■あらすじ「極秘の新製品開発プロジェクトに参加し、終了後に記憶を消される代償に多額の報酬を得ていた主人公が、ある事件に巻き込まれて命を狙われるハメに…」
『ペイチェック 消された記憶』を観た(主演:ベン・アフレック、ユマ・サーマン、共演:ジョー・モートン、原作:フィリップ・K・ディック、監督:ジョン・ウー)。
久しぶりのジョン・ウー監督作品という事で期待していたのだが、全体的な印象として「ジョン・ウー度」がかなり低かった事が、個人的にはがっかりだった。2丁拳銃もスローモーションも黒のサングラスもロングコートもなーんにも無し。唯一、お互いの銃を突き付け合うシーンがあったのみ。
バイクチェイスのシーンも、M:I-2の方がスタイリッシュで迫力があったと思う。クライマックスのアクションシーンも銃撃戦ではなく、ベン・アフレックがひたすら素手で敵を殴ったり、棒でどついたりしている。
「これじゃあ、ジョン・ウーじゃなくてもいいじゃん」と思っていたら、何の前触れも無くいきなりハトが!もしかしてサービスカット!?何もそんな所で自己主張しなくても…と何とも言えないやり切れなさを感じてしまった。
なんか不満ばっかり書いてしまったが、映画の出来自体は決して悪くはないと思う。話のテンポが早く、ダレるシーンもほとんどない。まあ、「普通のアクション映画」のレベルだ。
見所は、主人公が一見ガラクタのような数々のアイテムを使って次々とピンチを切り抜けるシーンである。ご都合主義のように見えるシーンにも、実はちゃんと意味があるという展開が面白い。ただし、今までの「ジョン・ウー」映画のノリを期待して見ると肩透かしを食らうかもしれません。