ひたすら映画を観まくるブログ

映画やアニメについて書いています

週末になると台風が来るので家で映画を観てました


どうも、管理人のタイプ・あ〜るです。

大型台風が各地に甚大な影響を及ぼしている昨今、皆さんいかがお過ごしでしょうか?僕のところは幸いにも大した被害はなかったんですけど、雨風が強くて外に出られないので、家に引きこもって映画を観てました。

なんか最近、AmazonプライムビデオやNetflixなどの動画配信サービスが便利になりすぎて、外へ映画を観に行く頻度が減ってきてるんですよね。

以前は「大きなスクリーンで観なければ映画の本当の魅力はわからないぞ!」とか言ってたのに、今は「やっぱ家で観てると楽でいいな〜」などとすっかり堕落している有様(苦笑)。

理由の一つとして、近所の大手シネコンでやらないような「メジャー系以外の小規模な作品」をちょこちょこ観るようになったことがあると思います。

多くの映画館では「製作費300億円の超大作!」みたいなメジャー作品が話題になりがちですが、「低予算で目立たないけど良い映画」も当然あるわけですよ。大ヒットした『カメラを止めるな!』も、元々はたった2館の劇場からスタートしてますからね。

でも、残念ながらそういう映画はなかなか僕が住んでいるような田舎では上映されません(こういう”地域格差”を早くネットで解消してくれないかな〜)。

このため最近は、「少し前に公開された小規模な作品」をチョイスして家で観る機会が多くなっています(本当は映画館で観たかったんですけどね…)。

というわけで本日は、「決して超大作ではないけれど印象に残った小規模作品」をいくつかご紹介しますよ。



●『ゲット・アウト
つい最近、Amazonプライムビデオに入ってきたので観ている人も多いかもしれませんが、わずか450万ドルの低予算で作られたにもかかわらず、全世界で2億5000万ドル以上を売り上げ大ヒットしたホラー映画です。

本作の見どころは、なんと言っても”アカデミー脚本賞を受賞した見事なストーリー”でしょう。主人公の黒人青年が恋人の実家へ挨拶しに行くんですが、そこで「とんでもなく奇妙な出来事」に遭遇するんですよ。

ただし、「家に幽霊が出る」とか、「凶悪なモンスターが襲ってくる」とか、そういう派手な話ではありません。むしろ「何が起きているのかわからないけれど、言葉にできない違和感がずっと漂っている」という状況そのものが不気味で怖いのです。

一見すると良くある日常の風景なのに、その日常がジワジワと非日常に侵食されていく恐怖感がすごい!ちなみに僕は『ジョジョの奇妙な冒険』が大好きなんですが、『ゲット・アウト』を観て「荒木飛呂彦の漫画みたいな雰囲気だな〜」と思いました(^.^)


●『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』
田舎の小さなハンバーガー屋を世界最大のファーストフードチェーン店に成長させたレイ・クロック。そんな彼の奮闘ぶりを描いたサクセスストーリーなんですが、普通はこういう成功物語の場合、すごく感動的な話になりそうじゃないですか?

ところが本作は、マイケル・キートン演じる主人公があまりにも”嫌なヤツ”に描かれているため、全然共感できないんですよね(とにかく「商売を成功させること」しか考えてない)。

しかしその一方、マクドナルド兄弟が経営していたハンバーガー屋に目を付け、強引な手法でフランチャイズ化を推し進めるレイ・クロックのビジネス戦略は「見事!」としか言いようがありません。

つまり本作は、「嫌な主人公がビジネスマンとしての才能を存分に発揮して次々と事業を拡大していく様子」が痛快で抜群に面白い映画なのですよ。なお、美味しそうなハンバーガーの映像が頻繁に映るため、観たあと必ず腹が減るのでご注意ください(^.^)


●『セブン・シスターズ
強制的な人口抑制が行われている近未来を舞台に、『ドラゴン・タトゥーの女』や『プロメテウス』のノオミ・ラパスが7つ子の姉妹を1人7役で演じるSFサスペンス映画です。

軽くネタバレすると、この映画では主人公が死にます。…みたいなことを書いたら「オイオイ、重要なネタバレじゃねえか!」と普通なら怒られるでしょうが、本作の場合は主人公が7人もいるので無問題(笑)。

そこが『セブン・シスターズ』の最大の特徴で、誰が死ぬのか(あるいは誰が生きるのか)というハラハラドキドキ感が最後までドラマを牽引し続けるのですよ。ウィレム・デフォーグレン・クローズなど、さりげなく役者が豪華なところもポイント高し(^.^)


●『エル ELLE
ロボコップ』や『氷の微笑』など、下品で暴力的で倫理観の欠落した映画ばかりを撮っている印象が強いポール・バーホーベン監督の最新作と聞いてワクワクしながら観たんですが、相変わらず下品で暴力的で倫理観の欠落した映画でした(笑)。

主人公のミシェルを演じたイザベル・ユペールはフランスの有名な女優さんで、65歳なんですけど非常に美しく、本作の中でも常にエロい感じで描かれています(アカデミー主演女優賞にノミネートされた)。

面白いのはミシェルのキャラクターで、自宅に押し入ってきた強盗にレイプされても「やれやれ」みたいな感じで平然と風呂に入り、息子と寿司を食べながら普通に会話してるんですよ。

実は、彼女の父親は連続殺人犯として服役中で、幼い頃からメディアの執拗な報道を受け続けたミシェルは今でもそのことがトラウマになっているのです(だから警察にも通報しない)。

つまり本作は、そういう彼女の言動や彼女を取り巻く環境を楽しむ映画であり、「レイプ犯は誰なのか?」を突き止めるサスペンスじゃないんですね。そこが評価の分かれ目かなと。


