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『ハードボイルド 新・男たちの挽歌』映画感想

ハード・ボイルド

「ハードボイルド 新・男たちの挽歌」のDVDを購入。チョウ・ユンファ主演、ジョン・ウー監督作品だ。「アクション映画の常識をぶち破る、酸欠ハード・アクションの決定版!」のキャッチ・コピー通り、アクション・シーンにおけるテンションの高さは尋常ではない。

ジョン・ウーといえば「スタイリッシュなガン・アクション」に定評があるが、この映画はまさにガン・アクション映画における一つの到達点と言っても過言ではないだろう。

とにかく、「ジョン・ウー的アクション」をありったけぶち込み、際限なく火薬を使いまくったという印象だ。特に後半の病院を舞台にした銃撃シーンの激しさは空前絶後である。延々と続く銃撃戦はそのボリューム感と相まって、見ているとだんだん息苦しくなってくるほどだ。


酸欠アクションってこのことか!?


中でも一番度肝を抜かれるのはチョウ・ユンファトニー・レオンのアクションシーンだろう。2人が病院の廊下を走りながら何人も敵を撃ち殺し、エレベーターに乗って別の階に移動し、再び敵を撃ち殺しながら進んでいく、という極めて複雑なシーンをなんと1カットで撮影しているのである!3分以上に及ぶ長いシーンで、しかも途中にスロー効果まで入るのだ。いったいどうやって撮影したんだ!?

普通長回しのシーンとは、室内の会話の場面か、せいぜい移動場面ぐらいであり、こんなに難しいアクションシーンを1カメ長回しで撮ってる映画など見た事が無い。

しかもユンファらが撃ち殺す敵の数はなんと35人!弾着のセッティングだけでもハンパではない手間が掛かるはずでNGなんか出したらえらいことだ(現場はものすごい緊迫感だったろうなあ)。

しかしこの映画、残念な事にあまりにもアクションに力を入れ過ぎた為かストーリー部分が弱いのだ。アクションとドラマのバランスが非常に悪く、見終わった後には「銃撃」と「爆発」しか印象に残らない。なので「アクションが好きで好きでたまらん!」と言う人限定でオススメしておきます。