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『ラストマン・スタンディング』映画感想

ラストマン・スタンディング
映画『ラストマン・スタンディング』より
間もなく、ブルース・ウィリスが出演する期待の新作映画が2本公開される。一本はサスペンス・アクションの『HOSTAGE』、そしてもう一本がフランク・ミラー原作のコミックを映画化した『SIN・CITY』だ。

特に『SIN・CITY』は、監督にロバート・ロドリゲスクエンティン・タランティーノ*1の黄金コンビを迎え、CG補正で全編モノクロ劇画をそのまま再現し、無法の町「シン・シティ」を舞台にしたバイオレンス・アクション巨編という触れ込みで期待大である。だが特筆すべきはその常軌を逸したキャスティングの豪華さだろう。

ブルース・ウィリスミッキー・ロークルトガー・ハウアーマイケル・マドセンベニチオ・デル・トロジョシュ・ハートネットニック・スタールイライジャ・ウッドマイケル・クラーク・ダンカン、クライブ・オーウェンジェシカ・アルバジェイミー・キングブリタニー・マーフィロザリオ・ドーソン、デヴォン・青木。オールスター感謝祭のようなやけくそ気味のキャスティングに、激しく心が揺さぶられる。早く観たい!

というわけで、本日はブルース・ウィリス主演の『ラストマン・スタンディング』のお話。

■あらすじ『禁酒法時代のテキサスの小さな町ジェリコ。イタリア系とアイルランド系の二つのギャングが争う危険な町に、その男はやってきた。男はジョン・スミス(ブルース・ウィリス)と名乗ると、絡んできたギャングをあっという間に倒してしまう。そしてスミスは、自分を助っ人としてギャングたちに売り込んだ。両勢力の間をたくみに立ち回り、双方から大金をせしめるつもりなのだ!』



本作はブルース・ウィリス主演映画の中でも、あまり知られていない作品の一つであろう。巨匠:黒澤明の名作『用心棒』を“正式にリメイクした”とクレジットに誇らしげに謳ったのはいいが、それがかえって仇になってしまった感のある不運な映画である。

世間的な評価は、「世界のクロサワ」と比べられていまいちパっとしないようだ。しかし元々黒澤の『用心棒』だって、ダシール・ハメットの『血の収穫』を元ネタにしているわけで、要は「一回りして原典にもどっただけ」という感じである。ストーリー的には『用心棒』であるが、本作の最大の見所はブルース・ウィリスが披露する壮絶な二挺拳銃だ。いつものベレッタM92Fを、ダイヤチェッカー付きウォールナット・グリップを装着したM1911A1に持ち替え、目にも止まらぬ早業でダブル抜打ちする様はまさに圧巻!

まるでマシンガンのように二挺拳銃を乱射して十数人のギャングどもを一瞬の内に皆殺しにし、敵のアジトに殴り込みをかけて、ショットガンやサブマシンガンを相手にたった一人で大立ち回りを演じるシーンは問答無用のかっこ良さ!ここまで激しいガバメントのガン・アクションを実現した映画は、本作を置いて他に無い。

しかもアクション・シーンの演出があまりにも過剰すぎて、笑えてくるほどのハイテンションぶりなのだ。

ブルース・ウィリスが「ズドドドド!!!!!」とガバメントをぶっ放すと、とたんに画面はスロー・モーションになる。部屋の中で撃たれた相手は窓ガラスを突き破り、外へ飛び出し、凄まじい勢いで道路の反対側まで吹っ飛ばされていくのだ!まさにジョン・ウーも真っ青の、ハッタリ全開驚愕アクション!いくらなんでも、そんなに飛ぶわけねえだろ!(笑)

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*1:今回タランティーノはゲスト監督という肩書きで、主に少女が日本刀を振り回すシーンなどを演出したらしい。感心するぐらいにいつも通りの仕事ぶりだ。