、テクノロジーなんだよ。（中略）つまり、エジソンや他の人間が発明したどんなテクノロジーよりも、火は人類を進化させたと言える」

●この映画は「人類がどこから来たのか？」という謎に答えつつ、新たな謎を提示していますね？

「その通り。次の疑問は”エンジニアたちはどこからやってきたのか？”ということになる。（次回作で）ショウはそれを突き止めに行くはずだ。『プロメテウス』は、『エイリアン』とは別のルートに導く扉を開いている。エンジニアが地球にやってきたのは、2千万年前でも1万年前でも7万年前でもない。20億年前だ。地球はまだ誕生してから40億年しか経っていない。エンジニアたちは20億年前に地球へやってきて、この世界を進化させる必要がある、助けが必要だ、と考えたんだ。でも、あれほど知性的で、卓越した技術力を持った生命体のグループは、生物兵器を開発して、凶行を計画していた。それはなぜなのか？というのが今後のストーリーの鍵になる」

●『プロメテウス』の続編の展開はもう考えてあるんですか？

「壮大なプランはない。こういうのは、企画開発を開始して、実際にある程度のあらすじを考えて、”こりゃひどい”となったら、また初めからやり直す。ただ、SF映画のストーリー開発は面白いね。大きな要素を積み重ねて、順序を変えたりしていくと、だんだんと意味を成していくから」

というわけで、サラっと重大なことを言っちゃってるリドリー・スコット監督ですが、映画の冒頭部分は20億年前の地球だったんですね。でも、20億年前といえばバクテリア程度の生命体しか存在せず、恐竜すら誕生していなかったわけだから、つまりエンジニアは地球上のあらゆる生物の元になった、ってこと？「人類の起源」どころか「生物の起源」じゃん！

しかも、アウストラロピテクス（最初の人類）が生まれたのが約400〜200万年前であると考えると、エンジニアのDNAって直接的には人類と関係ないんじゃないの？まさに衝撃の真相だ！