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『プロジェクトA』のDVD-BOXについて

プロジェクトA

■あらすじ『20世紀初めの香港。海上警察のドラゴン(ジャッキー・チェン)は極悪非道な海賊たちにいつも頭を悩ませていた。ついに悲願の海賊退治が言い渡されたものの、出発する直前、いきなり船が海賊に爆破されてしまう。意気消沈した海上警察には解散が命じられ、おまけに陸上警察に吸収されてしまったのだ。その頃海賊たちは強力な武器を手に入れるべく動き始めていた。果たしてドラゴンたちは海賊たちの陰謀を阻止できるのか!?』



本日、家電量販店にて新作DVDを物色中にあるものを発見。それがユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンが放つDVDプロジェクト“香港電影最強大全”の第一弾、『プロジェクトA』DVD-BOXだ!これは『プロジェクトA』『A2』をカップリングし、新たに5.1ch化されたデジタル・リマスター版なのである。

さらに特典映像として未公開シーン、NGシーン、インタビュー、メイキングなどを収録しており、しかも石丸博也の日本語吹替え音声が初めて入った画期的なDVDなのだ(つーか、なぜ今まで入ってなかったのか?)。まさにファン垂涎のマストアイテム!

しかしBOXを手に取りしばし悩む。なぜなら『プロジェクトA』『A2』のDVDはとっくの昔に購入済みだったからだ。う〜ん、買い換えるべきか否か…と考えている内に自分の意思とは関係なく、いつの間にか体はレジの前へ!あ〜あ、結局買ってしまった…。

いやこれは誘惑に負けたのではなく、勝ったのだ。なぜなら同時発売の『ポリス・ストーリー』DVD-BOXは買わなかったからだ!こちらも『ポリ・スト』1〜3をカップリングしたマストアイテムなのだが、当然ながら僕は既に持っている。さすがに3本買い換えるのは勇気がいるぞ。でもデジタル・リマスターか、欲しいなあ…(そのうち買うかも)。

さて、本作についてはもはや説明も不要であろう。『ドラゴンロード』発表後2年間の沈黙を破って製作された、ジャッキー映画の最高峰にしてジャッキーの全てがここに詰まっているといっても過言ではない、まさにアクション映画史上における金字塔的大傑作!

笑い、格闘、スタントというアクション映画に必要な要素全てが、恐ろしいほど濃密な状態で目一杯詰め込まれた空前絶後の105分である。とにかく娯楽密度の高さが尋常ではない。

サモ・ハン、ユン・ピョウとの初共演や酒場における大乱闘シーン(大人数が入り乱れて戦うこのシーンで、ジャッキーはイスの角で背中を強打。1ヵ月後の来日キャンペーンの時にもしっかりアザが残っていたらしい)。シャンデリアや階段落ちを多用した高級クラブでのバトルロイヤル(シャンデリアでの空中遊泳や、ソファーごと螺旋階段を転げ落ちるなど、凄まじいアクションを連発した結果、薬指を骨折した)。

海賊役のディック・ウェイとの壮絶なラストバトルや何人もの人間が爆風で吹っ飛ばされる大爆破シーン(この撮影では、一ヶ月の重傷を最高に軽いヤケドまで含めると、何と20人以上のケガ人が続出した)。

さらにバスター・キートンなどの無声映画を意識した自転車チェイスや、今や伝説となった25メートルの時計塔からの“命懸けダイブ”に至るまで、ありとあらゆる衝撃シーンが「これでもか!」と言わんばかりの勢いで炸裂する!

しかし、それは今まで誰も想像すらしなかった危険極まりないチャレンジだった。疾走する自転車の上で、華麗に宙に舞うジャッキー!ハンドルが、サドルが、自転車全てが武器と化す!

時計塔からの落下シーンでは、この為だけに3週間の準備を費やし、4800万円を投入。撮影当日は精神統一に3時間をかけて決死のジャンプを決行した。その結果、パラソルの鉄棒にあばら骨を打ち、首から地面へ激突!脳震とうを起こし、瞬時にしてジャッキーの体はガタガタとなってしまった。しかもこのシーンは延々ワンショットで撮る為に、何度も何度もNGが出て撮り直しとなっているのだ!あまりにも凄すぎて言葉を失う!

従来のアクション映画の常識を打ち破る斬新な試みが次々と成された本作は、それまでカンフー映画ファンしか興味を示さなかった香港映画を、老若男女全ての人が楽しめる一大エンターテイメント作品へと一気に押し上げたのである。まさに「アクション映画の歴史を塗り替えた」と言っても過言ではない、問答無用の傑作アクション超大作なのだ!