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『ロスト・イン・ラ・マンチャ』映画感想

ロスト・イン・ラ・マンチャ

ロスト・イン・ラ・マンチャ』を見た。といってもこれは正確には映画ではなく、「メイキング映像」である。新作映画の撮影に突入した途端、次から次へと災難が降りかかり、ついに製作が中断されるまでの様子を克明にとらえた衝撃のドキュメントなのだ。

監督は巨匠:テリー・ギリアム。『未来世紀ブラジル』や『バンデッドQ』など、常に世間を驚かせる映画を撮ってきたテリー監督だが、撮影時におけるトラブルの多さも有名で、「まともに完成した映画の方が少ない」と言われるほどである。

今回、テリー監督はドン・キホーテを主人公にした映画を制作していたら、いつものようにトラブルが続出した模様。しかしながら、急に天気が悪くなったりとか、頭上をF16戦闘機が飛び回ったりだとか、その程度のアクシデントだけなら十分対応出来たはずだ。製作中止に追い込まれた最大の原因は、やはり「主演俳優の病気」であろう。

こればっかりは、さすがのテリー・ギリアム監督もどうすることも出来なかったらしい。彼を主演で撮る事が悲願だったわけだから、別の俳優で撮影を続行するなど考えられなかったのだ。落ち込む姿が痛々しい。

しかしこれを見ると、テリーの段取りが悪すぎるような気がしてならない。確かに天気を操作する事は不可能だが、雨が降った場合の撮影スケジュールを想定することは出来るはずだし、ロケ地やスタジオの不備なども事前に確認すれば分かったはずだ。

長年監督をやっていればどこでどんなトラブルが起きるか、ある程度予想できるんじゃないの?危機管理意識が低すぎるぞ。しかも撮影直前になっても俳優と連絡が取れないし、リハーサルも出来ないなんてトラブル以前の問題だ。

ジョージ・ルーカスだって、スター・ウォーズの撮影初日に大雨が降ったり、嵐でセットを全部吹き飛ばされたりと様々なトラブルに見舞われたにもかかわらず立派に映画を完成させたのだから、「予期せぬトラブルが起きた」ってのは言い訳にならない。

『バロン』の時も様々なアクシデントが巻き起こったらしいが、「運が悪い」とかそんな問題じゃないような気がする。テリーは確かに気の毒だが、どう考えても「自業自得」としか思えないんだよなあ。

しかしそれでもテリーはこの映画をあきらめきれず、保険会社から取り戻して撮影を再開しようとしているらしい。60歳を過ぎてこの情熱は立派だが、資金を集める前に優秀なスタッフを集めた方がいいと思うぞ。


主演:テリー・ギリアムジョニー・デップジャン・ロシュフォールヴァネッサ・パラディ