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衝撃のラスト!『スクリーム』ネタバレ映画感想/解説

■あらすじ『舞台はカリフォルニア州の田舎町ウッズボロー。ある夜、高校生のケイシー(ドリュー・バリモア)が恋人のスティーヴと共に、何者かに惨殺されるという事件が発生。彼女のクラスメイトだったシドニー(ネーヴ・キャンベル)は忌まわしい記憶が甦った。1年前、彼女は何者かに母親を殺されたのだ。以来、恋人のビリー(スキート・ウールリッチ)や友人たちと一緒にいても暗い気持ちになってしまう。おまけに芸能リポーターのゲイル(コートニー・コックス)がしつこくつきまとい、未だに心の傷が癒えていなかった。そんな時、父の出張中に一人きりのシドニーに不審な電話がかかってくる。電話の主は「電話を切るとお前も母親のように死ぬぞ!」と彼女を脅迫。その瞬間、ハロウィンのマスクを被った犯人が家に侵入し、ナイフを振りかざしてシドニーに襲いかかってきた!果たして彼女の運命は!?想像を絶するラストシーンに驚愕!ショッカー・ムービーに新たな地平を切り開いた、青春学園ホラーの決定版!』



今日はテレビで『ラストサマー2』をやっていたが、う〜ん、何だかあまり面白くないなあ。前作の『ラストサマー』もいまいちパっとしなかったし…。というワケで、「ティーン・エイジ・ホラーと言えばコレでしょう!」の『スクリーム』をご紹介。

エルム街の悪夢』のウェス・クレイブンが監督した『スクリーム』は、全米で公開されるやいなや9週連続で興収ベストテンにランクインし続け、ホラー映画史上稀に見る大ヒットを記録した。そして翌年に公開されたパート2もまたもやメガヒットを叩き出し、興収1億ドルをあっという間に突破。なんと、2年連続でMTVのムービーアワード作品賞を受賞するという快挙を成し遂げた超人気シリーズなのだ。

本作の脚本を書いたケヴィン・ウィリアムソンは、学生時代から青春映画が大好きで、TVシリーズドーソンズ・クリーク』の製作総指揮を務めるほどだった。そして、それと同じぐらい好きなのがティーン・エイジ・ホラーであり、彼が関与したほとんどのホラー映画の主人公は10代なのである。

「若者が次々と何者かに惨殺される」という設定自体はさほど斬新ではないものの、サスペンス的見せ場を息つく暇も無いスピードで畳み掛け、オープニングからラストまで興奮させられっぱなし!出演者は、アメリカの人気TV番組で注目される若手スターを総動員し、重要な役柄でドリュー・バリモアもゲスト出演している。

また、『エクソシスト』のリンダ・ブレアがTVレポーター役で一瞬出ていたり、『エルム街の悪夢』に出ていた俳優が警察官役で出ていたりと、ホラー映画ファンを喜ばせる“隠れキャラ”も満載だ。

そして、この映画の最大の特徴は「様々な楽しみ方が目一杯つまっている」という事だろう。犯人は誰だ!?みたいなミステリー的謎解き要素も有るし、純粋に殺人事件の恐怖を味わう事も出来るし、パロディで笑えるシーンもある。さらに個人的には、キレイなお姉ちゃんが大量に登場するのも嬉しいポイント(笑)。

本作にはネーヴ・キャンベルローズ・マッゴーワンコートニー・コックス、二作目にはサラ・ミッシェル・ゲラー、ヘザー・グラハムジェイダ・ピンケット・スミス、トーリ・スペリングが出演。ちなみに、ケヴィン・ウィリアムソンが脚本を書いた『ラストサマー』にもジェニファー・ラブ・ヒューイットが登場するなど、当時の学園ホラーはまさに“お姉ちゃん天国”だったのである(笑)。

ここまで観客を楽しませる要素を大量にぶち込んだホラー映画も前代未聞と言えるだろう。ウェス・クレイブン曰く、「自由な発想で作品を作れる事がホラー映画のいい点だと思うが、いつまでも古いスタイルにこだわる必要はない。私は常に新しい形のエンターテイメントを作っていきたいんだよ」とのこと。

さらにこの映画の面白い所は、ホラー映画なのに劇中で登場人物自らが、ホラー映画について語ってしまうところだ。本作が幅広い観客層から支持された理由は、スピーディな展開と先読み不可能な物語に加え、既存のホラー映画を消化し、辛辣なジョークのネタとして扱う事で生まれる一種のメタフィクション的な面白さ”にある。

一見、誰もが思いつきそうでありながら、今までの作品には無かった痛快なアイデアに支えられたプロットに、意外な犯人を用意したミステリー映画の味わいまで導入した贅沢な仕上がりは実に見事。

そして最大の功労者は脚本を書いたケヴィン・ウィリアムソンであり、ホラー映画に対する彼の思い入れの深さが最良の形で実を結んだ結果と言えるだろう。劇中のキャラクターにもケヴィン自身を投影しているらしく、特にレンタルビデオ店でバイトをしているランディは大のホラー映画オタクで、「ホラー映画のお約束」をひたすらしゃべりまくるのである。

●出てくる殺人鬼はどれも皆同じ
●襲われる女の子は全員乳がでかい
●外に逃げればいいのに、絶対2階に逃げる
●殺人鬼を倒せるのは処女だけ
●セックスしたヤツは必ず殺される
●酒やドラッグをやったヤツも殺される
●「すぐに戻る」というセリフは命取りだ。

さらに『スクリーム2』ではご丁寧に、「続編映画に関するお約束」までしゃべりまくっているのだから念が入っている。

●殺される人間が増える
●殺し方はさらにパワーアップして、血の量も増加
●続編に傑作は無い(笑)

まさに『スクリーム』は、「映画ファンによる映画ファンのための、遊び心がたくさん詰まった楽しいホラー映画」と言えるだろう。僕は基本的に怖い映画は苦手なのだが、そんな僕でも『スクリーム』はメチャクチャに面白かった。

中でも、「真犯人は誰なのか?」というミステリー的要素に強く引き付けられた僕は、必死になって犯人を推理したがことごとくハズレ。なんせ「コイツが怪しい!」とにらんだヤツが次々と殺されていくのだから、「いったい誰が犯人なんだよ〜!」とのた打ち回って悔しがるハメに。ラストで真犯人が判明した瞬間、ひっくり返りそうになった。コレを一発で見破った人がいたらエライ!つーか、普通わからん!!!

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