●『ドリーム』
当初は『ドリーム 私たちのアポロ計画』という邦題でアナウンスされていたものの、「嘘つけ!マーキュリー計画じゃねえか!」と映画ファンから苦情が殺到したため、公開直前に急遽タイトルが変更されたという、いわく付きの映画です。

内容は、実在したNASAの女性技術者たちの活躍を描きつつ、1960年代の「黒人差別問題」にも深く切り込み、娯楽性と社会派ドラマをバランスよく共存させた良作で非常にオススメですよ(^.^)


●『僕のワンダフル・ライフ
ゴールデン・レトリバーのベイリーが、大好きな飼い主イーサンに再び会うために何度も何度も生まれ変わるという動物映画。もう設定だけで涙腺が緩みますね。犬好きは号泣必至でしょう(T_T)


●『レディ・ガイ
ミシェル・ロドリゲスが整形手術で男になる」という、設定だけ聞くともの凄く面白そうなんですけど、実際に映画を観てみたら「…あれ?」って感じ。

いや、決してつまらなくはないんですが「求めていたのはこういうのじゃないんだよなあ」という印象がぬぐえない微妙な出来栄えだったのがちょっと残念。ウォルター・ヒル監督、どうした?


●『エンドレス 繰り返される悪夢
天才外科医の主人公が海外出張から帰国し、久しぶりに娘と会う約束をする。ところが、その娘が目の前で車に轢かれて死亡!ショックを受ける主人公だったが、次の瞬間飛行機の席で目が覚める。

「夢だったのか…」と安心したのもつかの間、飛行機を降りたらさっき夢で見た状況が再び繰り返され、またしても娘が事故死する。

同じ一日を何度も何度もリピートしていることに気付いた主人公は、必死で娘を救おうとするものの、どうしても助けることが出来ない。

一体どうすればこのループから抜け出せるのか…。ところが、絶望的な気持ちになった主人公の前に一人の男が現れる。なんと、彼も同じ日をリピートしていたのだ!

やがて主人公は、このリピート現象が起きた”原因”へと辿り着く。その驚くべき真相とは…!?「タイムループもの」の一種ですが、なかなか良くできた韓国映画ですよ(^.^)


●『シンクロナイズドモンスター
「酔っ払ったアン・ハサウェイが、なぜか韓国に現れた巨大怪獣とシンクロしてしまう」という、普通の発想ではなかなか思い付かない設定が面白い。

ただ、内容は意外とシリアスで、「アルコール依存症の問題」とか「過去のトラウマ」とか、割と重たいテーマを扱っていて、さらに「最後はそれらを克服してハッピーエンド」ってわけでもありません。

予告編を見ると「ダメなヒロインが巨大怪獣を操って世界を救う」的なアクション・コメディ映画のように見えますが、全然そんな映画じゃないので要注意!


●『レッドスパロー』
あのジェニファー・ローレンスが至る所でオッパイを出しまくり服を脱ぎまくるスパイ映画です(でも実際にオッパイが見えるシーンは少ない)。

しかも単にエロいだけじゃなく、様々な場面に細かい伏線が張り巡らされ、最後はそれらを綺麗に回収していく、実に手際のいいサスペンスでした(^.^)


●『女神の見えざる手
ゼロ・ダーク・サーティ』、『インターステラー』、『オデッセイ』など、近年大作映画への出演が相次いでいるハリウッド女優ジェシカ・チャステイン

そんな彼女が主役を演じた本作は、製作費わずか1800万ドルの低予算にもかかわらず、政治を影で動かす天才ロビイストの活躍を描いた堂々たる社会派サスペンスとして非常に見応えがありました。

なお、『キングスマン』でマーリンを演じたマーク・ストロングや、『リコシェ』『レイジング・ケイン』『クリフハンガー』などで印象的な悪役を演じたジョン・リスゴーも出演しています。


●『スリー・ビルボード
本作は、娘をレイプされ殺された母親が7か月経っても手掛かりすら発見できない警察に不信感を抱き、犯行現場付近の看板広告に「なぜ犯人が捕まらないの?」など3つのメッセージを掲載する…という物語です。

この3枚の看板によって、小さな田舎町に様々な波乱が巻き起こるわけですが、最大の特徴は「犯人を捕まえるために必死で頑張る健気な母親の姿を描いた感動ストーリー」ではない、という点でしょう。

僕も観る前はそう思ってたんですが、主人公のキャラがとにかくブッ飛んでいて、他人に対して汚い言葉を投げかけるわ、警察署の署長がガンで余命わずかと知りながら名指しで批判するなど、観客の共感を拒みまくりなんですよ。

しかも署長は町中の住人から慕われているため、「早く犯人を捕まえなさいよッ!」と警察に対して憤る主人公は、”娘を殺された悲劇の被害者”という立場なのに皆から嫌われてしまうのです。

なので、この映画は賛否がわかれるでしょうね。実際、僕の周りでも「登場人物がクズすぎる!」「ラストが意味不明」「結局、真犯人は誰なんだ?」など、批判的な意見も少なくありません。

でも僕は非常に面白かったです。どこへ転がっていくかわからない予測不能なストーリーもさることながら、サム・ロックウェル演じるダメ警官のディクソン巡査が徐々に心情を変化させていくドラマ展開にグッときました。

なお本作は、第90回アカデミー賞で作品賞、脚本賞、作曲賞、編集賞など計6部門でノミネートされ、主演女優賞(フランシス・マクドーマンド)と助演男優賞サム・ロックウェル)を受賞しています。

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