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ジュリアン・ムーア主演『フォーガットン』ネタバレ映画感想

フォーガットン
フォーガットン

■あらすじ『一人息子のサムを飛行機事故で亡くして14ヶ月、テリー(ジュリアン・ムーア)は愛する息子の死から立ち直れずにいた。しかしある日、自宅に戻るとリビングに飾られていた親子3人の写真から息子だけが消滅するという奇妙な出来事が発生。そればかりか、息子が映っているはずのアルバムやビデオが全て忽然と消えていたのだ!しかも夫は、「僕たちには初めから息子などいなかった」などと言う。一体なぜ?今までの思い出は全部、幻だったの?おかしいのは自分なのか、それとも…。恐怖を察知したテリーは、同じ事故で娘を亡くした隣人、アッシュと共に、謎の追及を始める。だが、そこには想像を絶する衝撃の真相が待ち受けていた…!』



「『シックス・センス』以来、最も衝撃的なスリラー!」とか「サスペンス映画におけるあらゆる常識はこの映画でブチ破られる!」など、相変わらず期待を煽るコピーが並ぶ『フォーガットン』。物凄く面白そうだなあ。でも、そんな期待に水を差すのがあの予告編。「ドッヒューン」って人が飛んで行っちゃってるけど、アレ何?ホントにサスペンス映画なの?う〜ん、悩むなあ。けど、結局観に行ってしまいました。その結果は…

前半から中盤にかけてはとてつもなく面白いです。もう傑作!ジュリアン・ムーア演じるテリーが、「君には息子なんかいないんだよ!」と告げられ、息子の存在を証明するものが全て消え去り、挙句の果てには近所の人や息子の友達の父親さえも「そんな子供は知らない」と言い出す場面は、「本当に彼女の妄想なのでは?」とドキドキさせる見事なサスペンスとして非常に見応えがありました。

さらにその後、テリーが「子供がいた事」の証拠を見つけ出し、国家安全保障局の男たちが彼女を拘束しようとする急展開に至ってはアメリカ政府が仕組んだ巨大な陰謀なのか!?」と、どんどんテンションが上がってくる。

「実は最初から飛行機事故なんか起きておらず、子供たちは誘拐されてどこかで生きているのでは!?」と推理したテリーは真相を突き止める為に捜査を開始、と同時にニューヨーク市警の刑事も“不審な事件”と判断してテリーの足取りを追い始めた。

そしてついに国家安全保障局の一人を捕らえたテリーたちは「いったい誰が、何の目的でこんな事をしているの!?」と真実を聞き出そうとする。やがて捕らえられた男は彼女の耳元で囁いた。「ヤツらに聞かれている……」その瞬間、突然男の体は天井を突き破って空高く飛び去っていったのだ!

うわあああ!出た〜!
ホントに予告編のまんまだ〜!

ここからいきなり、映画はサスペンスから超自然的な物語へと急激な変化を遂げる。次々と信じられない展開が巻き起こり、観客のド肝を抜きまくるのだ!最終的には「驚愕の真相」が明らかになるのだが、大きく賛否が分かれるところだろう。

人によっては「なんじゃそら!?」と怒り狂って、映画館が破壊される危険すらあるかもしれない。それほどまでに“どえらいオチ”が待ち構えているのである。ネタバレになってしまうが、「サスペンス」→「SF」という具合に映画のジャンルそのものが完全に変わってしまっているのだ、どひゃ〜。

様々な伏線を散りばめたり、極端にドラマを盛り上げたりする事を俗に「フロシキを広げる」と言う。そして、各映画は少しでも観客に興味を持ってもらおうと、あの手この手でフロシキを広げようとする。だが、難しいのは「広げたフロシキをどうやって畳むか」なのだ。多くの映画は広げるだけ広げてキチンと畳む事が出来なかったり、畳みきれなくて隙間から何かがボロボロとこぼれていたりするものだ。

ところがこの映画は、広げたフロシキを途中で別のフロシキに素早くスリ替えているのである!アンタ、それは反則だろ!?ジュリアン・ムーアゲイリー・シニーズが出てるからうっかり騙されてしまうかもしれないが、間違いなく珍作だ。ただし、完全に“駄作”とは言い切れない(前半だけは確かに面白いし)。つくづく評価が難しい映画だなあw

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