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『プロジェクトA2』映画感想

プロジェクトA2

■あらすじ『前作で海賊を退治したドラゴン(ジャッキー・チェン)は、陸上警察の署長に抜擢される。しかし元署長のザン(ラム・ウェイ)は黒社会のボス:サイワンの虎(チャーリー・チャン)と繋がっていた為、ドラゴンは虎一味逮捕に乗り出した。』



名作「プロジェクトA」の続編として製作された本作もまた、数あるジャッキー映画の中においてズバ抜けた完成度を誇る傑作の一つである(個人的には一作目よりもこちらの方が好きなぐらいだ)。今回のアクションも当然のごとく手加減無し!

手錠で繋がれたまま次々とアクロバットなアクションを披露したり、唐辛子を食ったままカンフーしたり、笑いとアクションの絶妙なバランスも実に素晴らしい。中でも僕のお気に入りは、チャーリー・チャン一味とジャッキーたちが壮絶なバトルを繰り広げる乱闘シーンである。

ジャッキー対チャーリー・チャンの凄まじい戦いは、まさに屈指の名勝負だ。不敵な笑みを浮かべながら、でかい長イスを片足で「クルッ!」と引っくり返すチャーリー・チャンのなんたるカッコ良さ!う〜ん、たまらん!

また、このDVDの中には特典映像として「知る人ぞ知るスタントマンの世界」というドキュメンタリーが入っている。これはジャッキーのスタント・チームのインタビューや、撮影風景を記録した貴重なメイキング映像なのだ。「A2」の現場でアクション指導をする若き日のジャッキーの姿も映っているぞ。

それにしてもチャーリー・チャン(のスタントマン)が2階から1階の床へダイレクトに落下する場面は、何度見ても「すげえ!」としか言いようがない。どう見てもクッションも何も無い硬い床に、頭から直接落ちているのだ。いったいどうやって撮影しているんだ?

僕は以前、「危険なスタントを成功させるコツは何ですか?」というインタビュアーの質問に対し「ガマンです」と胸を張って答えるジャッキーを見て、「そんなアホな!」と思わずツッコんだ事がある。しかしこのシーンを見る限りにおいては、ジャッキーの発言は事実としか考えられないのだ。

その他、9メートルの高さから布団のようなわずかなクッションの上に落下するアクションなど、正気の沙汰とは思えないような激烈スタントが平然と何度も繰り返される。もはやスタントマンの中では「ケガをする」という事は前提条件として折込済みなのか?命がいくつあっても足りないぞ。

何はともあれ、彼らの体を張った驚愕スタントが、アクションの完成度を大きく引き上げている事だけは間違いない。本作もマストアイテムと断言できる!唯一の問題は、サブタイトルの「史上最大の標的」が何なのかサッパリ分からない事である。どういう意味なんだろう?