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『インデペンデンス・デイ』映画感想

インデペンデンス・デイ

※今回の記事は読んだ後にコメント欄をご覧ください。


突然だが、皆さんは『モノ・マガジン』という雑誌をご存知だろうか?流行や生活を端的に表す新製品情報を中心に、モノに関するあらゆるフィールドを紹介している総合情報誌だ。

この中にオタキングこと岡田斗司夫氏が連載している「新オタク日記」というコラムがある。岡田氏が日々の出来事を淡々と書き綴っている日記形式のコラムなのだが、本日何気なく『モノ・マガジン』を読んでいてちょっとびっくりした。なんと1月16日分の記事に僕の事が書いてあったのだ!

「先日ヤフオクに出品されていた私の本を、とんでもない値段で落札したヤツがいる」って…すいません、それ僕です(苦笑)岡田斗司夫といえばオタクの教祖として知られているが、実は大の映画好きで映画に関する文献も多く発表している。特に独自の視点で映画の“構造”に鋭く切り込んだ考察の数々は極めて論理的かつユニークで、僕も映画を見る時の参考にさせてもらっているのだ。

そこで問題となっているヤフオクの件なのだが、実は今回僕は落札した時に用事で外出していたのである。だから予定していた金額よりもかなり多めの価格を事前に入札して、「これだけあれば楽勝で落とせるだろう」と余裕をかましていたのだ(予想では、入札した価格の半分以下で落札できるだろうと思っていた)。

ところが帰宅後、落札通知を見て腰が抜けそうになる。なんじゃこりゃあああ!入札価格ギリギリまで値段が吊り上ってるじゃん!誰だ、こんな無茶な入札した奴は!?(って人の事は言えませんが)。まさかここまで値段が上がるとは……、リアルタイムで入札してたらビビって途中で降りていたに違いない(笑)。

本の出品者もよほどびっくりしたらしく、「今回は予想以上に値段が高騰したので、送料はこちらで負担させていただきます」という気遣い溢れるメールが来たほどだ、トホホ。まさにネットオークションの怖さを思い知らされた一件であった(自業自得や!)。岡田氏のコラムには「一度こういう値段がつくと、次から転売屋が来るんだよなあ」と困惑している様子。誠に申し訳ございません(泣)

という訳で、本日は岡田氏に関連した映画を見ようと思ったのだが『オネアミスの翼』は既に書いているので、『インデペンデンス・デイ』を見る事にした。以前、岡田氏はアメリカの劇場でこの映画を見てあまりのおかしさに大笑いしたところ、劇場内が険悪なムードになり暴動が起きかけるという貴重な体験をしたらしい。

インデペンデンス・デイ
■あらすじ『宇宙をモニターしていたアメリカの衛生アンテナが奇妙な信号を受信した。異常な飛行物体が接近している事が判明し、アメリカ軍は緊急事態に備える。地球に近づく謎の飛行物体の正体、それは異星人の巨大宇宙船だった!果たして人類は異星人の侵略という最大の危機を回避できるのか!?全人類の存亡を賭けたかつてない戦いの火蓋が今、切って落とされた!』

監督は「スター・ゲイト」やハリウッド版「ゴジラ」、そして最新作「デイ・アフター・トゥモロー」など、とにかくスケールのでかい映画を撮らせたら天下一のローランド・エメリッヒだ。大体どの映画も“何やら巨大なものが都市を破壊しまくる”というかっこいいヴィジュアルを炸裂させて強引に話を進めていく、という大胆かつ男らしいスタイルで全編統一されている。

その反面、ストーリーは物凄くいいかげんで大雑把なのだが、そんな事は些細な問題に過ぎない。なんせ“宇宙人のコンピューターにあっさりアクセスする”という状況一つとっても、「いくらなんでもそれは…」と小学生でさえクレームをつけそうなほどに説得力が無い。映画全体がまさに“突っ込んで下さい”と言わんばかりの、バカバカしい設定で溢れ返っているのだ。

しかしウィル・スミスがグーで宇宙人をぶん殴るシーンを見た瞬間、何かが吹っ切れる。これは“そういう映画なのだ!”と。ストーリーや設定の細かい辻褄合わせなんぞどうでもいい。監督が描きたかったものは、圧倒的にダイナミックなビジュアルと、力一杯生き抜こうとする人間の姿なのだ。

この映画は、大統領、パイロット、コンピューター技師、そして酔っ払いのおっさんに至るまで、それぞれの家族と共にそれぞれのドラマを見事なまでに描ききっている点が素晴らしい。特に大統領が演説するシーンは、前半のバカバカしさなんか綺麗さっぱり忘れて思わず感動してしまうほどだ。

さらに酔っ払いのおっさんが自らの命と引き換えに特攻をしかけるクライマックスに至っては、もはや涙で画面が滲んでしまうぐらい感情移入してしまい、自分でもびっくりした(こんな映画で泣けるとは!?)。

エメリッヒの映画は、前半は面白いが後半に行くにしたがってどんどん失速するというパターンが多い。しかし本作は、中盤から後半にかけてのテンションの上がり方がハンパではないのだ。それはこの映画が一見荒唐無稽な物語を描きながらも、その根底には“ゆるぎない家族の絆”があるからだ、と僕は思う。バカバカしさとかっこ良さが絶妙のバランスで融合している、まさに最強のB級映画!これこそが正真正銘のエンターテイメントではないだろうか。

ちなみに”大のスター・ウォーズ・ファン”のエメリッヒは本作が劇場で公開された時、自分の映画の前に「スター・ウォーズ:特別編」の予告編が流れると知って子供のように大喜びしたらしい。いや、まずは自分の映画を心配して下さい(^_^;)


※という記事を書いた後、なんとコメント欄に…